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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
4章 ジュエルボックスと市民革命
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龍王リヴァイア04

 全力の攻撃だと?

 こいつはばかか?

 こんなのが我の全力だとでも思っているのか。

 それに自分が無事だとでも思っているのか?

 できたら吹っ飛んだ方がよかったんじゃないか?

 そうすればダメージは逃せたのに。

 まっこうから受けたんだから、その衝撃は身体に行くはずだ。

 いくら外皮、鎧が硬くてもそれだけのこと。

 内側にはダメージがたまってしまうだろう。

 

「その程度で八本剣、超絶防御のキャメロン様と戦おうなんて百年はやいんだよ」

 白髪の男は笑い、こっちに歩いてくる。

「あれっ、なんか変だぞ」

 キャメロンとやらは、よろめきながら歩く。

 自分の身体に何があったかわかっていないようだ。

 たぶん、我のパンチを受けることによって、内臓や脳にダメージを受けているのだ。

 しまいに片膝をつくキャメロン。

 その鼻から血が伝う。


「鼻血?なぜ?」

 最初は伝ってただけの鼻血は、だんだん止まらなくなる。

 鼻の下を血まみれにして、何が起こったかわからないというような顔をするキャメロン。

 だから、我のパンチは特別なんだ。

 そう我の闘気みたいなものをまとっている。

 だから、ゼロ距離で当てても少しは衝撃を受ける。

 もちろん最大限の手加減はしている。

 いくらむかついたと言っても、その程度で殺そうとは思っていない。

 ただ、八本剣だっていうから、そこそこ鍛えているのかなと思ってしまった。

 いや失敗失敗。

 指でちょんとつつくだけでよかったのだ。


「動け、俺の足」

 立とうとしても立てないみたいだ。

 生まれたばかりの小鹿のように立とうとしてはコケを繰り返す。

 少しやすんだほうがいいのにな。


「俺がこんな簡単にやられるなんて…

 ありえない」

 いやあ、雑魚だよ。あんた。

 キリシュのほうが百倍強いよ。

 あいつなら我と戦わないもんな。

 きちんと状況判断ができる。

 やみくもに戦うのが強さじゃないんだ。


「おい、キャメロン。

 何やってんだ。

 お前って防御力だけのやつじゃなかったのかよ」

 もう一人の男が白髪に近寄る。

 我と同じくらいのガタイの大きなやつだ。

 たぶん、こいつが頭なんだろ。

 まあ、そんなに強くなさそうだがな。


「やっぱ、使えないな。

 どいつもこいつも。

 八本剣の面汚しは死ね」

 そう言って、男は剛剣でキャメロンを斬り捨てるのだった。


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