35日目:チビ猫、かべとまどわくにこだわる
じけんは、つぎの朝におきました。
「外かべが……ない?!」
きのうブラッシュアップしたモデルは、けさみてもほれぼれとするできあがりでした。
せっかくなので、大階段第二部分の『したからみえないぞガード』がつくれるか、ためしにやってみます。
まず、第二部分をカーブさせている『カーブ』をコピペ。
あたらしいほうを『メッシュに変換』します。
メッシュになった『もと・カーブ』は、いくつかのこまかいぶぶんにわかれていますので……。
編集モードの、辺選択モードにきりかえて、全部の部分を選択します。
『押し出し』ツールを選んで、がめん左上のノッチを左側の『ノーマル』にきりかえ。
『+』マークのついたひっぱりぼうが、きいろのいっぽんだけになったら、全体をまとめて、ぐっとひっぱります。
すると、はりがねみたいだったメッシュが、うすいリボンのようになりました。
すこーしばしょをずらして、階段のすぐ下にもってきますが、うーん、すこし、はばがたりないかな?
もういちど『押し出し』をやって、こんどはよさそう。
下からみた位置をあわせ、階段にそうように、かたむきもあわせます。
よし、これならいいでしょう!
しかし、そうしてつくったタワーを島にもっていってみると……
なんと、外かべはまるっときえて、なくなっていました。
がめんしたをみると、
『A polygon of Mesh 外壁 is self-intersecting and has been discarded.』
のきいろいメッセージがでています。
「ぬう……これは、やってみるしかないのか……」
まえにも、このメッセージは出ましたが、そのときはどれも、これほどまずいかんじではありませんでした。
けれど、あれからふたりは、解決のほうほうをさがしだしています。
『ブレンダーのきのうを使って、かさなった頂点をなくしてしまえば、交差する頂点もなくなる』というものです。
さっそくそのとおり、やってみることにしました!
まず、ブレンダーにもどって、外かべを選択。
編集モードにしたら、頂点選択モードに。
Aキーをおして全選択したら、うえのメニューのメッシュ>クリーンアップ>距離でマージとすすめます。
すると左下に、こまかいせっていをするための板がでてきます。
いちばん上のまどの右についてる>をぽちぽちとおして、なにかメッセージが出るか、やってみますと……
やがて0.1くらいのところで画面のいちばん下に『ひとつの頂点を削除しました』とのメッセージが。
「これ、いけたんじゃにゃいか?」
「う、うん!」
さっそくユニティをひらいて、入れてみると、やった!
こんどは外かべがちゃんとありました。
ふたりはおててをぽふんとうちあわせて、よろこびのこえをあげました。
もちろん、たぶんまだ直すところはあるでしょう。
ドキドキしなから、タワーのなかをみてみると……
二階のまどまわりが、やけにギラギラしてみえます。
これは、ちょっとそのままにしておけません。
さっそくブレンダーにもどって、再ちょうせいです。
ちょっとずつ、ソリッド化のせっていを変えて、まどわくのところがきれいになるあんばいをさぐります。
これでよし、と思ったのもつかのま。
こんどは、まどわくのうちがわのかたちに、へんなアーチがでてきてしまいます。
ぽちっとしてみると、どうやらこれは外壁の一部ということ。
まどの『いた』と『わく』のいちが、ここまでのさぎょうのあいだに、びみょうにずれてしまっているのでしょう。
ここはおもいきって、『いた』をもういちど、つくりなおします。
そのつぎには、ほかのまどがふさがっちゃったり、『なかからはあいてるのに、そとがわからは開いてないまど』ができちゃったりと、いろいろなことがおきますが、チビはあきらめません。
なんどめかの調整で、どうにかこうにか、『まどわくのところもきれいで、ちゃんと中からも外からもあいて見えるまどやドア』をもういちど、カタチにしました。
もちろん、きのうモデルからととのえなおしたところもばっちり、きれいになっています。
しかし、それよりなにより、すごいことには……
それだけがんばっても、きょうのチビは『でんちぎれ』になっていませんでした。
さすがにへろへろは、ちょっとだけしてますけれど。
それでもニコニコ、勝利のこぶし、ならぬ勝利のにくきゅうを天にかかげます!
ばけねこさんはうるうるしながらも、ぱちぱちぱち。
おおきなヤマをのりこえたちいさなクリエイターに、めいっぱいのかっさいをおくったのでした。
後半は苦労しすぎてちょっと涙目になったのはないしょ。
たぶんもっといい方法はあるはず。
次回は11/25投稿『間奏~日向、ちょっとずらしてしまったが問題はそれどころじゃないことに気付く』
よろしければのぞいてやってくださいまし。