24日目:チビ猫、こずえを茂らせる
きのう、チビはばけねこさんから、すっごいアイデアをおしえてもらいました。
けれど、それはまだ、もうすこしさきに考えること。
まずは、タワーの二階にちゃんと入れるようにするのが『さいゆうせんじこう』です。
いつものように、ごしゅじんのおみおくりをして、ばけねこさんをおむかえしたら、さあ、ほんじつのさぎょう、スタートです。
まずはブレンダーで、二階正面まどとデッキ、正面階段第三部分をなおしてしまいます。
まどはおおきく、デッキも下げて。階段は、それにあわせて一段へらしました。
それから、ていねいに枠を残して、窓をくりぬきます。
まえは、わくもふくめて切りぬいて、『いた』を作っていたチビですが……
きのういろいろ考えて、やっぱりわくは本体にしっかり残そう。そう思うようになったのです。
そういうわけで、ほかのドアやまどについても、枠の部分がきれいになってないところはやりなおしてしまいます。
そうそう、らせん階段のかべから裏手にむけてひらく大窓も、もうあけてしまいましょう。
そこまで改造したらもういちど、ブレンダーファイルをユニティに導入、ゲームモードをONにします。
正面大階段をかけあがっていくと……やった! こんどこそ、二階に入ることができました。
うれしくなったチビは、二階らせんかいだんをかけあがり、いっきに梢の間へ。
しばらくはぴょんぴょん、よろこんでいたチビですが……
やがてそのテンションはもとに、いえむしろ、ちょっと低めになってしまいます。
ばけねこさんにも、それがなぜかはわかりました。
だって、かりに木を何本かさしてつくっただけのそこは……なんというかちょっと『まだまだ』。
ここまで『きれいだな』としかおもわなかった、タワーの建物がまっしろなことも、『いわかん』にはくしゃをかけます。
でも、これはよろこばしいことと、ばけねこさんは知っています。
『このままではものたりない』とおもえるほどに、ツリータワーができてきていて……
同時に、チビも作り手として成長をとげている。
これは、そのことの、なによりのあかしなのですから。
だからばけねこさんは、そっと小さなせなかをおします。
「……やるっきゃないですかニャ」
「……うん!」
いきごんでうなずいたチビは、とにかく気になるところ、できるところを、どんどん直しはじめました。
屋上のこずえをつくりあげる木を、いくつかコピペして、いいかんじにさして、角度をつけて。
木のしゅるいは、思い切ってひとつにしぼり……
こずえのかたちを、いいかんじにととのえていきます。
屋上をかこむかべは、木をいっぱいはやせばできるかなとおもっていましたが、それはちょっとむずかしそう。
3Dモデルとしてちゃんと、作る必要がありそうです。
そのあたりは、『こころのめもちょう』につけくわえておきます。
タワーほんたいには、その木に近いかんじの色のマテリアルを、ドラッグアンドドロップで適用。
ほかのぶぶんにも、それぞれきれいな木のいろのマテリアルをつけていくと、ぐっとツリータワーっぽくなりました。
チビのテンションもすっかり、かいふくです。
けれど、ここでタワーのうちがわをみてみたら……
「ニャッ?!」
「ミッ?!」
ばけねこさんも、チビもびっくり。
なんと、枝のねもとがいっぱいかべからとびだして、ちょっと、いやかなり、こわいかんじになっちゃってます!
これは、そうぞういじょうです。
かべのあつみや、家具とかで、ぎりぎりかくせるかな? とも考えていたけれど、これはどうにも、むりなよう。
ちなみに、枝がどーんとつきだししているのは、一階も同じです。
ハンモックをさげたえだのつけねが、おもいっきりかおをだしているのです。
こっちももちろん、ほってはおけないところです。
「ふーむ……ここはアレかにゃあ……」
「うーん……」
ばけねこさんには、どうにかするあてがありそう。
いっぽうでチビもまた、ちがうことを考えているよう。
ともあれそれは、まだまだあと。
ブランコようのえだや、もっと木らしくするためのかざりのえだもつけてから、やることにします。
このとき『かりの家具』を、ほんめいの家具におきかえようとしたのですが……
ひとつのブレンダーファイルでいれてきたものは『ひとつのプレハブにふくまれる、おやこかんけいのオブジェクト』になっていて、なかのものを、いっこだけなくすとかは、できないみたいです。
もちろん、『プレハブを展開』でそれぞればらばらにしてしまえば、それも
可能なことですが……
そもそもまだまだ、ブレンダーでなおすところはありますから、そのときさくじょしてしまったほうがいいでしょう。
ここはいったんあきらめて、さきにすすみます。
一階の窓からぴょんとそとにでてみあげてみると、気になるところがまたみつかります。
一階と二階のつなぎ目です。
いっぽうで、せっかくきれいにのこしたはずの『わく』も、こうしてみるとぜんぜん、めだちません。
もっと『木』らしいかたちで外壁をつけることは、やっぱりどうしても、さけては通れないようです。
そして外壁をタワーのそとにつけるなら、開口部をうがつためのまどわく・ドアわくの重要性はまします。
まどとドアのわくは、別のパーツにきりだして、もっとぶあつくしよう。
チビはそれも、こころのメモちょうに書きしるします。
そうしてもういちど、さっきのまどからぴょんと一階のなかにもどろうとしたら、どうにもうまく、はいれません。
一階のまどのはばは、70センチ。よゆうをもってつくったはずですが……
ここはもうすこし、おおきくつくりなおさなきゃ。
チビはこころのメモを、かきたします。
そうだ。どうせなので、まえに気になったところも、直してみましょう。
クラスターのワールドだと、アバターが水のうえに立ってしまうのです。
こんなんなりました(※回想)
再生ボタンをぷちっとおして、ゲームモードをOFFにすると、水にもともとついていたボックスコライダーのあつみを、ちいさくしてみます。
たぶん、これでだいじょうぶのはず。
ぴょーんととびこんだら、みずしぶきがあがるようにもできたらいいですが、そこもまだまだ、あとのことです。
そのあと、ハンモックの島にも、すこし手をいれました。
ちょっとぜんたいに、ちいさすぎるし……
タワーのうらぐちと、そこからのびる橋の角度も、ちぐはぐです。
もっというなら、タワーに橋が、へんなふうにめりこんでます。
まずは、うらぐちからまっすぐに橋が、のびるようにして……
それにあわせて、ちょっと島をひろげ、しげみのわっかもひろげました。
ハンモックどうしのあいだもなんか、ずいぶんせまいかんじ。
けれど『ふたつのハンモックをえだのどこにぶらさげるか』は、かなりかなりこったところ。
いまはまだ、うごかす気にはなれないので、そのままにしておきました。
タワーに橋がめりこんでいるのは、たぶんだいじょうぶ。
このうらぐちはちょっと高めの場所からはじまっていて、ちいさな階段をのぼって、出るようになっているからです。
この階段で、めりこんだところは、きっときれいに、かくしてしまえることでしょう。
ひととおりユニティでできることをおえたチビは、しっかりプロジェクトを保存します。
そのまま、ブレンダーでのさぎょうにうつりたいところですが、きょうはここまで。
ソフトもフォルダもパソコンも閉じて、いっしょになかよくおやつをたべて。
かえってゆくばけねこさんをおみおくりして、しばらくすると、だいすきなごしゅじんの足音がきこえてきました。
そういえばばけねこさんは、ごしゅじんにあったことが、あったっけ?
なんだかんだで、いつもすれちがいになっているような……。
お出むかえのためにげんかんまで走りながら、ふいにそんなことを思った、チビなのでした。
このあたりは、まとめてもっとあとでもよかったのですが……
やっぱり作り手のテンションはだいじ。タワー外壁など、多くが仮の装飾ではありますが、思い切ってチビのやりたいようにすすめてもらいました。
ちなみに『わく』については、ドア(とそのギミック)をつける基点として次に手掛けるところ。
いまここに着目できたことで、全体としてむしろいい流れになったと思っています。
次回10/9投稿ぶんはちょっと息抜きの話題。『間奏~日向、画像編集を覚える?』です。
どうぞのんびり、おつきあいくださいませ!