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転移した日本国の隣国は魔王領でした  作者: 洗濯一郎
第一章 人族との友好
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魔王軍との合同軍事演習(前日)

世界共通語は意外と簡単に覚えられる言語っていう設定です

外務省にリスカラ国から手紙が来た。


その内容には魔王軍の総合軍事演習に参加しないか?と言う内容であった。

軍事演習の内容も書いており、魔物を放ち、殲滅するだけの内容らしい。

参加は自由らしく丁寧にも毎年死傷者が出ているので慎重にご検討ください、とまで書いてあった。



政府は親善だと言って自衛隊の演習参加を許可した


そこで悩むのがどのぐらいの兵力を派遣すればいいのかである。

リスカラ国にその旨を書いた手紙を送ると、「大軍」とだけ書かれた手紙が返されたそうだ。


「第8戦車大隊の10式戦車10両と各地から集めた16式機動戦闘車15両、99式も持っていきましょうか」

「隊員はどのくらい・・・」



2月25日

リスカラの港に1隻の輸送艦が到着した。


そしてそこから自衛隊がどんどんと上陸していく。


それを見たリスカラ軍は驚愕する。


砲のついた動く鉄の塊があるのだ。


そして兵士らも異質な恰好をしており剣を帯剣していなかった



魔王軍との合同軍事演習はデーモン領で行われるため、リスカラ軍と合同で移動する。


「人間の兵どもよ、遅れるなよ!」


魔王軍たちは魔族持ち前の能力を使い速く走っていく。

いわゆるいじめだ。しかし技術の前にそんなもの通用するはずもなく、高機動車に追いつかれていた


「おい、なんで鉄の塊がそんなにスピードを出せるんだよ!」

リスカラ軍たちに焦りが見え始める


「ちょ、ちょっと休憩だ!」


体力切れとなったリスカラ軍は休憩を取る

「休憩ですね。分かりました」

『全隊員に次ぐ。休憩だ。監視要員と交代で休憩を取れ』


隊員がそう知らせる



「・・・」

「あら~どうしたのリスカラちゃん」


リスカラに絡む女性がいた。彼女はオーベル。火の魔法を得意とし、敵を跡形もなく燃やしてしまうことから焼却者という異名がつけられている


「もしかしてニ・ホ・ンとかの人間の国の軍が心配なのかな?」

「ええ、私の軍にいじめられてないか心配よ」

「弱いのが悪いのよ。そんなの心配してもしょうがないわ。早く演習の準備をしましょうよ」



「デーモン様!」

伝令兵が走ってくる。


「リスカラ軍とニホン軍が到着しました」

「そうか。もっとかかると思っていたのだが・・・」


リスカラは不安になる


しかしその不安は自分の軍を見た瞬間一瞬で消え去り、呆れに変わる


疲れた表情を見せる自分の兵士と余裕の表情を見せるニホンの兵士


その後ろには見たこともないものがきれいに整列していた。


「リスカラ様。日本国陸上自衛隊の演習隊長の大森です。本日はよろしくお願いいたします」

「よろしく。ところでなぜ彼らがつかれているのか分かる?」

「かなり先を急いでいた様子でした。我々は彼らについていくしかありませんでしたので・・・」


「えぇ、ありがとう。あなた方の駐屯場所は後で担当官が来ると思うからその方に聞いてね」

「はっ」



「で、君らはなぜ疲れているのかな?」

リスカラは威圧魔法を出し、威圧しながら質問する。

そもそも2日かかるところを1日でたどり着いたのだ。絶対何かあるに違いない


「えーっと、その・・・」


理由を知ったリスカラは呆れるのであった





デーモン領についてから2日が過ぎ、全軍そろったという事で城にて各魔王(指揮官)が集まり演習について話し合った後、パーティーが開かれる。


パーティーについては2人まで同伴が可能なので大森は戦車戦闘を指揮する木本と大森の親友であり海外派遣経験があり気が強い三原を連れていくことにした。

なお会議は大森1人である




デーモン以外の全員が席に着く

大森は魔王の顔や体に集中してしまう

「こら、ジロジロみるな」

「あ、申し訳ないです」





※大森は世界共通語を話せます。なお木本と三原はあいさつ程度しか話せません




「おい、モース 人間をいじめるのはよせよ」

「分かってるよ。デーモン様のお気に入りなんだろ?」


「あなた意外といい顔してるのね。私はオーベルあなたの「大森さん、この人は無視して大丈夫です」」


オーベルの口をリスカラが慌ててふさぐ。

大森は苦笑いをして対応する


(早く帰りてぇ)


「フフ、人間よ。今早く帰りたいと思ったであろう。このわしが返すと思うかね?」



「ハウベ、それはジョークじゃなくて脅しであるぞ」

突っ込んだのは大魔王デーモンであった。


魔王たちは話をやめ席を立ち、デーモンに一礼する


大森もそれを見て一礼する



「うむ、それでは昨年と同じ順で演習を開始する。演習にあたって魔物はオオガラトカゲを使用する。ニホンは一番最後だ」


「大トリだな」


「モース、無駄口はよせ」




そしてデーモンを先頭に意気込みについて語っていく。しかしそのほとんどが他の魔王軍に対しての挑発であったのだが・・・


まず最初はイルアス。女性だ

その次はモースとか言うやつ。背の高い男でほかの魔王軍だけでなく日本にも挑発していた。


そしてリスカラ


大男のハウベ

「今わしのことを大男って言っただろ」

「いえ、何も言ってませんが?」

多分この魔王は心の声を読むのであろう


そして逆ナンパのオーベル



ついにと言うかあっという間に俺の番になった。


「自衛隊演習隊長の大森です。初参加で自分らがどのくらいやれるのかはわかりませんが頑張ろうと思います」


他の魔王と比べてすごく短いが問題ないであろう


その後はパーティーの時間であった。


「大森たいちょー 会議はどうでした?」

「生きてたんだな大森」


「あぁ、まぁまぁと言ったところだ。お前らも一歩間違えたら死ぬかもしれん。油断するな」

「大森さん、その時は私が何とかしますよ」


気づけば後ろに魔王リスカラがいた

「大森さん、私とどうかなぁ?」

リスカラの後ろにはオーベルがいた。


「い、いえ大丈夫です」


「あなた方が同伴者?」

「はい。私は戦車指揮隊長の木本です」

「私は三原です」

「2人ともよろしくね」


「おや、ニホンの皆様がいるじゃないか」

やってきたのはモースである


「せいぜい何匹か倒せる程度であろう。3人とも最後の晩餐を楽しむんだな」

「要するに私たちが死ぬと?」

「そうではないのかね?」

「どうでしょうね」


モースが離れていくと

「あいつ性格悪いな」木本がモースを見てイラついた表情で話す

「あぁ、会議の時もいろいろ言ってきやがった」

「大森、結果で見せてやろうぜ」

三原はニッコニコの笑顔で俺を励ましてくれる


常にポジティブ思考ができるやつは強いよな・・・



木本がオーベルの罠にかかり酔いつぶれ軽く催眠がかけられていたそうなのでリスカラに催眠を解いてもらった。


「油断するなと言ったではないか・・・」


「あれぇ?オーベル様はぁ?」


俺は木本をぶん殴って気絶させた後、そいつを三原におんぶしてもらい、駐屯キャンプへと帰還した












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