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真っ向勝負

 目の前のゴブリンは、僕を見るなり叫ぶ。


「シャー!」


 どうしたらいい。助けを呼ぶにしても、周りには誰もいない。こうなったら、腹を括るしかないのか。人参も抜けない僕が果たしてまともにゴブリンと戦えるのだろうか。


 そんなこと考えている場合ではない。僕はゴブリンが繰り出してきた右ストレートを何とかかわす。身体が危機感からか、自然と動いた。


 次々にパンチを繰り出してくるゴブリンに対して、僕は防戦一方になった。何とかしてこの状況を打破しないといけない。やはり、攻撃にうって出るしかない。


 とはいっても、僕の非力なパンチでは、どうにかなる気がしない。周りに武器になるようなものはないだろうか。そこにはちょうど良いものが落ちていた。

 

 見た目の長さは30cmくらい、自転車のハンドルより少し太い、ほどよい木の棒だ。拾えそうで、拾えない。そんな距離感にある。

 

 ゴブリンの攻撃は止むことはないので、何とか隙を作らないといけない。一瞬だけでも動きを止めることが出来れば、木の棒が拾える。

  

 僕はゴブリンの左ストレートを何とか避けて、思いきって行動にでる。効果があるかは分からない。


 僕はきれいな左ジャブを出すわけでもなく、豪快な右ストレートを打ちこむわけでもなく、両手を突き出した。


 「パンッ」

 

 大きな音が鳴り響く。音とともにゴブリンは目を閉じて、少し後退りした。

 

 そう。僕はゴブリン相手にねこだましを決めてやった。


 これを機に木の棒を拾い、体勢を整える。

 間に合った。これでいけるかもしれない。

 

 ゴブリンはようやく我に返り、再び僕の方へ向かって来る。さっきまでとの僕とは違う。


 僕は真っ向から、ゴブリンを今度は迎えうつ。


 いざっ、勝負!

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