第14話:ある豎儒の号哭
「………戻ったか」
病院に戻った私たちを、掠れた声が迎えた。
咄嗟に、斧を構えて。
「待て待て待て!!おい、タルコフスキーのバカから聞いてないのか!?俺だ、バーナードだ!!」
居間のソファーに座って、やたらコミカルな動きでバタバタする、シティーハンターの海坊主みたいなのがいた。
「リナ、知ってる?」
「………あ、はい。お久しぶりです、バーナード様」
「おい待てリナリア、なんだ、今の間は。まさかとは思うが、俺の事を忘れたんじゃないだろうな」
「ソンナワケナイジャナイデスカヤダナー」
「………まぁ、いい。俺はバーナード・フォン・アルベリッヒ。イリノイ要塞群統括指令をしている。………その、両親の事は、残念だったな」
「ああ、お構いなく?」
「いや、お構いなくはないだろ」
ソファーに座ってそう言って、スンとした顔で海坊主が硬直した。
ふむ………この人、中々に愉快な人間と見た。
「それで、バーナードさん、何の用ですか?」
「ああ、いや………リュドネラとタルコフスキーが死んだと知らされて、急いで領地から出てきたのだが………そうか、その様子だと、全員殺した後か」
「殺してませんよ?全員まとめて活け造りにはしましたが」
「い、活け造り?」
「えぇ。ほら、たまにいるじゃないですか、銃弾で頭ブチ抜かれたり、榴弾の破片が脳を貫通したり、なんで生きてるのかわかんない状態で生きてる人。ああいう感じです」
「あぁ~………なるほど?」
「丁寧に腑分けしたので、あと二日くらいは生きるんじゃないですかね?」
「………そうか」
なんだか苦虫百万匹でも食い潰したような顔のバーナードさんを、なんとなしに眺めて。
「だいぶいんゆー」
「おかえり」
「あにゃっ!?」
間の抜けた掛け声と、私の華奢な体に加わる重圧。
押しつぶされかけて間一髪、《怪力の巨神》で耐え、私の上に幼女たちが乗っかっていた。
ペチペチペシペシプニプニムニムニツンツン、好き勝手触ってくる2人を押しのけて、ネコが甘えるみたいに引っ付かれた。
もはや椅子に座ってるのか幼女に潰されてるのかわからなくなるような状況で、何とか動こうとして。
「あっ、そうだ。リナ、ちょっと、2人を連れて行ってくれる?私はバーナードさんとお話があるから」
「かしこまりました。お嬢様」
「やー」
「やー」
ジタバタ暴れるちびっ子×2を担いだリナが、部屋を出ていくのを見送って。
「その、バーナードさん、ちょっといいですか?」
「なんだ?」
「いえ………ただ、あの2人とリナの保護をお願いできないかなと思いまして。ほら、私、ただの幼女ですし、頼れる人もいないもので」
「………そうか。リナリアはともかく、確かに、あの2人には保護者がいるだろうな。わかった、それは俺が引き受けよう」
「ありがとうございます、バーナードさん」
最大の課題解決、ヨシ。
いっちゃん問題だった部分が爆速で片付いたのはマジでありがたい。
こうなりゃあとはもうウィニングランよ。
「………なぁ、1つ、いいか?」
「うなっ?」
「その、屋敷に行ってもいいか?一度、見ておきたくてな」
「ええと………それは別にいいんですけど、そんな、特に見るようなものもありませんよ?」
「それで構わない」
奇妙な事を言い出したバーナードさんにそう言って、確かな目で見つめ返される。
………ま、こっちとしても、都合は良いな。
「………わかりました。それじゃ、今から行きましょうか」
「………今から、か?」
「はい。今日中にケリをつけてしまいたかったので」
「………?」
不思議そうな顔するバーナードさんを無視して、椅子から立ち上がり。
「リナ」
「はい」
「もう一度お屋敷に行くから準備ヨロシクね?」
「承知いたしました、お嬢様」
いつの間にか後ろにいたリナが私を抱っこしようとしたのを、振り払った。
「………これはまた、すさまじいな」
「なかなか上手に出来てるでしょう?コレ、全部私がやったんですよ?」
「………そう、か」
いや~………我ながら、本当によくやったと思う。
人間ってのは、脆いようで案外タフなのだと思い知らされた気分だ。
………まぁ、わざと生かしたのは私なんだけどさ。
「それで、バーナードさん、今からどうします?」
「………俺は、もう少しだけ、ここにいる」
「そうですか。私は2階のバルコニーに行くので、何かあったら呼んでください。………リナ、ちょっとついてきてくれる?」
「かしこまりました、お嬢様」
ペコリと一礼したリナを連れて、記憶の中と寸分違わない、いつも通りの、けれども、しんと静まり返った廊下を行く。
………全部、全部、覚えている。
《呪々胎符》を開発した時、テンション上がり過ぎて階段から転げ落ちた事も。
私が記憶を取り戻す前、庭でリナに摘んであげた四つ葉のクローバーも、ドライフラワーにしたそれを、リナが髪飾りにして付けてくれていて、すごく嬉しくなった事も。
お庭の木蔭で昼寝するのが好きだった事も、記憶を取り戻してからはすっかり昼寝しなくなった事も。
なんてことないような、些細な、ありふれた日常すら、私の宝物だった。
………だからこそ、ここ以外にふさわしい場所など、微塵も考えられなかったのだけれども。
青白い、やけに大きな満月が照らす、2階の、私の寝室。
澄んだ色の月光を透かす、ガラス張りの窓を開けて。
「………お嬢様。こんなところまで来て、何をされるおつもりで?」
「う~ん………なんというか、ここが一番いいかなって思ってさ。ほら、ここってすっごく綺麗じゃん?」
なんとなく、置いてあったデッキチェアに腰かけて、私を不思議そうに見下ろす、綺麗な紫色の眼。
線の細い端整な顔が、蒼褪めた月明かりに照らされて、とても、とてもきれいに映えていた。
………良い夜だ、本当に、私なんかには過ぎたくらいの、良い夜だ。
おもむろに立ち上がり、リナに真正面から抱き着いて、ぎゅっと抱きしめる。
金木犀の花のような甘い香りと、柔らかな人肌の感触。
トクントクンと、目の前の愛しい人の心臓の鼓動が、鮮明に耳に響く。
抱擁を解き、白く細い右手の指に、そっと、私の指を絡め。
「おっ、お嬢様!?急に、何を」
「私さ、こういう時、シチュエーションって本当に大事だと思うんだよね。リナもそう思うでしょ?」
「やっ、私はっ、」
互いの呼気が確かに感じられるような距離。
整った顔を真っ赤に染めて、いやいやをするみたいに首を横に振るリナのおとがいに、やさしく左手を添える。
逃げようとした手を引いて、足を絡めて強引に拘束した。
どこか火照ったような顔と、色っぽく潤んだ瞳を見上げて。
「………ねぇ、リナ。リナはさ、ずっと私と一緒に居てくれたよね」
「………それは、はい」
「パパもママも、屋敷の人たちも、みーんな、いなくなっちゃってさ、やっぱり、リナ以外の人は嫌だなって、そう思ったの」
「………私も、私もです、お嬢様。私も、貴女以外、考えられませんでした」
「そう?………そう言ってもらえると、私も嬉しいな」
「………それでさ、リナ」
「はい」
「その、こういう事するの、ハジメテだし、どうやったらいいのかとか、何が正解なのかとか、よくわかんないんだけどさ」
「はい」
「………ネモフィラ家次期当主、ジュジュ・ネモフィラとして、私の従者、リナリアに命じます」
「私を、殺してちょうだい?」
「………は?」
「ねぇ、リナ。これは、貴女にしか頼めないの。私を殺して」
「まっ、待ってください、お嬢様。なんで、なんでっ、そんな」
「なんでって………まだ、私が生きてるでしょ?」
理解しがたいものでも見るような顔で私を見つめるリナに至極当然の問いを返して、なおさら訳の分からないモノでも見てるみたいな顔をされた。
むぅ………なんというか、ちょっとショックだ。
「何故ですかお嬢様!!復讐なら、もう、終わって」
「リナ、勘違いしてるみたいだから言っておくけどさ、この話はまだケジメがついてないの。みんなが死ぬ事になった原因が、まだ、生きてるでしょう?」
「それはっ………確かに、まだ、政府軍の」
「違う違う、そうじゃないでしょ」
「私だよ。私がまだ生きているでしょう?」
「ふざけないでください!!お嬢様が、なんで」
「なんでって、言われてもさぁ………」
「私が2年前リナを助けなければ、あいつらは報復しようとも思わなかったかもしれない。その後、私がアイツらを皆殺しにしていれば復讐される事はなかったかもしれない。私がパパとママに防御用の魔道具を渡していれば2人は死ななかったかもしれない。私の妹も無事に生まれられたかもしれない。私がもっと強力な魔道具を揃えていれば、皆を守れたかもしれない。………詰まる所、全部、私が怠けたせいで起こった事なんだよ。パパとママが死んだのも、リナが左手を無くしたのも、屋敷の人たちが皆殺しにされたのも、全部、私が原因なんだ。私は、みんなを守れる力があったのに、そうしなかった。だから私は死んで償うべきなんだよ」
「………」
返事はなかった。
俯いたリナが、華奢な体を震えさせて、突っ立っていた。
リナを、強く抱きしめて。
「それでね、リナ。私、殺してもらうなら、やっぱりリナに殺して欲しいなって」
「………け………さぃ」
「………リナ?」
「ふざけないでくださいっ!!!!」
バシンと、乾いた音が鳴った。
痛、い。
すごく、痛い。
左頬に感じる、熱く焼けるような、ヒリヒリする痛みと、右手を振り切って肩で荒く息をつくリナを見て、初めて、自分が平手打ちされたんだと理解が追いついた。
「り、な?なんで」
「なんで、ですって?バカなこと言わないでください!!このバカお嬢様!!!」
痛いくらいに、胸倉を掴まれた。
そのまま、ぐっと持ち上げられ。
「良いですか、よく聞いてください、お嬢様。奥様と旦那様の死も、私の左腕が消し飛んだのも、屋敷の使用人が全員殺されたのも、貴女のせいなんかじゃありません。客観的に見ても、主観的に見ても、貴女の落ち度なんかじゃ」
「違う、違うんだよ、リナ。全部、俺のせいなんだ」
「だからそれは」
「俺のせいなんだよ!!俺のせいだっ、俺がまた殺したんだよ!!まただ、前もそうだった!!守らなきゃいけなかったのに!!助けてあげなくちゃいけなかったのに!!俺が殺した、俺が見殺しにしたんだよ!!!お兄ちゃんだったから守らなくちゃいけなかったのにっ、俺のせいでシオンとアヤメは死んだんだ!!!」
「………ずっと、ずっと後悔しててさぁ、なんでまた生まれたんだとか、いっそ死んでしまおうかとか、ずっと考えててさぁ、妹がまた生まれるって知って、せめて今度こそ、ちゃんと守らなきゃって思って。………なのに、俺は、また、殺したんだよ」
「………もう、ダメなんだ。もう、耐えらんないんだよ。だから、リナ、私を殺して、楽にして、欲しい」
「………」
そこまで言って、血の気の通った温かな指が、私の首にそっとかけられた。
「………わかりました、お嬢様。私が貴女を、優しく殺してあげましょう」
「っ、ほんとにっ」
「ただし」
「貴女を殺した後であの2人の幼女とデッカードさん、バーナード様を殺して、ついでに無関係な人間を大勢殺した後で私も死にます。それも、可能な限り苦痛を伴うやり方で」
っ、あ、あぁっ、
「なんっ、で、なんで、そんなひどい」
「仕方ないでしょう?貴女がいないなら、私が生きる理由もないじゃないですか。どうせなら道連れは多い方がいいですし………あとはまぁ、お嬢様への嫌がらせですね」
「………いや、がらせ?」
「えぇ。お嬢様が私の想いも知らず、馬鹿な事を言うものですから。………ねぇ、お嬢様?お嬢様は私に殺してくれと言いましたが、いったいその後、私にどうしろというんですか?大恩ある旦那様と奥様を失い、半生を過ごした屋敷を失い、挙句に最愛の主を失ってなお、私に生きろと、そういうのですか?………ふざけるのも大概にしてくださいよ、お嬢様。希望も何もかもを失って、それでも生きろと、そう言うんですか?」
「ちがっ、違うの、リナ、私は、そんなつもりじゃ」
「いいえ、違いません。お嬢様、貴女が言ったのは、そういう事です。希望も何もなく、ずっと生きろと、貴女は私に、そう言ったのですよ?」
優しく押し倒され、背中に感じる硬い床の感触。
冷たい輝きを帯びた紫色の綺麗な眼が、私を射竦める。
リナが、私に覆いかぶさるように跨って。
「………それは、その、ごめんなさい」
「まったくです。………お嬢様、私に、貴女の抱える苦しみが理解できるとも、それを癒せるとも思いません。ですが、お嬢様が死ねば、悲しむ人間がいるという事だけは、決して忘れないでください」
「………うん」
「それに、苦しみも痛みも絶望も、分かち合う事は出来るでしょう?どうせなら私と一緒に苦しんでくださいよ」
「………リナってさ、たまにすっごいメンヘラっぽいこと言うよね」
「お嬢様が魅力的なのがいけないんです。責任取ってくださいよ?」
「………わかったよ、リナ。………その、ありがとうね?」
「いえいえ、お仕事ですから」
にっこり笑ってそう言ったリナに、ぎゅっと押し潰された。
トクントクンと優しく鳴る心臓の鼓動と、無条件に身体が弛緩するような、甘い香り。
柔らかな体を、そっと抱きしめて。
「………あの、リナさん?」
「どうかいたしましたか?」
「や、その、いつまでこうしてるつもりなのかな………って」
「さぁ、いつまででしょうかね?」
「あの、私がバカなこと言ったのとか、色々謝るからさ」
「それで?」
「その………ちょっと、放して欲しいなって。………ダメ、かな?」
「イヤです」
「イヤ!?」
「だってお嬢様、目を離した拍子にどこかに行ってしまいそうですし」
「そんな事しないよ」
「本当に?」
「………多分」
「そこは自信もって答えてくださいよ」
「ほら、あり得ないなんてあり得ないっていうじゃん」
「それは知りませんが………まぁ、とにかく、です」
リナが苦笑して、私をぎゅっと胸に抱く。
柔らかな感触に、なぜだか無性にドギマギして。
「………ですから、お嬢様」
「うん」
「………もう、もう、2度と、こんな命令は、しないでください」
「………うん」
子供みたいに泣きじゃくるリナを、そっと抱きしめた。
「というわけでバーナードさん、予定はキャンセルでお願いします」
「待て待て待て!せめて何があったか説明しろ?な?」
「そうだぞお嬢ちゃん。流石に説明不足だ」
「死んでケジメつけようとして失敗したので生きる事にしました」
「???」
「???」
お屋敷を出て戻ってきたデッカードさん家。
ありのまま起こった事を話して、おじさん2人が宇宙ネコみたいな顔になった。
何故か心配そうに抱き着いてくる幼女2人をいなし。
「だから、死ぬ気だったんですよ、私。この2人とリナを託そうとしたのも、私が死んだあと路頭に迷ったりしないようにですし」
「………お嬢ちゃん、今も死ぬ気なのか?」
「いいえ。私が死んだらリナが悲しむそうなので、もうしばらくだけでも、頑張って生きてみるつもりです」
「………そう、か」
「あややとぅーやー」
「ワージッ」
「2人とも、おとなしくして」
「うな~」
「うな~」
2人してほっぺたをペチペチ叩いてくる幼女を、小脇に抱えて拘束し。
「………それで、これからはどうするんだ?」
「どうすると言われても………どうしましょうか?」
「少なくとも、政府軍の眼が届く土地で生きていくのは難しいだろうな。………これを見てくれ」
唐突な問いに、そういや死ぬ気だったからなんも考えてなかったなと思いつつ、デッカードさんが机の上に投げ出した新聞を手に取り。
「『バビロン平原の英雄、タルコフスキー氏、リュドネラ女史、革命軍の卑劣なる凶弾に斃れる』………なるほど、こう来ましたか」
まったく、まったく、愉快な話だ。
というか何気に私も死んだことにしやがって、クソが。
ついでに人を殺すんじゃねぇぞ、カス共が。
「………まぁ、今から『生きてますよ』と名乗り出たところで、愉快な事にはならなさそうですね」
「まず間違いなく黙殺されるだろうな。………まったく、コレだから上層部どもは。いっそ族滅してやろうか」
「まぁ、森の中に洋館でも建てて住みますよ。正直、もうあまり人と関わりたくもないですし」
「………そうか。なら、出来る限りの協力はしよう」
「ありがとうございます」
少し疲れたような表情のバーナードさんに、微笑みかけて。
「………なぁ、少しいいか?」
「どうかしましたか?」
「いや、お嬢ちゃんじゃなくて、そっちのちびっこ2人だ」
「わんわん」
「にゃーにゃー」
「なんで鳴き真似?」
べったりくっついてきた幼女たちをなんとか引き剝がして、椅子に座らせ。
「なぁ、お前ら、名前はあるのか?」
「ほにゅ?」
「うにゅ?」
バーナードさんにそう聞かれた幼女が、そろって首を傾げた。
………そうか、この2人、名前がないのか。
2人がどういう経緯であの洞窟にいたのか知らないが、劣等髪がまともな環境で育てたとも思えない。
親に売られたか、あるいは攫われたか。
あのグズ共に襲われた様子もなかったし、移動中に襲われたんじゃなかろうか。
………まぁ、どっちにしても、名前がないままでいいわけがない。
………しかし、
「みゃーみゃー」
「うりゃうりゃ」
「………」
ペチペチ好き勝手暴れる2人をなんとか抑えて、ふと、記憶の中の妹たちと、目の前の2人がダブって見えた。
ダメだ。
それは、それだけは、決して許されない事だ。
そんな、あの子たちも、目の前の存在すらも冒涜するような事が、赦されるはずがない。
やめろ。
口を閉じろ。
それは、それだけは、言ってはいけな。
「………じゃあ、さ。シオンとアヤメ、っていうのは、どうかな?こっちの鶯色の髪の子がシオンで、ひまわり色の髪の子がアヤメで」
「いや、俺に聞く事じゃないだろ。………まぁ、2人がそれでいいなら、何も問題ないとは思うが」
「ねぇ、2人はどう思う?それでいい?」
幼女たちをぎゅっと抱きしめて尋ね、少し戸惑ったように互いに顔を見合わせた2人が、コクコクと頷いた。
2人に、真正面から眼を合わせて。
「それじゃ、シオン、アヤメ、これからよろしくね?」
透き通った瞳に反射する私の笑顔は、酷く醜く、歪んでいた。
豎儒:読み方は『じゅじゅ』。馬鹿な学者の意。この場合、転じて、頭がいいバカを意味する。
はい、というわけで、ようやくプロローグが終わりました()
色々言い訳してますけど、結局この主人公「辛いからさっさと死んで楽になりたかった」だけなんですよね。
アレです、親に怒られた子供が自棄になって、自分の頭を壁に打ち付けたり、自分の腕にペンぶっ刺したり、手の平に彫刻刀刺したりするのとほぼ同じです。
勝手に自傷して、それで許して欲しいってやってるだけです。
どうしようもないですね。
前世+今世の実質32歳でこのムーブ………俗に言うこどおじって奴です(違)
とにもかくにもここから始まる異世界譚。
めんどくさい女(♂)120%ムーブをかますジュジュちゃんが、この後どうなるのか。
作者が想定してなかった方向に突き進むリナリナがどう動くのか、そんな教育上非常に悪影響しかないバカ×2に囲まれた幼気な幼女がどうなってしまうのか。
どうか気長にお待ちください。