12日目:チビ猫、ボールの誘惑をふりきる
しまづくり講座は、つぎの日もつづきます。
お見本として、きれいにととのえてもらったしまをぶたいに、いろいろやってみるのです。
しまのまわりに水をおいたり、ヤシの木やパラソル、ビーチチェアをおいてみたり。
そのつぎの回では、なみのおとをならしたり、音の『なりかた』や『きこえかた』をかえるしくみも、勉強しました。
教材としてダウンロードしたアセットのしまとみずを、チビはいいなあと思いました。
しまのかたちをつくるのは、とてもむずかしかったですし……
水のようすをこまかくつくるやりかたを調べてもみたのですが、チビにもばけねこさんにも、いろいろむずかしすぎて、おてあげでした。
そこは、ふたりではなしあって、しまとみずとを使わせてもらおうときめました。
そういえば、まえにみつけたアセットにも、みずがふくまれていましたっけ。
そこは、ふたつくらべてみて、きめることにしましょう。
ちょっとやすんでおやつをたべて、もうちょっとがんばってみることにします。
だってつぎの回は、『ボールをもってあそべるようにしよう』なのです。
ねこたちのテンションは、さいこうです!
つくられたボールがころころところがれば、ふたりともだいこうふん!
クラスターをはじめて、さいしょにはいったキャンプ地は、いまはありません。
けれど、そこであそんだバスケットボールのことは、よくおぼえています。
あれは、ああやってつくってたんだ!
それがわかるとチビはなんだかうれしくて、ぴょんぴょんはねてしまいます。
この回で主に学ぶところは『アイテムロジック』。
ボールがボールらしくうごけるために、設定するべきことは、いっぱいありました。
それでもねこたちは、わくわくと見守ります。
ボールをちゃんとつかめて、ぽーんとなげられるようになれば、ふたりはミャーミャー、おおさわぎ!
そのこうふんがなんとか収まったころ、ばけねこさんはチビにといかけます。
「これはヤバいにゃ……チビ、チビのタワーにボールはおいてなかったけど、おいてみるにゃ?」
「うーん……うーん……
うんっ、やめとく!
チビは、ボールで、ずーっとあそんじゃうから!!」
チビが今回めざしているのは、しずかにくつろぐツリータワーです。
そこにボールをおいたらきっと、たのしすぎておおさわぎになっちゃうはず、とこねこのチビは考えます。
じっさい、さきにつくったおうちでも、げんかんにおいたビーチボールをつついたり、居間のバランスボールで『たまのり』をしようとしたりと、あそびまくってしまったのです。
現場写真。
人間の女の子は、そこまではげしくボールあそびにひきつけられはしないでしょうが……
チビにはまだ、そこのところはよくわかりません。
それでも、ともかく、チビはゆうわくをふりきります。
ばけねこさんはまたしても、うむむとうなります。
でも、そうっとみてみればやっぱり、チビのしっぽはちいさくぷるぷるしています。
ばけねこさんはチビをやさしくなでてやると、こういいました。
「きょうはいっぱいがんばったし、ちょっとだけ、ボールであそぶかにゃ?」
「うん!!!」
そう、ばけねこさんももう、あたまパンパンなのです。
ここはおもいきって、『きぶんてんかん』といきましょう!
チビはおめめをかがやかせてへんじをすると、さっそくお気にいりのボールをだしてきます。
ふたりはそうして、しばらく楽しくあそんだのでした。
にゃんこの聖地に詣でてきました。
控えめに言って最高でした。
なんでしょうねこう、いらっしゃるだけで天使……いや、神か……!!
次回、『間奏~日向、ボールの誘惑をふりきる』。
おたのしみに!!