表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こねこのチビのおくりもの~ストレイキャット・ツリータワーをつくろう!@Cluster World~  作者: 日向 るきあ
第六章 チビ猫、タワーをしあげていく

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/112

27日目:チビ猫、ブランコと二階の天井をなおす

 なんとまさか、ブランコにのれず、ドアもあかないなんて!

 ねこたちはあわてました。

 ほかのいすとかは、まあいいのです――単にまだ、すわれるしかけをつけてなかっただけなのですから。

 でもこれは、どういうことなのでしょう?

 しんこきゅうひとつ。その部分をなんども、なんども、よみかえしてみます。


「ハンモックにゃすわれるが、ぶらんこにゃーすわれない……」

「オレンジのわくも、でてこない……すりぬける……ん?」


 チビは、すこしまえのことをおもいだします。

 しまにほんもののタワーをまだおいてない時分のこと。

 いちど、アップロードしたワールドをあるいてみたときのことです。


 ハンモックの島はいまよりもっとせまくって、左右のハンモックにごつごつあたりながら、ちょっとむりやり、間をすり抜けて……

 よいしょとなんとか、すわってみた(というか、うもれてた)ものでした。

挿絵(By みてみん)


「ハンモックは、すりぬけられなかったよ?」

「でもブランコとドアは、すりぬけられる……!」


 ここまでわかれば、しらべてためしてみるだけです!

 まずは、ブランコです。

『座面』をクリックし、インスペクターウィンドウを注意ぶかくみてみます。

 ふたりのよそくどおり、そこに当たり判定をもたらす『コライダー』は、ついていませんでした。

挿絵(By みてみん)


「ぬう、やっぱりニャ……

 さわれにゃーんだから、そりゃーすわることもクリックすることもできねえってなことだったのにゃ!」

「ドアもだよ!

 さっそくつけてみよう、コライダー!!」


 さっそく、ドアのほうもチェックしたチビは、明るい声をあげます。

 そして、もはやなれた手つきで、さくさくとコンポーネントを追加。

 ふたつのドアと、ブランコ座面には、ちゃちゃっと『ボックスコライダー』をつけてしまいます。


 さらについでに、ブランコをちょっと改良します。

 このブランコは、すわる板そのものを『すわるいち』として、指定していましたが……

 やっぱりそれだと、なんかおしりがめりこみそうな気がしてきたのです。

 ここまでのワークショップや、サイトの記事を思い出して……

 いたのうえ面から+0.10 m 高く、はじっこから 0.10 m 内側に、すわるいちをしめすキューブをせっちして、それを『すわるいち』に。

挿絵(By みてみん)

 そのあと、ヒロさんがおしえてくれたとおり(こねこのチビには『もうてん』でした!)、みぎてとひだりての位置をきめます。

『ぶらんこたち』のなかに、『からのオブジェクト』を作って、まず『ひだりて』と名前をつけて、いちあわせ。

『みぎて』はそれをコピペしてなまえをかえて、右側のひものとこまでいどうします。

挿絵(By みてみん)

 こういうときはISOという表示形式だと、なんかあんていして、いいかんじ!



 さてそうしたら、ゲームモードをONにしてみてチェックです!

 ブランコに近づくと、白いふちどりがみえて……

 マウスポインターをブランコにあわせると、ふちどりがオレンジにかわります。

 これは『やれる』という、しるしです!

 どきどきしながらぽちっとクリックすると、視界がぴょっとうつりかわり、そしてゆーらゆーらと、ゆれはじめました!

挿絵(By みてみん)

「これ、のれ、てる……?」

「のれてるにゃ!

 シーンビューをみてみるにゃ!」

「うんっ!」


 公式ワークショップでせんせいがやっていた通り、シーンビュータブを『ぴょいっ』とドラッグでまんなかくらいにもってきて、『三人称視点』でぶらんこをみてみると……

挿絵(By みてみん)

 ゲームビューの画面をとってくれるカメラちゃんと、プレイヤーを示す『やじるしちゃん』が、ふたりかさなってブランコにのってます。

 そして、なんだか楽しそうにゆらゆらしています。

 これなら、ヒロさんにもどうどうと、『クラスターのワールドでテストしてみてね』って言えるでしょう!



 おつぎはドアをチェックです。

 ドアに近づいていくと、これまたわくがオレンジに。

 そうっとクリックすると、とびらはゆっくり回転。どうぞ~というようにあきました、が……

挿絵(By みてみん)

「あ、れ? ぎゃくみたい……」

「だにゃあ……」


 そう、ドアはタワーのなかにむかってひらいてしまったのです。

 これは、アニメーションをなおさないといけません。

 うらぐちもあくはあきましたが、そとにむかってひらいてしまいました。

 しかも、びみょうにせまくて、出づらいです。

挿絵(By みてみん)

 チビはねこらしく、きてんをきかせて立ち位置を変え、ぴょいっととびぬけてしまいますが……


「ヒロさんは出れないにゃ。」

「でれないよね……よしっ」


 けれど、すぐにお直しにとりかかろうとしたチビを、ばけねこさんはとめました。


「いやちょっとまつにゃ。

 ここまででけっこうな時間がたっているにゃ。

 アニメーションは、あす一番にスッキリしたあたまでやるのがいいにゃ」

「でも、ごしゅ……ヒロさん、ひっかかっちゃったら、かわいそう……」


 ヒロさんは、やさしいけれどちょっとドジ。

 たまに、自分であけたげんかんのドアを、うまく出られないこともあるのです。

 しまってくるドアに『むぎゅっ』とはさまってしまって、もがもがしちゃうすがたを、ばけねこさんもなんどもみてきました。


 それでも、今からアニメーションを直そうとすると、チビはきっと『でんちぎれ』になってしまうことでしょう。

 ひとばんねむれば元気になるとはいえ、それがあたりまえになってはいけません。

 ばけねこさんは、うまーくチビをなだめます。


「きもちはよーっくわかるけどにゃ。……

 そこはばけねこさんが、うまくかいとくにゃ。

 とりあえずは、ぶらんこのまどのそとに『ふみだい』おいといてあげようにゃ」

「そうだね……そうする!」


 そんなわけで、ドアについてはまたあした。

 まどのそとにふみだいをおき、かんたんにできそうなところに着手します。

 まずは、二階の天井がすけてしまっているのをなおします。


 本来ならばもともとのモデルをしゅうせいして、入れなおさなければならないものでしょうが……

 ドアにギミックもつけてしまった今から、それはちょっとやりたくないかんじ。


 でも、だいじょうぶ!

 なぜって、そのためにブレンダーファイルを使ったのですから。

 そんなわけでチビは、ついにブレンダーファイルの直接編集を、やってみることにしました。


 プレハブのツリータワーのなかにある、『屋上ゆか』をダブルクリック。

 しばらくのちんもくのあと、ひらいたブレンダーで、屋上ゆかにモディファイア『ソリッド化』。0.01mだけ、あつみをつけてみました。

 すると、みごとに天井ふっかつ!

挿絵(By みてみん)

 ベンチのあしがちょっとめりこんでいるのがみえたので、ちょっとだけ、もちあげます。

 その流れで、ベンチのひとつにライダブルアイテム――『すわれるしくみ』を、つけてみて。

 そこまでのことをばけねこさんが、スチャチャッとまとめてくれて、今日のさぎょうは、おしまいとなりました。



『ヒロさんへ

 プレイレポ、ありがとにゃ!

 ブランコはのれるようになったにゃ!

 おしえてくれた手の位置もきめてあるので、時間があればワールドアップロードしてたしかめてみてほしいにゃ。


 ドアは一応あくようになったけれど、アニメーションをなおさなきゃなので、あすイチでトライするにゃ。

 それまで、ヒロさんはぜったいにうらぐちを出ようとしてはならないにゃ。もちろん入ろうとするのもやめとけにゃ。


 そのかわり、ぶらんこがわのまどのそとに、ふみだいをおいておいたにゃ。これならヒロさんでも確実に突入できるはずだから、こっちをチェックしてみてほしいのにゃ。


 ハンモックアイランドは、いろんな位置が定まってからやぶや葉っぱでかくしていくにゃ。いましばらく待ってほしいのにゃm(__)m


 いすについては、まだ座れるようにしていなかったのにゃ。ごめんなのにゃ。

 とりあえず屋上の手前がわのベンチにライダブルをふたつ、かりにつけてみたにゃ。

 これがよければほかにもつけてってみるので、余裕があったらこっちもよろしくにゃ!』


私もよくドアにはさまります。

なんでやねん。


次回投稿は10/25『間奏~日向、ブランコを見失う』

真夜中に大慌てした記録です。

どうぞ、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ