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陰猫(改)のオリジナルや二次創作の短編

陰猫(改)の深夜記録

作者: 陰猫(改)

 私には通常の人間以上の集中力がある。

 仕事とゲームで日夜、エンジンが常にフルスロットルな精神状態に陥った私が限界を迎えるのは当然の話であり、またそれ故に見えた世界がある。

 それはつまり、時間の超越である。


 無論、ファンタジーな世界の時間操作ではない。

 限界を超えて意識と感覚だけが研ぎ澄まされ、時間が経つのが限りなくスローに感じるのだ。

 常人の1分の間に私の感覚はそれ以上にゆっくりに感じている。


 フィクションでもなんでもない。

 自ら限界を越え、その先を突破してしまっただけである。

 それだけ世界がスローに感じているのだ。

 ここまで書くのに七分くらいだろうか?


 恐らく、スワイプしながら執筆しているのもあるが、速度的には普通の人間と変わらないだろう。

 思考も出来れば、もう少し違った見え方もするのだろうが、残念ながら初仕事でいきなり飛ばし過ぎて疲れたこの頭では満足な思考と云う脳への信号が止まっている。

 謂わば、この内容は無我の境地で書いているに等しい。


 普段、私が飲んでいる薬がどれだけ強く、私の感覚を抑えてくれていたか、よく解る。

 今日は薬を飲んでいない。


 何故かというと薬をどこかで1日分間違えたからだ。

 本来ならば、薬を継続的に飲むべきなのだろうが、私にも事情がある。

 詳しくは言えないが、薬を貰うのには予定が必要なのである。

 だから、失った分はこうやって補わなければならない。


 勿論、こういったケースは滅多にない。

 普段なら薬の管理をしっかりとしている。

 だが、今回は仕事の実習期間があった為か、疲弊していて、飲んでなかったようだ。

 あと2分で午前2時になるが、相変わらず、遅く感じる。


 暇な時間を潰す為にも、この話を記録として残しておく。

 薬を飲むのをやめると如何に自身への影響が大きいのかを再認識する為と云うのと今後、誤りがないようにする為だ。


 やっと、深夜2時を過ぎて2分経った。

 相変わらず、思考は止まっている。

 考えて打っている訳ではない。


 だから、今、なんと打って来たかも覚えていない。

 思考が出来るようになったら、私は何を思うのだろうか?


 今、少しだけ考えられたが、またすぐに脳内の言葉に埋もれた。

 現在、2時6分。暇である。

 だが、特に何かしたい訳でも眠い訳でもない。

 頭はぼんやりしている。言葉だけが脳内に反響している感じである。

 二十代の頃はこんな形で打って来たのだろうか?


 少しずつだが、指を動かしていて思考出来るようになって来た。

 2時10分になった。

 とりあえず、腕が疲れたので一旦、切り上げる。


 2時12分。記録を再開する。

 この間にTwitterを眺めていた。

 深夜と云うのもあって呟いている人は少ない。

 元々、情報過多なTwitterで思考するのが大変だったから、フォロー数を限定していたが、それが仇になった感じである。

 まあ、増やす事は考えていないが。


 2時16分。相変わらず、指を動かしている事以外にする事がない。

 音楽でも聞きたい。いや、これを書く前までは聞いていたが。

 相変わらず、する事がない。

 少し目に入ったが、先程、似た言葉を使っていた。

 する事がない。本当にそうなのだ。

 時間の感覚は6分経ったつもりだが、まだ3分くらいのようである。

 ようやく、2時20分になった。


 また、ここで一旦、中断する。

 この作業だけでかなり、記録した気がする。


 2時23分。またTwitterを覗いた。

 最近、Twitterをよく見るようになった。まあ、私が見る人はほとんど限定されているが。

 少しここで悩んだ。


 この記録は何時まで続けるべきなのだろうか?

 飽きたらとなると集中力の高い私の事なので、いつまでも書いているだろう。

 薬で抑えられてた分、天井がないのだ。

 まあ、また腕が疲れたらやめるだろう。


 ようやく、2時28分。

 思考出来るようになったからか、少しは執筆速度が落ちた。

 2時30分になったので一旦、これを投稿する。


 する事はない。なので、思考出来るようになったのもあるのでゲームか何かをしようと思う。

 YouTubeを見るのも良いだろう。

 今の私を感動させられる何かがきっとある。

 ここで手が止まったので、この記録を終わる。

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