準設定 美術館は進化する
ーーあらすじ
苔の森町にある寂れた美術館。
人がこなくなった美術館は、進化する。
試行錯誤を繰り広げて、あらゆる可能性を模索しながら。
それは、美術館という場所を愛してくれる人々のため。
なくなる寸前の美術館を支え続けてくれた館長や、たくさんの人々のためだ。
ーースポット
〇苔の森町
よく言うと自然豊かな町。悪く言うと田舎。
交通の便が悪い。
〇苔の森美術館
一時間に一本のバスしか来ない。
昔はそれなりに人が来ていたが、今は数人こればよい方。
このままだとなくなる。
生き残るために様々な自分の幻体を生み出して、シミュレーション。成功したものを現実に反映させる。そんな美術館。
〇苔の森中学校
森と川の近くにある。
野生動物がよく校庭に遊びに来る。
〇苔の森神社
森の奥深くにある神社。
美術館の館長が善意でお掃除している。
ーーキャラクター
〇緑静香
美術が好きな女の子。
町で唯一の美術館をなくしたくない。
〇細川親折
美術館の館長。
少ない予算であれこれイベントを企画する。
ちゃんと食べてるのか心配になるくらい細い。
〇相川奈々子
上品なご婦人。
亡き旦那とのデートスポットである美術館を大切にし、寄付をしている。
ーー章構成
01 芸術の神の親切
02 美術館は進化する
03 地域盛り上げクラブの活動
04 美術館は色彩豊かになる
05 美術館は音楽にあふれる
06 美術館はバリアフリーになる
07 美術館は広くなる
08 美術館はさらなる進化を希望する
ーー試走
苔の森神社にいる芸術の神は、すたれていく美術館を気の毒に思っていた。
仲間意識を勝手に抱いている身で、余計なお世話になるかもしれないが、できることはしてやりたい。
あの美術館の館長にも恩があるから、特にそう思うのだろう。
だから芸術の神は、神の力の一部を分け与えることにした。
それが美術館の進化を促す事になるのだった。
とある美術館の中。
館長「おはようみんな、今日も一日一緒に頑張ろう。あれ、なんだか今日は館内の雰囲気が違うような。いいや、気のせいだな」




