マネージャーキリシュ10
「美羽さん、みなさんを集めてください。
これから、今回の対応についてお話します」
さっそく美羽さんに声をかける。
「キリシュさん、どうするか決まったんですか?」
「はい、だから急いでことを進めます。
ここからは時間勝負です。
できれば大事にならないほうがいい」
「わかりました。
チーフマネージャーに全て任せます」
「ありがとうございます」
俺はそう言って、スタッフに声をかけにいく。
とにかく、最低限の準備で撤退だ。
スピードにかかわるのもは置いていっていい。
とにかく、ジュエルボックスの身だけあれば、どこでもライブはできる。
最初はストリートパフォーマンスから始まったのだ。
少しはノウハウがあるから、次はすぐに上手くいくだろう。
ベルナさんに声をかけて俺の意図を伝える。
最初はなんか苦手なタイプの人だったが、最近はすごくたのもしくなっている。
それが終わったら、美羽さんがみんなを集めてくれている。
「それで、みなさんにお話があります」
「だいたいのことは美羽から聞いたよ」
佐那さんがそう教えてくれる。
ありがたい。さすがリーダーだ。
ここでの時間短縮は大事だ。
「それではみなさん。
これからやることを伝えます」
「はい」
「これからやること。
それは、ここから逃げ出すことです。
別の国でやり直しましょう」
俺がそう言うと、みんな片手を上に上げてくれる。
「それでは急ぎましょう。
こっちです」
「逃げるニャン。
この国を潰さないニャン」
リムちゃんもあの4人みたいなことを言ってる。
「ええ、もっとジュエルボックスにふさわしい国はありますよ。
だから、ややこしくならないうちにこの国を抜け出します」
「それで殿は誰がやるにゃん」
「それは、リヴァイアさんたちがやってくれます」
「フーン。それは面白くなりそうニャン」
リムちゃんもわかってくれたみたいで美羽さんの横をトテトテと走っていくのだった。