第3話 家を探すと言ったな…
どうも、いつかに書いた話を投稿します。初心者Pです。
いやぁ、これいつ書いたか忘れるくらいに前です。
なので、もしかしたら現在とは書き方がちょっと違うかも。
まぁ、別に大丈夫でしょう。
では、どぞ。
第3話 家を探すと言ったな……
ギルドを出た後、家を探すために不動産のような店に行く事にした。そういえば、家と一緒に買うと決めていたものがあったな。
「まずは、奴隷からのほうがいいか?」
奴隷を買うか買わないかで家の広さとか変わるよな。うん、そうしよう。奴隷優先。
家を探すといったな。あれは嘘だ。
とういうことで、現在は奴隷商会の前にいる。
「なんだ青年。ここに用か?」
入り口に立っていた警備員のような人に声を掛けられた。ちなみに、この世界では18歳で成人だ。なので、俺の場合はまだ子供だ。だが、15歳でお酒OKな世界でもある。なんでだろうね。
「あぁ、奴隷を買いたいと思っている。金ならあるぞ。ほら」
「ッ!?」
俺は魔法袋から大金貨を1枚取り出し警備員に見せる。すると、それを見た警備員は顔色を変えビシッとたたずまいを改めた。
「こ、これは失礼しました!まさか、貴族の方とは知らず」
どうやら貴族と勘違いされたようだ。まぁ、Sランク冒険者は貴族と同じくらいの権限を持ち合わせているので、あながち間違いでもないけど。
「いや、別にいい。それで、通してくれるな?」
「はい!どうぞ!」
ザッと後ずさるようにして入り口を開けた警備員を尻目に、俺は奴隷商会に入る。この世界の奴隷商会には一度も入ったことはなかったが、意外とキレイだった。内装は華やかだし、家具も美しいものばかり。
ここが特殊なのか、それとも全ての奴隷商会がこんな感じなのかは分からない。だが、これだけのものを見せられれば、奴隷のほうにも期待できそうだと思った。
「すまない。奴隷を買いたいのだが、いいか」
「いらっしゃいませ。奴隷の購入ですね。しばらくお待ちください」
受付の男性に話しかけると、奥に行ってしまった。1分くらいすると、別の男性が奥から出てきて話しかけてきた。
「始めまして。私はランド。今回は、私が商談相手としてお話させていただきます」
「俺はハルトだ。よろしく頼む」
軽い挨拶を交わすと、ランドが奥に商談用の部屋があると言ってきたのでそこで話をすることにした。
部屋に入り、テーブルを挟んで向かい合うようにして座り話を続ける。
「今回は奴隷の購入とのことですが、どのような奴隷をご希望ですか?」
「そうだな。まず、性別は女、年齢は15歳前後」
俺の話をふむふむと言いながらメモを取っていくランド。そして、次の言葉にピクッと反応した。
「そして、獣人がいいな」
「……獣人ですか」
獣人と聞いた瞬間、ランドの目つきが変わった。
「ん?何か不都合が?」
俺は臆することなく質問する。
「不都合、という訳ではないのですが……女の獣人というのは人気が高く、その」
なるほど。大体分かった。つまりランドはこう言いたいのだ。
「人気があるから数が少ない。要するに、値段が高いってことだろ?」
「はい、その通りでございます」
「ちなみに、一番安いのと高いのではいくらくらいだ」
「一番安いので、500万テイル。一番高いので、2000万テイルでございます」
高っ!いや、自分で聞いたが本当に高い。500万テイルといったら軽く一軒家が建つ。2000万テイルともなれば、屋敷を建ててもおつりがくるだろう。獣人一人で屋敷一つ分……物凄い需要なんだな。
「そうか。なら、一番安いのと高いのも含めた全ての獣人を見せてもらおう。その中で気に入ったのかがあれば、買わせてもらう」
「かしこまりました。少々準備がありますので、ここでお待ちください」
そう言ってランドが部屋を出て行った。ランドが出て行った後、俺はどんな奴隷を買うか考えていた。
屋敷一つ分の娘って、どんだけ凄いのだろうか。強いのか、可愛いのか、両方か?だが、大切なのはそこじゃない。俺がほしいのは、家を買った時に家の留守を任せられて、家事をやってくれる娘だ。料理はもちろん、掃除洗濯なども全てこなしてくれるとありがたい。
考え事がまとまった辺りでランドが部屋に入ってきた。
「準備が整いましたので、こちらへどうぞ」
一通り見てみたのだが、人数は5~6人程度だった。獣人の人気は嘘ではないらしい。その中で、2人ほど気になる娘がいた。
「あの娘と、あの娘と少し話したい。いいか?」
「ニーナとリアですね。1人15分程度でよろしいですか?」
「問題ない」
この2人は俺の鑑定眼によって引っかかった娘たちだ。ニーナは家事に特化していた。家事ならなんでもござれな娘だったので、話してみたくなった。リアは戦闘特化だった。すばやさが高く、逃げ足が速いタイプだな。
これなら、俺の危険な旅に連れて行っても自分の身は自分で守れるので、安心して冒険が出来る。
最初はニーナだった。ニーナはフサフサしている茶髪の毛で、なんかこう……撫でたくなる。
「は、始めまして。私はニーナと言います。あの、家事が得意です」
相当緊張しているのか、俺に怯えているのか分からないが、声が上ずっている。
「俺はハルト。ニーナ、いくつか質問いいかな?」
「は、はい!」
「まず、俺は大きめの家を買おうと思っている。住める人数としては、10人程度くらいのだ」
「そ、そんなに大きい家なんですか!?」
「そうだ。そこで、君にはその家のメイドとして買いたいんだが。どうかな?」
リアはしばらく考えた後、OKしてくれた。
「任せてください。でも、出来ればもう数人いればいいのですが……って、すいませんすいません」
呟いたと思ったら突然謝りだした。
「私奴隷なのに意見なんか言って、本当にすいませんすいません」
「いや、別にいいけど……。とういか、さっきのってどういう意味?」
「すいませんすいませ……え?さっきの?」
「さっきの、もう数人いればいいってやつだよ」
「そ、それは、私1人では力不足なのでもう数人いれば分担して効率よく家の掃除を出来るのではと……思ったのですが……」
最後の方は小さくて聞こえなかったが、確かにそうだ。ニーナ1人に全てを押し付けると負担が大きいだろう。もしかしたら、ニーナが倒れてしまうかもしれない。
それは困る。掃除する人がいなくなるという訳ではなく、ニーナが倒れるという事自体が困るのだ。何故なら、俺が買いたいと思った娘は全員俺の好みの娘なのだから。
「なるほど。気付かなかった。分かった。何人必要だ」
「え、えと、家の大きさにもよりますが、出来れば3人以上はほしい……です」
「3人以上だな。任せとけ。じゃあ、また後でな」
「はい!」
次はリアとの面接だ。リアはサラリとした黒髪ので、無表情な女の子だ。
「俺はハルトだ。リアだね」
「そう、私はリア」
「君は戦闘が得意だね?」
「そう。でも、なんで知ってる?」
リアが小首を傾げた。カ・ワ・イ・イ!
「俺の奴隷になったら教えてあげるよ」
「む。ハルト様は意外とイジワル」
ムスッとした顔になってしまった。が、これはこれで可愛いからいいとしよう。
「じゃあ、話を続けるけど。リアには俺と一緒に冒険をしてもらおうと思ってる」
「冒険?ハルト様は冒険者?」
「あぁ、Sランク冒険者だよ」
「ッ!?」
リアの目が少し見開き、表情が固まってしまった。驚いてくれて、ちょっと嬉しかったりする。
「それで、命の危険もあるけど、いいかな?」
「私はそれでも問題ない」
「よし、じゃあよろしくね」
「うん。よろしく」
2人との面接を終え、バルドとまたあの部屋に戻り商談を続ける。
「そうでしたか」
「とてもいい娘たちだった。買わせてもらおうと思う。いくらだ」
「それは良かった。ニーナは700万テイル、リアは900万でございます」
ニーナよりリアの方が高いんだな。戦闘面での獣人奴隷の重要がの方が高いのだろうか。まぁ、その辺りはどうでもいい。俺は、この2人がほしいは変わらないのだから。
「それともう3~4人くらいメイドとしての奴隷が欲しい。だから、残った獣人奴隷の全員買わせてもらう」
「え!?」
「何か?」
バルドが思いっきり目を見開き驚く。
「い、いえ。そうなりますと、合計で……1億150万テイルに……なりますが」
「ふむ。だが、全員買うんだ。1億。これでどうだ?」
「うーん……1億100万」
「だったら、1億50万」
「それなら……いいでしょう」
俺は魔法袋から大金貨1枚と金貨5枚を取り出し、テーブルに置く。それを見たバルドがまた驚く。
「今すぐ全員は連れて帰れない。なので、売約済みということにしてほしい」
「かしこまりました」
「一応言っとくが、俺よりも金を出して俺の買った奴隷の誰か1人を別に奴に売ったら、そいつの払った金額の半分をもらうぞ。いいな?」
「さ、流石にそんなことはしません」
「それと、俺、Sランク冒険者だから。アホなこと考えると……死ぬぞ?」
「わ、分かりました……」
バルドは完全に怯えきっている。
「ニーナとリアは連れて帰るから。連れてきてくれ」
「か、かしこまりました……」
足ガクガクのバルドが部屋から出て行って、1~2分後にニーナとリアが部屋に入ってきた。2人とも、なんだか目がキラキラしている気がした。
俺はニーナとリアと奴隷の契約を結び、無事に2人を俺の奴隷にする事が出来た。さて、次は家だが……10人用では足りなくなってしまいそうだな。……屋敷でも買うか?
最低の更新頻度を守り切った(?)
さて、次回はいつになることやら……
まぁ、気長に待っていてくださいm(__)m
では、( ´Д`)ノ~バイバイ