僕が、この国の王子ですが、何か?
やっと弟のサンディゼルの話に入ります。
ルナマリアは、現在師匠と修行中です。
誤字脱字は無視の方向で!ひとつお願い致します。
僕はこの国、トリニティカルブルーム聖王国の次代王位継承者である王子のサンディゼルである。
僕はこの国では当たり前の魔法に疑問を抱いて居る。
この国の民は、必ずしも魔法が使えるのが当たり前で、庶民は生活魔法程度、貴族は攻撃魔法や防御魔法、聖職者は治療魔法や回復魔法などが使用できる。
使える魔法が限られるのだ。
貴族と聖職者がくっつくと、どちらかの親の資質を継いだ子供が生まれるのである。
両方の資質が受け継がれる事は、まず無い。
その法則で行くと、僕は……いや、僕達王族直系の血筋は変なのだ。
父上も、お祖父様も皆、総ての系統の魔法が使えるのである。
勿論…僕も………。疑問しか無い。執事兼宮廷教師のロッドマン先生に聞いてみたが、古の時代よりそうなっているので、分からないし、疑問など罰当たりだそうだ。
だけど益々僕の興味は深くなる一方であったが、僕の身体はかなり弱い。
少し城の中庭を散歩しただけで、次の日は熱が出てしまったりする。
自分に回復魔法を使おうとすると、気絶してしまうのであった。
僕の魔力は常人の約五倍程あって、ただでさえ弱い身体が貧弱になってしまって居るのが現状だ。
赤子の頃はまだ良かったのだが、年を重ねるごとに魔力が上がり、現在では生活魔法ですら暴発させてしまう始末である。
このままでは駄目だと思い、体力を付けようと散歩をすれば次の日は熱が出てしまう。
何と言うジレンマ………。
体力を付けるのは諦めた。だがいつの日か必ずや魔法の秘密を解明してみせる!
時は流れて、僕は八歳になった。大きくなるにつれて多少は体力がついてきて、散歩ぐらいでは熱は出なくなり、魔力も以前よりは上手く扱えるようになった。
そして、いよいよ国にある魔法学園に入学する日が来た。
貴族は八歳になると、魔力を増やしたり、幅広い魔法知識の勉強をしたりする為に、魔法学園へ入学する事が義務づけられている。
王子だからと言っても特別扱いはされず、僕も入学する。
魔法について今以上に深く知れるのであるから、僕のテンションは上がりっぱなしだ。
「王子、早く眠らなければいけませぬ。明日より魔法学園に通われるのですから……」
侍女のレレーが僕に毛布を掛けてくれる。
レレーは、僕が三歳の頃より側に居てくれる侍女である。年齢は秘密であるらしいのだが、そんなに若くは無い……多分。
どうやら娘が居る様なんだけど、僕は一度も会ったことは無い。レレーいわく、遠くで働いて居るそうだ。
「分かってるよ。でも、明日だぞ?楽しみ過ぎてちっとも眠れないんだ…」
レレーはクスッと笑うと、僕の頭を撫でてくれる。僕はそれに弱くて、何時もレレーに頭を撫でられると、眠ってしまうのであった。
明日から魔法学園……楽しみ……だ……な……。
分かる人にはすぐ分かる?ルナマリアの侍女のシシーのお母さん、レレー登場です。
毎回遅くて申し訳無いっス。気長に待ってて下さい。更新はするんで…………多分。