ラティとスティング
この世界では、人は卵から産まれ、動物の姿をしています。成長と共に人の姿になっていきます。
必ずしも親と同じ種類の姿とは限らないようです。また、成長の度合いにより身体的特徴の進化退化も個人差があるようです。
「マジ、あいつウザイよな。」
「でも、羨ましいけどな。」
ー俺はあんなにムキになれない。ー
スティングは何に対しても感情に蓋がされて、自分を窘める様になっていた。それは幼い頃の出来事がそうさせている。
だから、感情丸出しでいつも騒がしいラティを羨んでいて、気にしていた。
ラーテル獣人のラティは種族の特徴を色濃く反映した性格で、誰に対しても臆すことなく、一様に自分らしく振る舞う。そんな彼女は、いつも誰かに自己主張の激しい声をかけていた。歯に衣着せず、無邪気に。
高校生になった獣人達は、それまでと違い、生活環境の異なる様々な種族と同じ学校へ通う。初めて目にする種族も多く、見た目もバラエティに富んでいる。
新しい環境への対応も種々様々だが、好奇心旺盛なラティは、目に飛び込んで来る他種族の身体的特徴に興味津々。屈託なくズケズケと聞いて回った。
ラティは他種族の身体的特徴を、どれもこれも長所として捉え羨ましがり、彼女の周りは笑顔で彩られた。勿論、それを疎ましく思った者達も少なくない。獣人としての身体的特徴をコンプレックスとして抱える者はいる。そういった者への配慮が圧倒的に足りないのがラティなのだ。
周りの事はお構い無く互いの身体的特徴をリスペクトし合う輪を横目に、淡水魚の魚人であるスティングは、ラティを避ける様に幼馴染のプラークと廊下へ出た。
「ギャースカ煩くするのが羨ましいのか?」
「なんにも考えないで好き放題。ストレスないだろ?」
「なんだよ、ストレス溜めてるなら言えよ。」
「溜めてないよ。心配そうな顔すんな。」
プラークは本来のスティングを知っている。明朗活発で正義感が強い。幼少期は常に人の輪の中心にいた。そんなスティングが感情に蓋をする様になったキッカケを知っている。それ以来、プラークはスティングの良き理解者だ。
二人が話しながら人気の無い方へ歩みを進めていると、熊の獣人とおぼしき貫禄のある学生が声をかけてきた。
「いい体してるね、入部希望?」
突然の事に視線を泳がせる二人。二人が居るのは部室棟前。貫禄のある学生の後方には《柔道部》と書かれてある。
ーああ!そう言う事か。ー
状況を理解したスティングに悪戯心が働く。
「はい。プラークは運動部希望なんですが、何部にするか迷っていまして。」
「そうか、プラーク君みたいにガッシリした体形なら、柔道をお勧めするよ。絶対に良い選手になる!それに、柔道で受け身を覚えておけば大人になっても怪我をしなくなる。柔道は生活の役に立つぞ!」
「それは素晴らしいですね。プラーク、柔道部にしなよ。」
「おい、何言ってんだよ。」
「プラーク君。これは何かの運命だ、君は良い選手になれる保証するよ。」
「すごいじゃんプラーク。試合でバンバン相手投げてる所見せてよ。」
「おい!なんだよ!調子に乗るなって。冗談キツイから、マジで。」
「いぃや、プラーク君。大丈夫。君なら試合でバンバン相手を投げ飛ばせる様になる!放課後にまた来てくれ、待ってるよ。」
熊の獣人とおぼしき貫禄のある学生リズリーは、力強く爽やかにプラークの手を握り、去って行く。立ち尽くすプラークは、ぎこちない笑顔を硬直せたまま、行き場のない何かをスティングへ放り投げる事しか頭に浮かばなかった。
「なに勝手な事言ってんだょどぉすんだよ!」
「なんにも考えないで好き放題。俺がストレス溜めてないって解ったろ?」
満足気なスティングの表情に大きな溜息をついて見せるプラーク。それでもスティングは飄々とした態度で諸々心配御無用だとアピールする。とんだとばっちりでプラークに心配の種が撒かれてしまった。
ーよりによって柔道部って……ー
➖ ➖ ➖
冬の名残を忘れ、緑が景色を覆う頃、クラスの中に幾つかのグループが出来上がっていた。中には種族の垣根を大きく越えたグループもある。そこにはラティの姿があった。
獣人・鳥人・魚人、それらが手を取り合うのは望ましい事ではあるが、学校側として、異例の早さに驚き、その立役者であるラティに注目し、又、警戒もした。生活様式や価値観の違う者同士、異文化交流という物は時間を掛けて慎重に行うのが吉。思い違い・勘違い・認識不足は事故の素、百まで続く三つ子の魂とは、それほど根が深い。
初の学校行事、林間学校は川沿いのキャンプ場。例年この行事を切っ掛けにして、徐々に種族間の垣根が低くなって行く。学校側は慣れたものだが、今年は少々様子が違った。
ラティを中心としたグループが其々の得意分野を活かし見事なチームワークで事を進めてゆく。
教師陣が舌を巻く手際の良さに、生徒の一部からは不満の声が漏れる。
「なんであいつが仕切ってんだよ、うぜぇ。」
「入学初日から目障りなんだよな。」
「ウザい、ってか、キモイ。」
出る杭は打たれる。残念だがラティは皆から好かれるタイプではない。ラティがラーテル以外の種族であれば少しは違う反応もあったかもしれないが、ラティには可愛らしさを演出する如何にも獣人といった耳や毛や尻尾は持ち得ない。
「不細工がしゃしゃんなっつーの。」
思春期真っ只中なクラスメイト達の評価は辛辣。スティングはそんな空気感を嫌い、適当な場所へ寝袋と共に埋もれた。
ー目立つとろくな事がないんだ、大人しくしてれば、他人と関わらなければ、平穏なのにさ、ウザいんならほっとけばいいのに、どっちも馬鹿だね……ー
スティングの視界にキャンプ場の様子が映る。時間調整の為に用意された自由時間は多めに確保され、生徒どころか教師陣もどこか浮かれた雰囲気が漂う。盛り上がる周りと、冷めて行く自分を確認しながら、スティングは目を閉じ、早く家に帰りたいな、などと想いを自室に馳せていた。
「ねえ!何してるの?」
自室で環境音楽を聞いている感覚にトリップ仕掛けた矢先、唐突な音量と眼前に広がる開かれた眼に驚いたスティングは、後退りしようにも出来ない状況に、多少困惑しながら応えた。
「目を瞑って……自然の音を聞いてる。」
「へぇー楽しい?!」
「楽しいって言うか、落ち着くんだ。集中してると、その内、音楽の様に聞こえてくる。心も体も力が抜けて最高にいい気分になれるんだ。」
「本当!?私もやってみようかな!」
邪魔しないでくれ、空気を読んでくれ、何処か他所へ行ってくれ、その気持ちが通じないこの五月蝿い感じ、近すぎて見た目を判断しかねる状況ですら、いや、そんな状況だからこそ、ラティしかいないとスティングは落胆する。最高の気分を害され、何よりも誰よりも避けるべき存在を突き付けられて、心の蓋が少し持ち上がる。
「その辺に穴でも掘って埋まるといいよ。」
粗野な雰囲気の彼女なら本当にその辺に穴を掘って眼の前から消えてくれるだろうと考えての言葉だったのに……スティングはラティという存在を甘く見ていた。
「え?ちょっと入れてよ!」
「@∴∑θ-%≦△!?」
ラティは言うやいなや寝袋のジッパーを引き下げ、モソモソと潜り込んで来た。
「あ〜確かに落ち着くねぇ〜。」
お前何考えてんだ仮にも女子だろ!と、出かかった言葉を抑え、スティングは、ラーテルという種族はこの年にして幼稚園児並みの精神年齢しか持ち得ないのだろう、と自分に納得させ、ラティ如きに動揺すまいと努め、必死に平静を装う。
「ぁあぁ、落ち着くだろ?目を閉じて音に集中するんだ、クラシックより優雅で、ジャズより繊細で、ボサノヴァより滑らかな旋律に。」
スティングの言葉は勿論自分にも強く向けて発せられた。だが、なるべく他人を避けてきたスティングに突き付けられたこの状況は、何よりもロック。普段の冷静さはパンク、頭はスウィング、鼓動はユーロビート。
「うーん、これは眠くなっちゃうな。」
ーえ?いやいや流石にそれは勘弁してくれよ。色々まずいだろ、誰かに見られたら変な誤解を持たれかねん。ー
「お前さぁ……って、もぉ寝てんじゃん……」
先程までの元気な姿はどこへやら、遊び疲れた園児よろしくラティはスティングの胸に納まった。
ー黙ってりゃ見れる顔してのにー
心地良い重みはソレそのものと、ソレを受け止める自分を知覚させる。互いの温もりに包まれ、呆っとする間、スティングは無意識にラティを撫でていると、そのまま眠りの中へ……
「何してるの。」
違和感のある声に目を丸くするスティング。声の主はジャージ姿が不似合な担任、よりによって担任、担当教科は古典文学で狼女教師のシンディ・ナコード。置かれた状況は最悪。狼は一夫一妻制であり男女間について真面目で神経質。スティングが胸にクラスメイトの女子を抱き、何もしてませんで通じる雰囲気は無い。仁王立ちのシンディは眼鏡越しでも眼光が鋭く、返答に躊躇したスティングへ再度の質問。
「何を、しているのかしら。」
「リラクゼーションをしていたんです。半ば土に埋まった状態で自然に没入すると、自分もその一部になった様な感覚になれるんです。」
「で?」
シンディが望む答えは帰って来ていない。あからさまに苛ついた態度を示すも、スティングは臆さない。平静を保たなければ何を言っても怪しまれると解っている。
感情に蓋をして、視線は揺れる木々の向こうの青空へ、耳は流れる川と囀る鳥へ、意識は体から土の中へ広く深く、そこに居る自分を後からコントロールする様に。
「ラティが僕に気づいて近づいて来たんです。そしたら、こうなりました。」
シンディの苛々は当然増している。的を得ない答えに声を荒らげたい程に。
「全く持って説明不足だけど、君が近づいて来た女子を自分の寝袋に引きずり込んだ、と言う事でいいのかな。」
そうであれば許さないと言わんばかりの気迫。そこまで感情的になって貰うのがスティングの狙い。冷静さを失った者の言動は読み易い、ここからはスティングのペースで事が運べそうだ。
「まさか。僕は彼女に“その辺に穴でも掘ったらいい”と促したんですが、目を瞑っている間にこうなってしまって、どうしていいか分からなかったんです。先生、助けてくれませんか?」
ほんの僅かな静観の後、木漏れ陽と共にシンディの腕が差し込まれ、小柄なラティはスティングから離された。その時、シンディの鋭い嗅覚は体臭の微妙な変化を敏感に嗅ぎ分ける。生き物は体調や心理状態で代謝が変われば体臭も変わる。つまり、シンディは心を嗅ぎ分けられるのだ。
ークラスでは目立たないけど実はイケメン、女子に対して見境なしかと思いきやどうやら紳士。ラティさんはスティングくんに興味あり、か、この二人は当たりだ。ー
シンディ・ナコードは狼の獣人であり教師である。古典文学と恋愛ドラマを愛する彼女にとって、学生達の恋愛事情は大好物。狼の性質がそうさせるのか執拗に純愛を慈しみ、そうでない者を極端に嫌悪する。大人の恋愛とは違う初々しいシチュエーションを好み、それを見守り育てる事が教師生活の中での密かな楽しみ。
「ラティさん、起きなさい。そろそろ防災炊事の準備ですよ。」
「んあ?あれ、先生……もうそんな時間?」
働かない頭の中でラティは抜けていく温もりを勿体ないと感じながら、担任であるシンディの指示と手に促されるまま歩き出す。スティングは胸に触れる外気が思いのほか涼しい事に寂しさを感じていた。
「貴方がたがどういう関係かはこの際おいといて、自由時間だからと言っても授業中なのですから、もう少しわきまえた行動を取るように。」
「はい……?先生?」
スティングは不適な笑みを浮かべるシンディに何か誤解されていると感じたが、ラティに対する感情に蓋をする方へ意識を優先させた。
ーなんか色々やりづれぇなー
《シンディ先生に見守られて卒業したカップルは幸せな結婚が約束される》という、卒業生が語る学校の伝説【ナコードの加護】は数年後から噂される様になる。
➖ ➖ ➖
林間学校が終わり緑が濃くなり始めると、校内の生活リズムが定着してくる。
登校時、HR前、授業中、休み時間、声を交わす相手は自然と決まってくる。気心がしれて心地好い相手、友人とはそういうもの。
しかし、ラティは違った。自分が興味を持ったものには迷いなく首を突っ込んでくる。《神出鬼没の壊し屋》とはよく言ったもので、友人同士の空間を多々ブチ壊し、女子グループからは順調に嫌われ始めていた。
「それなに!?」
孔雀のピーコとカモメのユリが、好きなアイドルやメイクの話で盛り上がっていると、それはやって来た。
「知らないの?ダサっ!」
「って言うかさぁー、知らないならウチ等の会話に入って来ないでよ。」
「なんで?教えてよ!」
「はぁ?ウザっ!」
「お願いだから視界から消えてくれる?マジ不愉快なんだけど。」
「減るもんじゃないんだし教えてよ!」
「見んな!推しが穢れるだろ!」
言い争いはヒートアップ、孔雀のピーコは勢い余ってラティを突き飛ばしてしまった。ラティは机を巻き添えに、大きな音と共に倒れ、その場で固まる。気まずい空気が教室に充満する。
ー何してんだかなぁー
スティングはこの空気感を堪らなく嫌い、原因を取り除く。
「お前、ちょっと来い。」
床に倒れ怒りを溜め反撃のオーラを放ち始めたラティは、突然囁かれた声に力が抜け、手を引かれるままに教室を出た。
“推しが穢れる”
ラティは手を引くスティングの背中を眺めながら、さっきまで意味不明だった言葉の感覚を捉える。
ー私だけの背中……他の人に同じ事して欲しくないな。ー
無言のまま辿り着いた保健室にラティを預け、スティングは教室へ戻る。去り際に「暫く大人しくしてろよ。」と言い残して。静かに「うん」と返事をしたラティの顔は赤く、去って行くスティングの頬も、つられる様に色づいた。
➖ ➖ ➖
あれから数日《神出鬼没の壊し屋》は鳴りを潜めている。ラティの興味はスティングに絞られた。
常にスティングの側に居たプラークは、熊の獣人リズリーに引き剥がされ柔道部に入部。代わりにスティングの傍らには、微妙な距離感のラティが貼り付く様になった。
登下校は途中までだが、校内、授業以外は常に側に居る。気になる視線、どうでもいい質問。感情に蓋をするのが得意なスティングでも流石に平静を保つのは疲れる。
「なぁ、俺に構うなよ。別に何の特徴も無いんだし、つまんないだろ?」
「スティングが1番分からないんだよね。」
「は?何がだよ?」
「皆はさ、色々分かり易いし教えてくれたし、でも、スティングは謎でさ、ワクワクするんだよね。だから、知りたいし、楽しいんだ。」
「何だよそれ?」
無邪気な表情、素直な感情、ラティから伝わる感覚はスティングにとって心地好く、楽しくて、嫌いじゃない。だからこそ平静を保てない。いつもより少し緩んだスティングの顔を見てとると、ラティはそれまで遠慮していた一歩を踏み出して、少しはしゃいだ。
「私は、な〜んも特徴ないからさ、色んな種族の特徴が羨ましいし、好きなんだ。」
ーお前は特徴だらけだろー
「耳が長いわけでもないし」
ー形が綺麗だろー
「フサフサの尻尾もないし」
ー充分な手触りでしたがー
「足も速くないし羽もない」
ーなくていい、今の距離感が丁度いいー
「視力も普通で暗いところ視えるとかないし」
ーその黒くてつぶらな瞳が好いんじゃないかー
「首も鼻も長くないし」
ー長かったら怖い……って言うか、なに目指してんだよー
ラティの特徴を知り、好意を持つからこそ、スティングは苦しむ。感情が昂ってはいけない。幼少期のトラウマが蓋になり、素直に自分を解放出来ない。
「だからさ、私もスティングみたいになりたいんだ。スティングは特徴があんまり無いかもしれないけど、不思議なんだよね、もっと知りたい!って思うんだ。」
無い物ねだりで自分を見つめて来なかったラティ。自分ではない何かに憧れて……そんな中、出会ったスティングは何かが違っていた。牙も爪も無いのに強くて、フサフサの毛も無いのに優しくて、魚人なのに鱗も無いし、海は苦手、水玉模様が可愛い。羽は無いけど行動力はあって、でも、静かで暖かい。
ラティは、どの種族よりもスティングに憧れた。
➖ ➖ ➖
「じゃあねプラークまた来週!」
「おう!ラティまたな。」
帰り道、プラークの部活が休みの日は週に1度の3人で帰る日。スティングは自分の事を喋りたがらないので、ラティにとってはプラークからスティングの事を聞ける貴重な時間。ラティとプラークの明るく元気な声の後、トーンの違う声が交わる。
「スティングは、また明日。」
「俺、明日朝少し早いから。」
「じゃあ、いつもより早めに待ってるね。」
スティングとラティは目が合うと、はにかんだ表情を見せて直ぐに顔をそらした。登校時、いつからか、なんとなく待ち合わせをする形になっていった(勿論ラティの待伏せが始まりである)二人は軽く手を振ってその日を終る。
その一連の流れは、もぉ、誰が見てもそれである。
「もうすぐ梅雨だってのに、ついにお前にも春が来たか!」
「勘弁してくれよ。そーゆーのいいから。ってゆーか、あんま余計な事喋るなよ。」
「べつに、知られて困る様な事は喋ってないだろ?」
「そうだけど、そうじゃなくて!」
プラークに背を向けて尚もスティングの言葉は続く。
「春なんて来なくていいんだよ。恋愛なんて一番本能刺激するやつじゃないか。無駄にドキドキしてテンション上げて、そんな時に何かあってみろよ。」
「もう大丈夫だろ?」
「分かんないよ。あれからずっと、自分の感情に蓋をしてきたんだ。ムキになって、うっかり尾を振っちまったら、また誰かに棘が刺さったら……」
スティングは自覚している。恋が芽生えている事を、そのせいで誰かを傷付けてしまうかもしれない事を。スティングは何故自分がポルカドットスティングレイの魚人なのか、毒を持つ生き物なのかを悔やむ。だがそれは受け入れなくてはならない。興味を持ってくれたラティの為にも。
「ねぇスティング!」
だから少しづつ、この無邪気な笑顔に慣れていかなくてはならない。
ー急に振り向くなよ。ってゆーか、いちいちドキドキしてられるか!高校生活を平穏に暮らす為にもラティに振り回されてなるものか。なるべく側にいて慣れていかないとな。ー
もう一度お互いの体温を心地好いと感じられるようになるまで、プラークに応援され、時には周りに茶化され、恋のライバルも現れ?シンディに見守られながら、ラティとスティングの恋は……
「なぁラティ、聞いて欲しい事があるんだ。」
➖FIN➖
スティングのトラウマ
幼少期は活発だった彼。砂場でお相撲していた時、体の大きな友達に、どうしても勝てなくてムキになり「ズルい!」と癇癪を起こして尻尾を振るい……
呼吸困難の被害にあったのはプラークです。