25日目:チビ猫、外かべに窓をしつらえる
みんなみんながタワーにはいれるようにするには、ドアをどこまでおおきくしたらいいのかな?
おとといチビは、そんなぎもんにつきあたりました。
するとばけねこさんは、教えてくれました。
とびらまわりに『あたり判定』をつけないで、すりぬけられるようにしてしまうのはどうか、と。
『ただそれってと、ぶっちゃけ、とまどうよにゃ。
ばけねこさんも、いっしょにいたほかのひとが『スルッ』とやってたからわかったようなもんだったし。』
『だからもしにゃ。
『あけしめできるドア』をつくるのがむずかしければ、いっそ……
でいりぐちにゃとびらをつけず、そのかべをまるっと『あたりはんていなし』にしてしまうのも手だにゃ』
けれど、もしもドアをつくらないとしても、まどやドアの『わく』はやっぱりいるのです。
タワー本体にまとわせる外かべに、まどやドアのためのあなを、ちゃんと位置をあわせてあけるためにも……
もちろん、みためのかっこよさのためにも。
そんなわけできょうの作業は、もう一度ブレンダーでモデルのお直しです。
まず『ツリータワー.blend』をコピペしてバックアップをつくり、ファイル名をわかりやすくかえておきます。
バックアップのほうには「かぐぬきまえ」とつけくわえておけば、まちがわないでしょう。
そうして『ツリータワー.blend』をひらいたら、まずはここまでおせわになった、かりの家具たちに『ありがとう』をいってさくじょします。
それから、タワー本体からいったん、ソリッド化をさくじょ。
本体のかべについていたわくを、位置はそのままで、別オブジェクトとして『分離』していきます。
『ドアやまどをやりなおすとき、かべごとはずす』ときとは逆に……
わくを独立させたいドアやまど、まず点選択モード・ボックス選択モードでえらんでから、面選択モードにきりかえると、まどわくを作りあげている面が選択されます。
この状態で、まどわくの全てのぶぶんがえらばれてるのを確認し、右クリックからの分離>選択で別のオブジェクトにして、なまえをつけなおします。
(のちのちのために、位置はずらしません)
まどわくの『オブジェクトの原点』も、3Dカーソルをつかってまどわくに移動しておきます。
わくのあつみは、外壁のあつみがきまってからなので、ちょっとおためしにあつみをつけて、だいじょぶそうなことをたしかめてみたあとは……
まずはぺらぺらのわくたちをどんどん、どくりつさせていきました。
そうそう、らせん階段のおおまど、ここはもっとひろげてもいいかも! と、やってみてから気がつきました。
ここも、わくがいるよね? と。
そこで『面を差し込み』で、わくをつくります。
上のわくと、ガラスのはまる面はほんとうはいりませんが、それは外かべにあなをあけてからにします。
つぎに、タワーぜんたいをおおう、外かべをつくってしまうことにします。
このタワーのところにつくろうとするとむずかしそうなので、別のファイルでつくって、もってきましょう。
まず、まったくあたらしいファイルをひらいて……
ビルディングツールの『オペレータープリセット』をフルにつかって、タワーをもういっこ、つくっていきます。
まどはつけないでいいので、さんかいまでできあがったらOK。
これをつつむような、円をつくります。
半径はタワーの3.3mより、ちょっとだけよゆうをもった3.4m、セクションはタワーの二倍の24。
領域を押し出しで、三階デッキとおなじ、8.6mの高さまで大きくします。
こうしてつくった、なかがからっぽの円筒を、ツリータワーのところにコピペするのですが……
もしも、面の向きがうらがえっていたらだいなしなので、『面の向きを表示』で表向きになっていることをたしかめてから、オブジェクトモードで、円筒をまるごとコピー。
『ツリータワー.blend』を開いて、ぺたり、ペーストします。
そうしたら、円筒の上にならんだ頂点を全部選択して『領域押し出し』(『直行する辺を溶解』のチェックをはずしておくことはわすれずに)します。
まずは、屋上デッキの高さまで押し出し。
それを確定させたらもう一度、こんどは屋上外壁の高さまで押し出して、タワーがすっかり、大小のあみもようでおおわれるようにします。
そうしたら、ひらいているところにあたる面をひとつずつさくじょ。
このとき、こまかくずれているところが見つかったので、ぽちぽちなおして……。
こんなかんじで、屋上と三階は、いいでしょう。
さて、おつぎは二階。
いよいよ、まどやドアのところの型抜き(『ブーリアン』)です!
まず、さっきどくりつさせたまどわくにモディファイア『ソリッド化』をかけて……
タワーのうちがわからも、外かべのそとからもみえるように、ぶあつくします。
そして、外かべにモディファイア『ブーリアン』。対象はもちろんまどわくです!
もっとぶあつくしなきゃなようだけど……うん、なんだか、なんとかなりそう。
じつは、なんどもお直しをしたので、このサイズの『いた』は、もうつくっていません。
それでもチビは、たのもしくいいます。
「ぜんぜんだいじょうぶ! 『いた』つくるのは、むずかしくないから!」
そうして、いったんわくの『ソリッド化』を解除。
ささっとわくのうちがわに面をはり……
かえすかたなで(じっさいは、マウスですが)それを『分離』して、いたをつくります。
いたにはいたの、なまえをつけて、こちらもわくと同様の『ソリッド化』をつけて……
そうしたら、外かべにもういっこ、いたを対象にした『ブーリアン』をつけます。
おっと、『いた』は非表示にしないとです。
こうして、やっと、ちゃんと、まどがあきました!
そうとわかれば、いっきにいきます。
のこりぜんぶのまどやドアのわくで、『いた』をつくってぶんり、なまえをつけてソリッド化。
どんどん、外かべのブーリアンを、つけたしていきますが……
「……これ、だいじょぶなのかな?」
そう、まどとドアはいっぱいあります。
このままずらっとならべてしまって、だいじょうぶなのでしょうか?
すると、ばけねこさんがにゃふふと笑って、あるところをゆびさします。
「にゃふふ~。ブーリアンの対象はオブジェクトだけじゃないんにゃよ?」
「あれ……あれあれ?『コレクション』もえらべるんだ!」
これは、うれしいです!
チビはためしに、二階正面のまどと、ひだりのまどをいっしょのコレクションにいれて……
外かべについたブーリアンの対象を、そのコレクションにしてみます。
「うわあ、ほんとだ! すごーい!」
チビはおおよころびで、一階のまどとドアもコレクションに追加していきますが……
あれれ? こんどは、うまくいきません。
いろいろためした結果、
・正面玄関と、一階左のまどは、ふたつのわくといた、ぜんぶいっしょのコレクションでだいじょうぶ(1正面左と名前をつけました)
・一階右のまどは、わくといたをそれぞれ、べつべつにブーリアンの対象にしないといけない(ほかとはいっしょにできない)
・うらぐちは、ふたついっしょにまとめたコレクション(うらぐちと名づけました)を対象にしないといけない。それぞればらばらだと、ブーリアンであながあかない
……と、バラエティにとんだけっかになりました。
どうしてこうなるのかは、ちょっとわかりません。
ともあれ、ちゃんとあなのあけられたタワーをじっくりながめたら、今日のさぎょうはここまでです。
かなり、つかれたのでしょう。
おやつをたべているあいだにも、チビはこっくりこくりとふねをこぎはじめ……
ぜんぶたべおわったころには、もうすっかりとゆめのなか。
スライディングキャッチをきめたばけねこさんは、ちいさいがんばりやをこねこようベッドにやさしくはこびます。
そうして、勝手知ったるなんとやら。
しずかにそつなく後片づけをすませると、そうっとかえっていったのでした。
わりかしさらっと書いてますが実情はハイ、とんでもなかったです……
そう、お前だブーリアン!
そのへんは次回、10/13投稿の『間奏~日向、やけくそやったら正解だったという(ry』にて。
どうぞ、お楽しみに!!