表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転移した日本国の隣国は魔王領でした  作者: 洗濯一郎
第一章 人族との友好
17/75

銚子の戦い

風邪ひいてた


「犠牲者の方はどうなってる?」

「まず、民間人が22名行方不明です」

「そうか、自衛隊の方は?」

「96式装輪装甲車1両が大破、乗員1人が殉職。10式戦車も1両損傷しましたが乗員は無事です」

「そうか」

「それと1名兵士を捕虜にしました。情報が分かり次第またお知らせします」

「よろしく頼む」



「・・・ミサイルと機銃でも生きている人間ねぇ」

「本当に生きてたんですかねそいつ」

「魔法効果でしょうね」


「で、どうやって制圧するんです?」

「F-2と陸自の第1師団を派遣しようかと」

「そのやばい人間がいたらどうするんです?下手すれば全滅ですけど」

「偵察戦闘大隊に16式機動戦闘車がいるから問題ない」

「と、いいんですがね・・・」



11月18日

『偵察中隊状況は?』

『市街地過ぎて無理だ』

『分かった。航空支援を要請するから撤収してよい』



偵察中隊が撤退したのを確認するとF-2が銚子市に爆弾を投下する

彼らは陣を敷いていたため狙うのは簡単であった。


敵の悲鳴は爆風と爆発によってかき消される



しばらく時間をおいて普通科連隊を前進させる


『第32普通科連隊は前進!戦闘中隊は指示があるまで連隊の後方に待機』


89式小銃を持った隊員らがゆっくりと前進する。



「煙い」

「仕方がないだろ」

「この先爆心地だ。気をつけろ」


隊員らは爆心地の後継に驚愕した


周りには爆発によって体の部位が無くなった者らがうずくまり、その真ん中には筋肉質の男が佇んでいた。


「来たか」


ベイリスである


ベイリスの言葉を聞き、自衛隊員は感じたことのない殺気を覚え

「撃てー!」と声を上げる


そして戦闘が開始された


「ハハハ!そんなの利かぬぞ!!」


89式小銃に怯むことなく隊員に向けて突進してくる

「ゲブッ!」


後方にいた隊員が前方にいた隊員が弾き飛ばされるのを見て無線で伝える

『MCVを出せ!1人やられた!』


即座に16式機動戦闘車が1両、87式偵察警戒車も応援でやってきた


「うん?」


ベイリスが目の前に現れた緑の物体を見て不思議そうな声を上げる


ドン!


105mm砲から放たれた砲弾はベイリスがに直撃する

87式偵察警戒車からも25mm機関砲が放たれる


「ちっ、痛てぇな!」


ベイリスがMCVに向けて走り始める


「バックしろ!」


MCVは物凄い勢いで後退する


「ちっ、行き止まりかよ」

「衝撃に注意!」


ベイリスが右手に魔力を込めながら振りかぶる


バーンと大きな音がしたがMCVに大した被害はなかった。


「なっ、効かないだと!」


「前進!急げ。奴をひき殺せ!」


ブオオォォォン!


エンジン全開でフル加速したMCVはそのままの勢いでベイリスを轢く


「ぐあぁっ!」

ベイリスが衝撃によって吹き飛び、民家の庭に着地する


「撃て!」


ここぞとばかりに弾を撃ち込む


「クソが!」


彼は魔道具を取り出しその場から消える


自衛隊はロカタリ教国を日本から追い払うことに成功した





リスカラ城


「お久しぶりですね」

「えぇ、おかげ様で鉄道は順調よ」

「それはよかった。今日はいくつか質問したいことがあります」

「問題ないけど、答える代わりに何かがあるといいけどね」

「勿論用意しております」

「なら答えましょう」


「日本がロカタリ教国と戦争状態になったのは数日前にお伝えしたと思います。それで我が国は上陸した敵を殲滅し追い返すことに成功しました」

「あら、流石ね」

「それで我々の攻撃が全然効かない人間のようなものがいたんですけどそのような魔法を御存じですか?」


「魔王軍もロカタリ教国とは1度戦った。そん時に確か使徒とか言うやつがいたかな。演習の時みたいに戦って生き残ったのなら使徒なんじゃないかしら」

「使徒ですか?」

「えぇ、彼らが勝手に呼んでる。あれはかなり強いはずよ。魔王が数人やられてるから」

「そうですか。気を付けるようにします」


「それで今回は何をしてくれるの」

「今回は鉄道とかではなくてケーキを持ってまいりました。お口に会えばいいのですが」

「えっ、ケーキ?」


彼女の目が急に開く


「え、えぇヘリコプターが来ましてねケーキをと持ってきてくれました。今日の夜までもつはずです」

「勿論食べさせてもらうわ!」

「どうぞ」

「あ、もし増援が欲しい時は連絡しなさい。こちらも使徒は潰しておきたいからね」

「はい」





出発する前、作戦会議を行った部屋にてネーマを除く3人の使徒と教皇がいた

使徒は大使館に転移した後大使館に隠されていた魔法陣にて本国へ帰国している

ちなみパリスは上陸する前に海上自衛隊に船団を攻撃され撤退している



「ネーマちゃんがいないね」

べリスがニヤニヤしながら聞く

「えぇ、彼女はやられたわ」

エネモが下を見ながら言う


「ちっ、俺も結構やられたぜ」

「あら、ベイリスも?」


「俺が上陸したときは軍がいなかったな。海軍はいたけど」

「僕は上陸する前に船団が崩壊しそうだったので逃げましたよ」

「ネーマは殺されたか?」

ベイリスがそう言うとエネモがベイリスを睨む


「使徒を除いて全滅ですか。どうやらニホン国はとんでもない力を持っているようですね」

「どうするんだ?」

「ネーマを取り返しに行きましょう」

「エネモ様、ネーマ様のことは忘れてください。いまは勝利が最優先事項です」


「ニホン国は反撃してくるでしょう、その時に我々がやられた時のようにすればいいのです」

「絶対にしてやるわ!」

「私も早く自作した巨人兵を使いたいですね」

陸自と直接戦っていないパリスはウキウキしていた



閣議会議にて

「で、この後どうします?」

「ロカタリ教国には使徒とか言うやつがいるらしいですね。銚子の無敵の男がそれとか」

「正直攻める気になりませんよね」

「メリットもない」


「外務省どうすんの?」

「いえ、ちゃんとアシニア王国経由で送ってますよ。停戦しましょう。敵意はありませんって」

「代わりに魔王軍にやってもらえばいいじゃない」

「無理ですよ」



現状、日本はどうすることもできなかった








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ