スペース2.獣耳の可愛さは∞
「ズズズズ……」
テーブルに置かれたお茶をすすり前を向く。
優輝がソファーに土下座している。
「はあああまた、やってしまった、僕はなんであんなことほんとにどう責任とったらいいんだ怪我をさせてしまってお嫁に行けなかったりしたりしたら親御さんに申し訳がぁあぁぁあ」
呪文のように反省している。獣耳パーカーだったんだね可愛いねえ。ニコニコが止まらない。
机の横には、蓮さんが渋い顔でこちらを見つめている。ニコッと笑い返すと、シャッターが閉まるように真っ暗になった。
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蓮視点✄--
ガンッと音を立て倒れ込む少女を確認し観察する。こういう時ミスタがいれば楽なんだが。
「へ?へ?お姉さあああん!???、蓮さんまぁた?まあたやったの????」
「…………はっこいつ、警戒心無さすぎるよな。」
へらっと笑うとコップを洗いに台所へ向かう。
「れ、れれ、蓮さん……ほんと、もう病気だと思うよ?その、」
「お前は優しいからそう言えるんだろうけど、ドッペルは優しくねーからな。」
優輝は慌てて少女に駆け寄ると膝枕をしている。治ると思ってるのかねぇ。
──────────このアパートには秘密があった。
「だからって!挨拶に来る新人さん皆に……」
……バババアアンッとドアが開く。
「ふうううううううううん!!!蓮殿おお!!!新人はどっちだったんだっ!!!」
ムッキムキなボディービルダーが来店した。
「らっしゃい、林さん」
「……蓮殿ぉ、いつも言ってるけどもうちょっとのってくれていいと思うぞ????」
その後に2人。
「…はぁ〜蓮、睡眠薬で眠らせちまうとはねぇ。まあ静かになったし……うぇっほっっうぇっほっ、」
「スコーッ……いい人そうだと思いますよ。ま、ボクの意見だけど。……スコーッ」
『(¨ )(·· )ピーピポッピポッ、ボクもそう思うもん。』
黒のフードを被った老婆と、ぬいぐるみを持ったガスマスクのチビも来店した。はいはい、来ると思ったよ。
「うぇ!?3人とも、なんで来たの!?とりあえず新人さんに話通すまで待っててって言ったのに!」
ビシッと指さしながら怒ってはいるが、玄関の鍵閉め忘れただろ……アホ。
「まぁ、ミスタが来るまで眠ってもらうだけだろ。」
「……姉様は興味ないと思うぞ、シッシッシ」
老婆を睨むとやれやれという素振りをされた。
「茶が欲しいのか?」
あいつ関係は読まない約束なんだがな。……クソッ。
いらっしゃせー!どんどん来店して来る住人達。
次回から少しづつ異能が判明していく(かも)
誰がどれでどうなるかよめるかな〜