2.個性的な仲間と、最高の環境。
書いたら出す! その繰り返し!!
応援よろしくです!!
「あぁん、それにしても本当にアタシ好みの童顔ちゃんだわ!」
「あ、あの……その、視線が怖いんですけど……?」
「うふふふふ。そんなに距離を取らなくても、少ししか食べないわよ」
「少し、ってなに!?」
エル・パサーことグリエルさんは、この『白狼』の中でも古株の冒険者らしい。主に前衛で味方の盾となる役割をこなしており、縁の下の力持ち、ということだ。
もっとも、当の本人は『力持ちなんて言わないで!』と語っているが。
筋骨隆々な肉体に重厚な装備。
顔には濃いめのメイクを施しており、ちょっとだけ身の危険を覚えてしまう。それでも基本は好意的に接してくれる人物なので、新参のボクにはありがたい存在だった。
「そのくらいにしておけって、グリエル」
「エ・ル!! もう、リキッドちゃんは物覚えが悪いんだから!!」
「はいはい、分かったから。それで、ただ自己紹介のためだけに声をかけたわけじゃないだろ? おおかたリーダーが、屋敷の案内を命じたとかそのへんか」
「むむ、意外に鋭いわね。その通りよ」
「あのー……?」
そんなこんなで、リキッドとグリエルさんは二人で話を進めていく。
ボクは置いてけぼりを食ったが、とりあえず今後の行動は決定している様子ではあった。屋敷の案内というと、どういった具合なのだろう。
そう考えていると、グリエルさんはボクの腕に自身の腕を絡めてきた。
そして――。
「さぁ、ミトスちゃん? さっそく行きましょう!!」
「え? あ、うわああああああああああああああああああああああ!?」
――なんとも強引に、ボクのことを連行するのだ。
リキッドの呆れた表情が遠退いていくのが、とかく不安で仕方ない。結果的に追いかけてきてくれたのだが、正直なところ泣きそうだった。
◆
かくして、ボクたちは一通り屋敷を見て回った。
最後の最後として、屋敷の外れにあるという訓練場へと向かう。そこでは多くのメンバーが、日々研鑽に励んでいるとのことだった。
仮にも参謀兼サブリーダーとなったのだから、見ておくべきだろう。
そう考えつつ歩くこと十数分……。
「うわ、すごい……!」
一気に開けた視界の先にあったのは、多くの冒険者が汗を流す場所だった。
地形は様々な状況に対応するためだろうか、平坦な場所はなく、さらに言ってしまえば大きな滝さえある。模擬戦闘を行う者もいれば、魔法の鍛錬だろうか、精神統一のために水辺で座している者もいた。
喧騒と静寂の入り乱れる空間で、多くのメンバーが一所懸命に励んでいる。
これが王都最大『白狼』の力の源、ということだろうか。
「凄い……! こんなに環境が整っているだなんて!!」
「うふふ。喜んでもらえているようで、とても嬉しいわ」
興奮を隠しきれないボクに、グリエルさんは小さく笑った。
そして、より細かく説明しようとしてくれた。
――その時だ。
「ん、あれって……?」
視界の端でなにかが起きたのは。
ボクはとっさに、そちらへ駆け出す。すると、
「あ、貴方は……さっきの!?」
「あぁん? ……誰かと思えば、参謀様じゃねぇか」
そこにいたのは、先ほどボクを敵視していた男性冒険者。
そして、もう一人。
「ひぅ……!」
小柄な魔法使いの少年が、頭を抱えて縮こまっていた。
ガンガン書きますね!!
面白かった
続きが気になる
更新がんばれ!
もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより評価など。
創作の励みとなります!
応援よろしくお願いします!!