皆んなでお出掛けしてみた
お久しぶりのケイトちゃん。
変異サンドワーム騒動も落ち着いた今日この頃……
クロのおかげで何故か廻りまわってボルネオール侯爵家の収入が増えたので、父様に姉がお強請りして先日お小遣いをいただきました。
(ボルネオール侯爵談)
『いや、お前も黙っていただけで、エリーの後ろで凄い威圧を放っていたからな!』
なので明日は、久しぶりに皆んなと王都近郊の牧場に出かけます。
モウモのアイス楽しみです。
姉はクリスとポリーン姉様も婚約者様といらっしゃいます。
そして私は何と大好きなライネル兄様と一緒なのです♡
明日は何を着て行こうかしら?
この前作って貰った、淡い水色に襟と裾に白い小花のレースが付いたワンピースが良いかしら?
こっちのサーモンピンクに裾に同色の糸で薔薇の刺繍が入ったワンピースも可愛いわよね。
そうだわ♪
シルバーにもお揃いのリボンをつけましょう♡
姉はどうせカーキ色だから、被らないでしょう。
ポリーン姉様は先程会った時に黄色のワンピースに白いリボンが付いたのにするとおっしゃっていましたし。
明日が楽しみです。
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翌日……
(ライネルside)
どうしてこうなった?
せっかくあの子がお出掛けに誘ってくれたと思って期待していたのに、これってもしかしてエリー嬢とクリスのお出掛けのカモフラージュなんじゃ……
(ピンクのリボンを付けた猫付き)
それにポリーン伯爵令嬢の婚約者は、中等部で同じクラスだった奴(文官科)だ。
人の事を散々ロリコン呼ばわりしといて、お前だって対して違わないじゃないか!
だからここ数日アークは俺の事を気の毒そうに見てたのか!
代わりにお出掛けプランを練って店の予約までしてくれたから、ヤケに親切だと思ったら、仕事だったんだな……
こうして俺達6人はボルネオール侯爵家の大型馬車に乗り、使用人や護衛と共にエビーニャ牧場へと向かったのだ。
楽しいお出掛けのはずがまさかあんな事になるとは思わなかった。
いったい何が起こるのか、実はまだ何も考えていない弥太郎です。




