2/2
#2
ーー『アレは忠実だ。我々が有能な判断を下し命じれば、正しい結果を報告し示してくる』(50代・男性)
ーー11月24日、昼下がり。
惑星OO29ーー愛称でお肉と呼ばれているこの星の総人口はたったの3人であった。
その内の一人が、サーモンの赤身を少し焼いたような色合いをした大地を、車を使って駆け抜けていた。
この近くには灰色のアスファルトが目立つ空港が存在する。
大地の赤や空の青ばかりが目に付くこの星において、灰色の人工物はとても目立つ場所だ。
とりわけ衛星写真なんかでは、その存在感たるや子供用に間違い探しの絵本と同格と言えよう。