26日目:チビ猫、とびらとブランコをしつらえる
きのう、すっごくがんばったチビですが、さすがはこねこ。
ひとばんのんびりやすんだら、もうすっかりげんきいっぱいです!
ばけねこさんとふたりそろって、ごしゅじんのつくえにとびのると、めくばせひとつ。
すぐに、さぎょうにかかりました。
というのもきょうは、ひとつのしめきりの日。
そう、『10月なかばまでに、ひととおりタワーをつくってみる』ときめた、その日が今日なのです。
ここまでいろいろなしくみにふれてきましたが、もくひょうとしていたギミックについてはまだでした。
もしぜんぶはできなくっても、できるかぎり、すすめておきたいものです。
まずはウォーミングアップをかねて、『ハコのおへや』のさぎょうです。
まどとドアのわくをどくりつさせて、あつみつけ。
ここは外かべをつけないでいいので、それだけでOK。さくさくとおわりました。
調子よし。ゴキゲンでとりかかったのは、玄関と、裏口のとびらのせっちです!
まずいったん、外かべをつくったときのファイルをひらきます。
そこにたてた、仮タワーのかべに、あらためて『もようつきのとびら』をつくります。
BuildingToolsの『オペレータープリセット』に、すうちはおぼえてもらってるので、あとはもようをつけるだけでらくらく。
まえにやったように、ドアの戸板のところだけ『分離』でどくりつさせて、『玄関とびら』と『裏口とびら』と名前を付けます。
そうしたら、それをコピーして……
『ツリータワー.blend』ファイルをひらいて、ぺたりとペースト。
『ちょうつがいをつける辺の、いちばん下のすみ』の頂点に、オブジェクトの原点をもってきて……
わくの外側すみ、あつみつけによってあらわれた場所に、ていねいに位置をあわせます。
きのう、たくさんつけた『ブーリアン』のせいでしょうか、ブレンダーの動作がおもいです。
場合によってはいったんブーリアンをはずさなくちゃかな? とおもいましたが、かろうじてふたつとも、位置合わせクリア。
リアルに近い0.05mのあつみをとびらにつけたら、いよいよもういちどタワーを、ユニティにいれてみます!
けっかは、気になるはんぶん、うれしいはんぶんなものでした。
まずは気になるほうから。
『A polygon of Mesh '外壁' in Assets/ツリータワー.blend is self-intersecting and has been discarded.』という黄色い文字が……
そう、あのエラーがまた出てしまったのです。
「う~ん? これそんっなむずかしいカタチじゃないよにゃあ……??」
とっくりとみてみても、なんならゲームモードにしてみても、とくだんへんなところは、みつけられません。
ここは、チビがけつだんします。
「みためおかしくないし、モデルはまた、なおしていれれるし……
ここは、ブラッシュアップのときにやる。
まず、さきをすすめてみる!」
「おうにゃ。それがよかろうにゃ。
そうだにゃ、ばけねこさんはこのエラーについてもういちど、しらべておくにゃ」
「おねがいします!」
というわけで、うれしいほうです。
まどやドアにさした『いた』に『とうめい』のマテリアルをつくって適用したら、ちゃんとまどの中が見えるようになりました。
らせん階段の大窓を、外からみたところ。
ここは『みえるけれど出れないところ』にゃ(ΦωΦ)フフフ…(byばけねこさん)
ドアのところは、いたととびらと、わくがあるので、そとがわからやったり、うちがわからやったり、ちょっとくろうしましたが……
ここまでくると、それもまた、たのしいものです。
これでよし。一度、ゲームモードにします。
そうして、一階よこのまど、ちょっと大きくしてみたそこから、タワーのなかにぴょんっととびこんでみると……成功!
ふたりは歓声をあげて、ぽんっとにくきゅうをうちあわせます。
その場でうえをみあげると、二階のようすがすけてみえました。
ちょっとおもしろいながめですが、それもきょうまで。
ブランコをさげるための枝をタワーの右サイドにさして、そのたかさがきまったら、枝の根元をかくすため、天井をはるのですから。
じっくりながめて、ぐるっとへやのなかをみわたしてみて、ゲームモードをオフにします。
そうして、さっそくいつもの木をアセットからさがしだしたチビですが、そこで「あっ」と声を上げてしまいました。
「ど、どうしたにゃ? でんきねずみでもいたのかにゃ??」
「えっとね、えっとね……ねっこのない木、あったの……!」
なんと、うっかり。
これをつかえば、二階のちょっとホラーなかべも、ああはなってなかったことでしょう。
ともあれ、それはあとのこと。
まずは、うまく大きさを調整して、えだをタワーにさしてみます。
外から見たり、なかからみたりで、うまくハコのおへやデッキをささえる位置になるよう、ちょっとずつ調整して……だいじょうぶ。
ちょうどいいかんじにさすことができて、なおかつ中に根もとがはみでてません。
「よっしゃあ! あしたはこずえの木のいれかえにゃ!」
「うん!」
そう、まずはタワーのしつらえを、全部そろえることが先決です。
チビとばけねこさんできめたその『しめきり』は、今日この日なのですから。
チビはまず、いちどブレンダーにもどって、だいたいのかんじできめた高さに一階の天井をつくり……
アセットのツリータワーをいちど、けしていれなおします。
なぜなら、ユニティで『ツリータワー』をクリックして、ひらいたブレンダーでさぎょうしても、新しいようそはどうやら、つけくわわわらないようであるためです。
それでも、FBXファイル書きだしをしないですむのはらくなので、このままいきます。
木のえだのほうもちょっと位置をなおして、これでいいでしょう。
つぎに、新規にブレンダーのファイルをひらき、ブランコをつくります。
計画をたてたころは、ユニティでやれるかなと思っていたチビですが、ユニティでこまかく位置合わせをするのは、どうにも難しいのです。
ともあれ、『ミラーモディファイアがうまくできない!』といっていたのも今はむかし。
四角のいたですわる板を、円筒でロープを表現したブランコを、ささっと作ってしまいます。
ロープの先には枝にぶら下げるためのわっかも、作ってあります。
しかしユニティに入れてみると、これまたあのエラーがでました。
そして、なんとわっかが、すっかり消えてしまっています!
なんどやりなおしても、やっぱりおなじ。
これはもう、この場でプロビルダーでつくっちゃったほうがよさそうです。
円筒をつくって、だいたいの位置をあわせます。
そうしたら、先人のおしえのとおり、えだもブランコも、留め具もぜんぶ、ひとつの『空の親』オブジェクトにまとめて、『ぶらんこたち』と名前をつけてしまって……
そこから、デッキとまどの位置をみて、枝ごと位置をちょうせつします。
近くからみて、ましたからみて。とおくからみて、タワーのなかからもみて。
しっかりと調整をくりかえしたら、みずべにゆれる、ロマンチックな白いブランコができあがりました。
いきあがるまま、チビはギミックにとりかかります。
ブランコにすわると、ぶらんぶらんとゆれる仕組みです。
やりかたは、まえに探しだしておいた、クラスター公式ページの記事と、けさ見たばかりのワークショップ動画とを参考に、やっていきます。
もちろん、ちがうところもあります。
まずは、さいしょのほう。
ブランコのパーツは『ぶらんこ』という名のプレハブとして、ひとまとめになってたので、右クリックの『展開』でばらばらの状態にしてから、はじめました。
そこからは、ほとんどいっしょです。
まず、『空のゲームオブジェクト』をつくり、わかりやすいよう『Swing』となづけます。
そこにコンポーネント『Ridable Item』(すわれるようにする設定)をつけて、すわるばしょ(みどりの四角であらわされます)をきめて……
ぶらんこの座面と『Swing』を『親子関係』に。
『Swing』を『親』に、座面を『子』としてセットしました。
よし。これで、ブランコにすわれるようになったはずです。
(※ほんとうはまだ、座れるようになっていないのですが……それは、あとの話でみていきましょう)
そこから『Swing』につぎつぎ、『コンポーネントを追加』していきます。
『Rigidbody』(重力でおっこちたりするようになる設定)『Movable Item』(うごかせるし、ワールドのみんながそれを見れるよ! な設定)、そして『Hinge Joint』(まえやうしろに、ぶらぶらするよ! な設定)のみっつです。
さいごの『Hinge Joint』のせっていで、ぶらぶらのねっこのばしょと、どっちむきにぶらぶらするかをきめました。
ぶらんこの上にあらわれた、オレンジっぽいやじるし? がめじるし。
これで、ぶらんこは『うごかないぶらんこ』から、『うごかせるぶらんこ』になったはずです。
さらに、『ぽんっとのることでぶらんこにちからがくわわる(=そうなると、ぶらんこがゆれる)』しくみもつけます。
このあたりは、ほぼほぼ未知の分野です。
ひたすらきじにかいてあるとおり、コンポーネントを追加しては、設定をつけていきます。
とりあえずは、これでいいはず。
今日はじかんがおしているためそのまま、ハンモックにうつりました。
こちらにも『Ridable Item』――すわれる属性をつけましたが、こちらには、まえにさがしておいた、ふたつの『ねころびポーズ』がでるように設定します。
『ぴょんスポット』についてはなやみましたが、とりあえず、『このしまにでてきたら、ジャンプ力さんばい!』のしくみをおくことにしました。
というのも、『そこに立ったときだけジャンプりょくアップ』というのでは、なんだかねこらしくないかな、と思い直したからです。
これもまた、ジャストミートなきじがありましたので、チビはくびっぴきでまねしました。
ふたつのドアもひらいたり、とじたりできるようにします。
これはすこしむずかしいので、とりあえずは公式サイトのサンプルをダウンロード。
ギミックの部分をドアにセットさせてもらいました。
このとき、『扉のいたの原点を、ちょうつがいのあるサイドの一番下の頂点にしていた』ことが役に立ちました。
ギミックの位置をあらわすばしょに、ここの数値をうちこめば、いっぱつで位置ぴったりになるのです!
そうしてさいごに、屋上と一階にかぐをおき、うらぐちまえにかいだんをつけました。
うらぐちは『ほごしょく』になっているので、とりあえずはかくしとびらとして、及第点とします。
ここまでやれば、いちおうのもくひょうはたっせいです。
チビとばけねこさんは、いっしょにぱたんとうしろにひっくりかえると、にゃははは、と明るくかわいく、わらいごえをあげました。
もちろん、ちゃんとできてるかは、このあとゲームモードやワールドで、確かめなければなりません。
それでも、とりあえずは、もくひょうたっせいといっていいでしょう!
けれどそこで、ふたりはフリーズしてしまいます。
なぜって、ふいにお部屋のドアがあいたのです。
そしてそこには、ふたりにまけずおとらず、みごとにフリーズした、ごしゅじんが立っていたのですから。
公式ワークショップ動画を拝見しておいて、マ ジ に 助かりました(一度すっごく失敗してた……)
なぜか写真が、間違ってない設定の状態で撮れてます。ほわい。
そして、入れられるか危惧していた『ごしゅじんとのはちあわせ』イベントも、無事にここでいれられました。
なんだか流れるように事態が進んでゆくのでびっくらです。
でもこういうときは、感謝とともにありがたくのっからせていただきます!m(__)m拝
次回10/17投稿分は『間奏~日向、self-intersectingの意味をまちがう』
この章を通じて引っ張ってきた、宿命のライバルとの決着がついに……!!
というとかっこいいですが、ようやく間違いに気が付いたということです。
真の解決法を示してらっしゃるサイト様もご紹介いたします。
どうぞ、お楽しみに!!