四日目:チビ猫、一歩前へ!
次の日、『人間しよう』のすてきなおうちは完成しました。
出来上がったおうちをぐるっとみてまわると、こねこのちいさな胸はいっぱいになります。
チビはどこまでもつづく青空の下、しばしよろこびにひたります。
けれどそうしてすこしたったころ、ちょっと心配になりました。
こんなかんじで、ツリータワーをつくれるのかな?
木には、いろんな角度やかたちをした幹や枝、はっぱがあります。
用意してもらった植物や道具を最大限組み合わせても、その表現はなかなかに、難しそうです。
チビは今日まで、ゆめうつつに空想をふくらませてきました。
人間があそべる、大きな木と合体したキャットタワー。
それは、どういうものなのでしょう。
ぴょんっとあがれるたながあって、中ですわって落ちつけるハコみたいなおへやがあって……
そこから、きれいな景色が見えるとうれしいです。
けれど人間は、猫ほど身軽に飛べません。
だから、そのタワーのところでは、ジャンプ力があがるようにできたらいいです。
きれいな景色はどうやってつくりましょう。
ここのお空はすごくきれい。だから、そらにうかぶ島のタワーで、十分すてきです。
涼しい風に吹かれながら、ゆらゆらおひるねのできるハンモックや、ぐーんとこいであそべるブランコもほしいところです。
ねそべったり、すわったりできて、ゆらゆらゆれるもの。
いったい、どうしたらつくれるのでしょう。
うーんうーんとかんがえるチビのおみみに、そのときおどろきの言葉が飛び込んできました。
『かんたんさ。島をまるごと、いちからつくればいいんだよ!』
えっと振り返ると、声の主はもういません。
ただひとひら、金属のような色合いの小鳥の羽が、いっしゅんだけ光をはじいて島の風にながされていきました。
それからチビは、『島をまるごと作る』ことができるソフトをみつけてきました。
とくにこまかい、せんさいな形を作るひとたちがつかうという、もうひとつ別のソフトも。
しんちょうに、しんちょうに、ダウンロードにとりかかります。
まちがえたらいけない、だいじなとこは、いくつもあります。
それでもなんとかぶじに、インストールまでやりとげることができました。
とはいってももちろん、使い方はぜんぜんしりません。
そこは、これからがんばっておぼえよう。
だいじょうぶ、きっときっと、できるはず!
ちいさなチビは勇んで、ぷるぷるっと『むしゃぶるい』をするのでした。
チビのおうちの様子ですが、
画像が多く(七枚)、重いと思うので次ページでご紹介します。
次回よりチビはうす・ウォークスルーおとどけします!
前編を本日夜に、後編を明日午前にお送りする予定です。
どうぞ、お楽しみに!