表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王女の独り言  作者: Spark
20/22

第20話 キャビアで復讐よ

 お姉様?あぁ大丈夫ですの?

胸焼けした?ただの食べ過ぎでしょうに。さぁお水を飲んでください。


汚い!ちょっと!私の顔に口に含んだ水を吐くとは!なんてこと!幸い水は透明だからドレスに汚れは目立たないけれど。気持ち悪い?あらら大丈夫?

あんたの顔見たから気持ち悪い?ってどういう意味?


セバスチャン!あんたがついていながらこの有様は何?

馬車にいたからわからないだろうって誰に物言ってんのよ!

私はこれからカラル様との仮面舞踏会改め、結婚披露会見をするの!いい?絶対にここから出て来ないでちょうだいね?


あら誰かノックしたわ。どうぞカギは閉まっておりませんことよ。


・・・誰?見たところどこぞの王子っぽいけれど。っていうか、美男子ねぇ。

ガラファントさん?あぁお姉様のことでしょうか?ええこちらに。


いつの間にこの二人知り合ったの?

なにセバスチャン。さっき一緒にキャビアを手掴みで食べていた?だから何?意気投合した?



それは理解不能ね。



え?お姉様、この方と今日からお付き合いを始める?それは素晴らしい事ね!それで、この方のお名前は?どこの王家の方ですの?


ルンルン?何をはしゃいでいるの?わたくしは名前をお尋ねしたのよ?

ルンルン家?あらそれはごめんあそばせ。・・・聞いたことがないわね。


・・・一般の人?え?一般庶民なの?それは王家でもなんでもないでしょう?そりゃ聞いたことがないわよねーあっはっは・・・笑えないわよ!

お姉様!ジェフとの事をもうお忘れになったの?それにルンルンさん!あなたは一般庶民のクセになぜこの武闘大会・・・もとい仮面舞踏会にいらしたの?


キャビアを配達しに来たら王家の人と間違われて入った?どうりで仮面をつけていないのね。ってそんなことどうでもいいわ!

お姉様!お気をたしかに!これでは同じ事の繰り返しよ!ルンルンさん!早々に出て行ってくださるかしら?お姉様は男性は男性でも「王家」の男性をお捜しになっているの!


一応王家の人間です?あなた言っていることがおかしいわ。一度お医者様に診ていただいたらいかが?腕のいい医者をご紹介させていただくわ。


5年前、ペリーゼ家に潰された?それ本当なのですか?クァイル・ズンドル・ペリーゼが僕と交際をしなければ、ルンルン家を滅ぼすと言われ断ったから?

それが本当ならば、あの女恐るべしね。


それはご不幸な事でしたわね。わたくし共も何とかお力になれたらいいのですが。

あっそういえば今日ここにクァイルが来ている事はご存じですの?


顔面蒼白とはこういう事なのね、初めて見たわ。


ってかあのライオンパーマを見れば顔が仮面で隠れていてもわかるでしょうに。パシカル様も気づいていないようだったけど。男性はどこを見ておられるのでしょう。

お前のことは見ていないから安心しろってセバスチャン、こっちだってあんたなんかに見てもらいたくないわよ。


今復興の途中です?ルンルン家は復興するのですか?

ペリーゼ家にこの恨みを晴らすべく日々キャビアを配達してお金を稼いでいる?それは地道な努力ですことね。何お姉様?お父様に言って協力を仰ぎたい?わたくしはなんと言ったらよいか・・・。でもお父様のことですもの、かわいい娘の頼みを聞いていただけないことはないわ。帰ったら二人でお願いを致しましょう?

やっぱり持つべきものはメイドだって?私はあんたの妹だよ!


その前に、ちょっとわたくしに考えがあるのですが、いいかしら?

ダメだ?お前に聞いてねぇよセバスチャン!


クァイルに少し苦い思いを味わわせてやりましょう?ルンルン家は滅んで苦しい思いをしているというのに、自分達だけ幸せに暮らしているなんて非道もいいところよ。

大丈夫、セバスチャン、あんたがこの作戦のカギよ?



どんだけイヤな顔してんだお前!


作戦はこうよ。

セバスチャン、まずあんたがクァイルを羽交い締めにするの。ルンルンさん、わたくしの仮面をお召しになって。そしてキャビアをあの女の顔にブチまけてやるの!

その後セバスチャンがさっとよけて私が背中にドロップキック!最高の作戦だわ!


・・・何かしらお姉様?私の役目はって、忘れていたわ。そうねぇ、それじゃあこうしましょう。

私のドロップキックが決まった後、お姉様がうつ伏せに倒れたクァイルにアキレス腱固めを決める。どう?顔が恐ろしいほどにニヤけているわね。


こうして見ると、わたくし達ただの悪者ね。おほほほほほ、最高よ。



それじゃあ作戦決行よ!準備はいい?

いざ出陣!




ってクァイルいねぇ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ