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王女の独り言  作者: Spark
15/22

第15話 お姉様の名前って

 これでドレスはオーケーね。さてまだ時間はたくさんあるけれど、お姉様にパーティの極意というものを教えて差し上げなければいけないからさっさとお城へ戻りましょうか。


あらクァイル、なぜついてくるのかしら?ドレスを一着譲ってくれって?なぜ?自分のお城に戻ればいくらでもあるでしょう?わたくし?

わたくしは・・・メイドが全てドレスを池に落としたなんて恥ずかしくて言えないわね。

わたくしが気に入っているドレスは今クリーニング中だからよ。だから買いに来たの。


あなたは違う街にでもお出かけになったら?もっとあなたに似合うドレスがきっとあってよ。そうするって?それでは今夜パラリ家のパーティでお会いいたしましょう。


会いたくないわよ、なんなのよね。あなたの顔なんて見たらせっかくのパーティが台無しもいいところなのに。

なにセバスチャン?私もそのパーティに行かせてくれませんかって?ムリよ。あんたが来たらそれこそ台無しよ。お城で指くわえて待ってるがいいわ。

痛い!何よ!豆の次は柿の種?目に入った!辛いわ!食べていないけど辛さが伝わってくる!静かに食べていなさいよ!いちいちちょっかいを出さないでちょうだい!


まったく、馬車を引いていなかったらドロップキックを繰り出しているところよ。六郎に感謝するのね。そして新鮮なニンジンをあげなさい。




ただいま戻りましたってお姉様どうかなさったの?そんなに目を丸くして。

セバスチャン?彼がどうかいたしまして?よくぞ戻ってきてくれました?何よセバスチャンの奴、突然キリッとしちゃって。人を見て態度を変えてんじゃないわよ。


パーティに連れて行く?ちょっと待って!ダメ!ダメよ!あの男がついてきたらロクな事なんてありゃしないんだから!お姉様はセバスチャンとパーティに出席したことがないからそういうことが言えるのよ!ダメよ私は断固として反対するわ!

それならば別々に行きましょう?お姉様の執事として連れて行く?

もう勝手にしてください。でもこれだけは約束して。パーティ会場についたらセバスチャンは絶対に中に入れてはダメよ。キャビアを手づかみで食べても知らないんだから。

そんなことはしない?この前あんたしてたでしょうが!何よその怪訝な目つきは!私?私が何よ!?私がキャビアを手づかみで食べてた?あんたマジでドロップキック喰らわすわよ!


もういいわ、お姉様。そんなことよりも勉強を致しましょう。なんのって、パーティでしてはならないことを復習するのよ。うんうんいい笑顔ね。それではいくわよ。



まず最初は、仮面をつけているからといってハメを外してはダメ。はい!

・・・私の後に続いて言って!はい!・・・よろしい!


次に、ダッシュをしてはいけない。はい!

・・・よろしい!


次に、ダンスに誘われたら仮面を外すように促す。はい!

・・・なぜって?お姉様、もしかしたら未来の旦那様になるかもしれない殿方なのよ?顔をちゃんと見てから踊るの。わかったって、物分かりがいいわね。


それでは次、あまり食べ物を食べない。はい!

・・・なぜって?食い意地が張っていると思われるからよ。これくらいは常識中の常識よ。


次・・・なにお姉様?多い?お姉様!妥協をしてはダメよ!何が起こるかわからないんだから予習は大事なの!

さっき復習と言っていた?うるさいわよセバスチャン!



 ああそうだ!お姉様、ドレスを全て買い占めたのよね?セバスチャンの解雇を解消しないならって。ええそうよってなぜそんな清々しい顔をなさって?


私はドレスの品定めをしてくるから、ちゃんと復習していてね。お姉様は朝来ていた真っ青なドレスをお召しになるのでしょう?着ない?なぜ?

池に落ちた?アホか!?ってあのメイドはたしか解雇したハズ!なぜ池に落ちたの?

お姉様ごと落ちた?お陰で風邪を引いたってアホか?!

お姉様!ああ鼻水がしたたり落ちているわ!でも仮面をつけるから問題はないわね。


メイド!メイドはいないの!?あぁあなた!お姉様に卵酒を作って差し上げて!え?昨日お姉様が眠れないからって卵焼きを作って食べたから在庫切れです?

お姉様のアホ!!






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