20日目:チビ猫、二階にらせん階段と仮の家具を入れてみる
いろいろあって遅れました! とりいそぎ投稿まで!
いつもの『しんさつ』のけっかは、『異常なし』。
チビがじつは、にんげんのことばのわかるこねこだ、ということは、ばれていないようです。
その日は、ここまでがんばってきたチビにとって、ぜっこうの『リフレッシュタイム』になりました。
一日まるまる、ごしゅじんとあそんだり、のんびりとおひるねしたり。
おかげでつぎの日、ばけねこさんがいえをたずねていくと、チビはげんきいっぱいに、でむかえてくれました。
きょうは、プロビルダーをつかって、らせん階段をつくります。
正面大階段をつくりあげたチビなら、そのままユニティで、できるかもしれませんが……
そこはそれ。やっぱりいろいろ、ためしてみたいのです。
ちょっとぶりにユニティをきどう、『ツリーワールド』をつくった『シーン』をひらくと……
プロビルダーのメニューから、ちょっとはなれた空中に、階段を作りだします。
あおぞらにすがたをあらわしたのは、なんのへんてつもないまっすぐな階段ですが、だいじょうぶ。
こちらでも、つくった階段のかたちを、すうじで変えられるのです。
まず階段のかたちをかえるパネルの、まんなかよりもちょっとしたにある『Circumference』のすうじをふやすと、階段がぐるんっとまるくなります。
つぎに、サイズのらんにすうじをいれて、らせん階段ぜんたいの大きさをあわせます。
ブレンダーとちがって、ユニティではYが「たかさ」です。
だからチビは、二階のゆかから、三階のゆかまでの高さの3.1を、Yのらんにいれます。
XとZには、タワーの半径の3.3を。
階段の段数もせっていします。
『Steps Generation』で『数』をえらんで、『step count』のところに、きめておいた段数の14を入れました。
このままだと、おへやがぜんぶ、かいだんでうまっちゃうので、まんなかの空間をつくります。
『Circumference』のしたの、『inner Rapid』というところをふやすと空間ができるので、そこにすうじをぽちぽちといれます。
入れたのは、らせん階段のステップのはばの『1』を半径の『3.3』から引いて、ちょっとよゆうをもった2.2。
ここでチビは気がつきました。
あれれ、階段の「むき」がぎゃくだ!
あわてて、いちからつくりなおしますけれど……
どうやっても、時計回りのしか、できません。
ようし、それならと、『矩形ツール』できゅうっとドラッグして、左を右にもってきます。
もちろんサイズはちょっとずれちゃうので、微調整します。
ここまでできたなら、いいでしょう。
さいごに、らせんかいだんのまるまりぐあいを再調整。
二階正面まどから、三階までの角度は、だいたい270度くらいってかんじだから……これでいいかな?
あおぞらにうかぶ白い階段は、うっとりしちゃうほどきれい。
チビはこれを、ブレンダーにもっていくことにします。
ばけねこさんがみつけてきてくれたエクスポーターで、階段のデータをFBXファイルとしてエクスポート。
それを、ブレンダーで使えるかたち『バイナリ形式』にへんかんして……。
ブレンダーがわで『インポート』。
うまくいくかな、うまくいくかなとどきどきしながらでしたが、やった、せいこうです!
でも、かんじんのタワーにもっていくと、なんだかちょっと、うまくはまりません。
まるみがちがうし、おもったよりひらべったいのです。
そこをなんとかあわせようとすると、おおきくかたむいたりして、のぼれなさそうなものになってしまいます。
これはいちど、ユニティにもどって、いろいろためしたほうがよさそうです。
「まるく……まーるく……うーん、どうしたらいいのかな……」
矩形ツールで大きさを変えてみたりと、チビはいろいろためしてみますが、なかなか、うまくいきません。
そのとちゅう、サイズのXのすうじにマイナスをつけて、反対回りにする方法に行き着いたりしましたけれど……
ここはもういちどよく、調べたほうがいいかもしれません。
いろいろ検索して、ユニティのオンラインマニュアルページにやってきました。
ユニティについては、まだ知らないことだらけなので、マニュアルをよむのも、けっこうむずかしいのです。
ざんねんながら、よんだはいいけどわからない、なんてこともあったりします。
それでも、今回はわかりました。
『Circumference』のせつめいに、こう書いてあったのです。
『360 度に設定すると完全な円形の階段になります』
「ははーん、つまり270度だと、どーしてもはんぱにまるいかんじになっちまうのだにゃ!
そりゃーまんまるのタワーにゃ、はまんないのにゃ!」
そこまでわかれば、あとはかんたんです。
まずはとにかく、まんまるいらせん階段をつくります。
ステップのサイズ、全体のよことおくゆきはあわせますけど、高さはおっきく、二倍くらい。段数もさっきの二倍の28にしておきます。
それを、タワーにおいて……
あまってしまった部分を(ちょっと、もったいない気もしますけれど)削除して、つなぎめとかをあわせれば、できるでしょう。
もともとこの階段のところは、あんまりうまくかけなくって、できるかんじにすこし、ゆうずうしちゃってもいい、ときめていたところです。
とんでもなくおかしくなければOK、と思って、とにかくやってみることにします。
チビはプロビルダーであたらしく階段をつくり、階段のかたちをかえるらんに、すうじを入れていきます。
『Circumference』を360に。
XとZ、『inner Rapid』には、まえとおなじく-3.3、3.3、2.2を。
Yには、まえの二倍の6.2をいれます。
するとできあがったのは、二階から三階までの倍の高さをもってくるりとそびえる、みごとにまんまるいらせん階段です!
これをもういちど、エクスポート&インポート。
できてきたかいだんを、ブレンダーでつくったタワーの二階にもってきます。
二階の正面まどのわきからはじまって、まーるいかべにそってのぼっていくよう、位置と角度をあわせて、せっちしました。
おや? 階段の一段一段が、なんか大きいです。
まあ、そこは『そうていのはんい内』というやつです。
あわてずさわがず、スケールツールで、いいかんじに圧縮しようとします。
すると、階段はまんなかにむけてちぢんで、床から離れてしまいました。
こういうときの解決法は……『原点』だ!
チビはぴーんとひらめきます。
図形は、原点を中心に移動や回転、変形をするようになっています。
だから、階段の『原点』を、階段のいちばん下のたかさにもってきちゃえば……。
縮小しても、もうそこから、もちあがっていかなくなるよね!
そう、チビは考えました。
ここでもまた、3Dカーソルのおせわになることにします。
こんどは、まえとはちがうチカラ……
『えらんだオブジェクトの原点を、じぶんのところに移動させる』というものをつかうことにします。
まず、視点を横からに。
階段を、下にぐぐーっとさげていって、一段目の根っこをワールド原点に。
3Dカーソルは、Shift+Sキーででてくるメニューで、ワールド原点に移動させます。
階段を選択したら、もういちどShift+Sキーで同じメニューをだして、こんどは階段の原点を、3Dカーソルのあるところに設定。
するとなんとかうまいこと、『階段の一段目の真下、階段の根っこの高さ』に階段の原点があわさりました。
やった。チビはニコニコしながら、もういちどかいだんを、二階にセッティング。
スケールツールでぎゅっと、上から下にちぢめて、ステップのたかさを調節。
なんどか角度をかえて、階段がすっぽりと収まっているのを確認したら……
三階のゆかよりうえにとびだす部分を、だいたんに、しかししんちょうに、けしていきました。
そうして、三階の床と、さいごのだんがすきまなくつながるようにします。
階段のさいごのステップを大きくする方法では、あんまりうまくいきませんでした。
そのため、三階のゆかのほうを、まっすぐおしだし拡張して……
かいだんのさいごの段のへりをあわせて……
たがいにいいところで『こんにちわ』してもらいます。
これでできた! とおもってぜんたいをみると……
なんでか、いちだんめがゆかに、めりこんでました。
そこのところをうまくちょうせいしなおして、二階らせん階段ができあがりました!
らせん階段をいれてなお、二階はひろびろしてみえます。
だいじょうぶとはおもいましたが、サイズ感をたしかめるために、仮に家具を入れてみることにします。
ここはそう、Archmeshのでばん。
たなやシェルフを、いろいろかたちをかえていれてみて、うん、なんかだいじょぶそう。
というより、思ったよりひろびろしているかんじ!
最終的に、かべのあつみをつけて、マテリアルとテクスチャをつけて……とつけたしていっても、じゅうぶんゆったり、すごせそうです!
「うむう……ばけねこさんのタワーとおおちがいのゆったり感だにゃ……」
ばけねこさんはひそかにつぶやきます。
まあ、それはそうでしょう。
かべのあつみが、ぜんぜんちがうのですから。
マインクラフトのブロックは一辺1m。こちらは現在、ほぼほぼゼロ。
現実世界のおうちを基準に考えるなら、20cmのあつみがほしいところです。
その半分をんぶんをもし、タワーの内側にいれてくるなら、もうすこしはどうしたって、せまくなってきます。
まあ、そのあたりは、またあしたです。
「どうしたの、ばけねこさん?」
「うんにゃ。
チビはここまでよくやったにゃーと、かんしんしていただけにゃ!」
ばけねこさんは、おみやげのつつみをひろげます。
出てきたのは、いつもよりあきらかによさめの、ねこ用おやつです!
「うわわ!
いいの、なんかすごそうなおやつじゃない?」
「むふふー。
いいのにゃ、これはばけねこさんからの『なかいわい』というやつにゃ。
どーんとたべて、あらたなステップへの『えいき』をやしなうのにゃ!」
「わかりました!
それじゃあ、よろこんで……いただきます!」
「いただきます!」
そう。これでいちおう、タワーのおもな部分のかたちは、できあがったのです。
あしたはいよいよ、ユニティの『ツリーワールド』に、ここでつくりあげたタワーをもっていってみます。
さいわい、ブレンダーでつくった『ブレンダーファイル』は、そのまんまユニティに『ぽんっ』といれてしまうことができるのです。
さらにはそれを、ブレンダーがわでちょうせいもできるということも、もうみつけています。
ねこたちは、にこにこと笑いあいます。
だいじょうぶ、きっと、うまくいく。
ふたりでなかよくおやつをいただいて、めでたく今日は、おひらきとしました。
次回、『間奏~日向、言い訳とかフォローとかを試みる』
どうぞ、お楽しみに!!