21日目:チビ猫、タワーを島においてみる
新章開始スペシャル! 二話投稿ぶんの、一話目です!
長く見えるのはほとんど写真のせい……たぶん^^;
2023.10.13
二つ目のエラーメッセージ……はげしく意味違えてました……!!
10/17投稿のエッセイパートにて取り上げます。申し訳ございませんでした!!
2023.09.28
『なんとか、ネットけんさくで、それらしいページに行きつきます。』
の前に『チビがおどりばを作り直している間に』がぬけておりました!
チビのがんばりで、タワーの主要部分とデッキ、階段のモデリングはいちおうの完成にこぎつけました。
いよいよこれを、島においてみるときがきたのです!
やりかたは、すごく簡単。
これまで作業をしていたブレンダーのファイル――ブレンドファイルといいます――を、そのまんまユニティの『アセット』フォルダのなかに、ドラッグアンドドロップするだけです。
ねんのため、ここまで作業をしてきたブレンドファイルをコピペでふやして、バックアップをつくり、レッツトライ。
Unity Hubから『CTT project』を『開く』いて、まつことしばし。
ユニティが開いて、まえに島をととのえたシーン『TreeTower』がおめみえします。
万一、ばらばらにちらばっちゃったらいやなので……
チビがつくったり、ユニティアセットストア以外からあつめたりしたものを入れた「chibi」フォルダの中に、『ツリータワー.blend』ファイルを、ドラッグアンドドロップしてみます。
しばらくのちんもく。そののち、インポートしてるよ、というバーがゆっくりのびて、ちいさなあおいダンボールばこが、フォルダの中にあらわれます。
どうやら、せいこうしたようです!
いっしゅんうれしくなったふたりですが、すぐに気になるものをみつけました。
そう、がめん下にかおを出した、きいろいエラーメッセージです。
ここまで、すこしとはいえ場数をふんできたチビはもう、動じません。
それでも、でてきたエラーメッセージは、よくわからないもの。
ついつい、こまってばけねこさんを見あげてしまいます。
ばけねこさんは、チビのせんぱいとして、あからさまにこまったかおは見せません。
それでも、ふたまたのしっぽは『ぱったんぱったん』とゆかをたたいています。
「うぬうう……
いやいや、おちつくにゃ。おちつくのだにゃ。
メッセージの色は黄色だにゃ。だからなんとかなるやつにゃ。
みたところ、メッセージは二種類でているにゃ?
『Can't calculate tangents, because mesh '大階段カープ2' doesn't contain normals.』
これの、大階段カーブが1のやつと2のやつ。
あともう一種類は、
『A polygon of Mesh '踊り場' in Assets/ツリータワー 1.blend is self-intersecting and has been discarded.』
おんなじのがふたつでてるにゃ。
にこめはなんか、『かってに分割されちゃってるぜ 』っぽいこといわれてるかんじだから……たぶん、おどりばつくるときにへんなとこに辺はいったことあったせいだろにゃ。おんなじ形をつっかえず作り直せばなくなるはずにゃ。
ただ、いっこめはにゃあ……
うん、ちょっと検索してみるにゃ!」
チビはぴょんぴょこはねるしっぽについ、手がでそうになりましたが……
せんぱいにゃんこの頼もしい分析に、そんなきもちもふっとびます。
ばけねこさんはというと、実のところはひっしです。
なんとか、ネットけんさくで、それらしいページに行きつきます。
そのページはぜんぶ、英語でかいてあったのですが、そこはもんだいありません。
いまのWebブラウザはべんりなもので、外国のことばでも、日本語にしてくれるのですから(ざんねんながら、ねこ語にはまだ、してもらえないようですけれど)。
もんだいは、そこにかいてあるやりかたでした。
「ううむ……ブレンダーからFBXファイルで書きだすときのせっていをこうすると、だいじょうぶだよ! っておしえてくれてるみたい、にゃけど……」
「みゅーん……」
ふたりはそろって、こまったかおになってしまいます。
というのも、いちどタワーをFBXファイルにして書きだすというと、手間も時間もかかるのです。
ちょっとこうしてみたいな、ときがるに調整をするわけには、いきません。
いっぽうで、ブレンドファイルを直接いれてしまう、いまの方法なら。
ユニティのよこにブレンダーをあけてちょちょっと調整できて、その結果がすぐにユニティのがめんに反映されるので、はやさがちがいます。
ここは、不完全にでも、こっちの方法でいきたいところです。
ばあいによっては、ふたつの階段だけきりはなして、それだけFBXファイルでやりとりすることになっても、です。
……でも、いっしょにできるなら、それにこしたことはないのです。
ばけねこさんはひとつあたまをふると、いったんしんこきゅう。
じいっと英語のメッセージをにらんで、のうみそのなかで、日本語にしてみます。
「いっこめメッセージの『normals』……のーまるってのは『法線』のことにゃ。
チビ、なんだかわかるかにゃ?」
「はい! 『法線』は、オブジェクトがどっちをむいてるかをあらわす線です!」
「よくできましたにゃ。
そいつがカーブにふくまれてない、だから接線を計算できない、てイミっぽいにゃ、ひとつめのメッセージは。
ぬー、法線、法線にゃあ……そんなことがあるんかいにゃ……」
ばけねこさんはというと、ぱぱっとパソコンで検索をかけて、『法線を表示するほうほう』を見つけます。
もし、なにかのりゆうで法線が消えてしまっているなら、それを復活させる方法も、たぶんその記事にはあるだろう、とみこんでのことです。
ばけねこさんはひとつの記事をたずねあてましたが、そこには法線がきえているのを復活させる方法はかかれていません。
やっぱ法線消えてるとかにゃいんじゃにゃーの? そう考えつつ、記事どおりに設定をしてみると、カーブからとりさんの羽毛のように、法線が生えてきました。
ばけねこさん:のばしすぎると『えつらんちゅうい』な絵面になるニャ……思わずいちどそっ閉じしちまったニャ……((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
「うんおかしいにゃ、法線はソンザイしているにゃ。
……ってニャ? カーブなのにmeshとか言われてるニャ……
ぬーん。いったんちょっと、実験してみていいかにゃ? ちゃんともとにもどせるようにしとくから」
「だいじょぶです、おねがいします!!」
いいもわるいも、チビにはさっぱり、けんとうがつかないのです。
ここは、おねがいするよりほか、ありません。
ばけねこさんは『大階段2』のだんだんとカーブを、あいてるとこにもういっこコピペして……
カーブをせんたく、右クリック。『メッシュに変換』をやってみます。
すると、かいだんのだんだんは、とたんにぴょんと、まっすぐになってしまいました。
「うんやっぱだめにゃ。『カーブ』じゃなくなった時点でカーブモディファイアの参照先たる資格を失うのだにゃ。問題外にゃ……」
画面にむかってつっこみながら、ばけねこさんはそれらを削除します。
「よっし! ここは猫らしく、ヤバいものはかくしてみるかにゃ!」
うしろあしで砂をかくしぐさをしたばけねこさんは、いちど、インポートしたツリータワーをユニティからさくじょ。
ブレンダーがわで、カーブだけ非表示をおして、かくしたうえで、もういちどブレンドファイルをフォルダにぽん。
けれど、状況はかわりませんでした。
「うーん……まあ、んなわきゃーねーにゃーとおもってたにゃー……うぬう……」
ばけねこさんはぺこんと耳を折りますが、すぐにもちなおして、さっきのけんさくページにもどります。
「うん? うんん?
あー……これならいいかもにゃ!」
そうしていくつかの記事を表示しては見ていたばけねこさんは、しばらくして明るい声をあげました。
ばけねこさんがみつけたのは、ユニティのオンラインマニュアル。
Unity ユーザーマニュアルインポートモデル> Import Settings ウィンドウ>Model タブのページです。
ばけねこさんは、ページにかいてあることをなんども見ながら、アセットおきばにある『ツリータワー(ダンボールすがたから、いつのまにかタワーすがたに変わっていました)』をクリック。
がめん右側の「インスペクターウィンドウ」にあらわれた「Model」タブで、設定をいじり始めます。
「法線がねえってそりゃねえのにゃ。ブレンドシェイプの法線は「インポート」にするにゃ……ぬう、かわらねえのにゃ。
そいやどっかでなんかこのへんの計算の仕様が変わったの? って記事があったはずだから、古い計算方法でやるってやつならいけるのかにゃ……?」
ばけねこさんはさらに下のほうの「接線」の設定を、「Calculate Legacy」にかえて「適用」。
しかしこんどはべつのメッセージが出ます。
「Importer(FBXImporter) generated inconsistent result for asset(guid:a5940b1e4ce5eb64e85b97859520c0c6)……にゃんだと『一貫性がない』? 再インポートしてみろとニャ? っしゃあ右クリックからの再インポーツ! どうにゃっ?!」
ばけねこさんはとんでもない早口でつぶやきながら、キーボードを打つ手が見えない勢いで再び検索。
マニュアルのべつのページに目を通すと、見つけたところを実行です。
……はたして、こんどこそ、エラーメッセージは出ませんでした。
「い、いやまてまつのにゃミーコよ。こういうところにコウメイはわなをしかけているのだにゃ。保存からのくろーずからのもいちどオープンにゃっ!!」
ばけねこさんはどこかできいたような名前を口走りつつ――たぶんひとつめはばけねこさんの、現役じだいのなまえなのでしょう――保存したファイルをいったん閉じて、再びひらいてみます。
すると、まったくエラーメッセージがでなかったのです。
念のため、ブレンダーのほうで、かくしていた家具とかドアを表示するように変えて、再計算をさせてみますが、やっぱりエラーはでてきません。
「や、や、やったにゃあ!!
チビ、エラーメッセージ、でなくなったにゃ!!」
「みゃあ、みゃあ、みゃああ!!」
ばけねこさんのけなみはぷわぷわ。
チビもこうふんのあまり、全身けだまのようになっちゃってます。
それでもいっしょうけんめいとびついて、『ありがとう』と『おつかれさま』をつたえます。
このほうほうが、あっているのかはまだ、わかりません。
もしかしたら、後からなにか、もんだいがでてくるのか……それもまだまだ、わかりません。
それでも、それでもです。
がめんのなか、やさしい青のお空をバックにうかぶまっしろなタワーは、こころにしみるようにきれいです。
チビとばけねこさんはふたりそろって、しばらくじっと、そのタワーをみつめていたのでした。
カーブが『カープ』になっているのは仕様です。
(和訳:どうしてこうなった。いずれ直そうと思います^^;)
スマホだと写真、よく見えないですよね……
うーん、どうしたものか。
本日はあと一話、午後に投稿いたします。
ばけねこさんのにゃんジャックからのちょっとした解説、日向のねごともつけくわえておきます。
どうぞ、お楽しみに!