表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
市立天野川中学校のお漏らしさんたち  作者: あゆてる
部活動紹介編
9/25

なれない便秘

 この物語は女子中学生のお漏らし、トイレ我慢をテーマにした物語です。苦手な方はお控えください。


 さて、今回は水谷の音暖香ちゃんが便秘になっちゃいました!中学校生活初日編の『緊張の初日』で伏線をはっていたのですが気付かれていたでしょうが?快便少女の音暖香ちゃんが便秘に悩まされる物語が今回から始まります!

 四月七日木曜日。音暖香たち新入生が入学してから四日がたち、中学校生活にも少しずつ慣れてきた頃。

今までは学活という名目で学校の案内や、対面式などの特別な行事が多めの入学直近の特別な時間割だったが、今日からはいよいよ本格的に授業が始まる。新入生たちが入学する前から想像していたような学校生活がいよいよ始まるのだ。

そして今日はもう一つ一年生にとっては重要な行事がある。それは『部活動紹介』だ。先輩たちが放課後にそれぞれの部活でどのような活動をしているのかを発表する時間だ。その発表を見て新入生たちは入りたい部活動をある程度決めるのだ。

部活動紹介が終われば、そのまま新入生たちが気になる部活を体験する『部活動体験』が始まる。そのため一年生たちは入学直後でいまだに緊張は残っているが今日はいつもに増して少し緊張気味だ。

 今日は一年生にとって初めて部活動に触れる大切な日である。

 小学校と中学校の違いとして部活動が始まるということが大きくあるだろう。

 もう一つの違いは教科ごとでそれぞれ違う教師が授業をするというものが挙げられるだろう。

 今は三時間目も五〇分授業のうち、二〇分が過ぎた中頃。音暖香たちがいる一年一組の三時間目の授業は数学だ。小学校ではすべての授業を担任の先生が担当していたが、今の数学の授業では担当の一年三組の担任を務める教師が授業を進めている。

 初めての授業ということもあって内容はそこまで難しくはない。誰でも理解できる内容だが、入学直後ということもあり、教室で授業を受けている全員が緊張感をもち集中して教師の話を聞いている。

 この空気も日にちが進むにつれて少しずつ溶けてくるだろう。

 何も考えなくても理解できるような授業内容が続く中、一人難しい顔をしながら授業を受けている女子生徒がいた。

 音暖香だ。

 音暖香は今猛烈な腹痛と戦っている。理由は便秘だ。普段は毎日朝一番のトイレでうんこもスルッと出る快便少女の音暖香だが、入学式の日の朝から今日まで一度も便通が来ていなかった。

 理由は中学校という慣れない環境からくる緊張とストレスだと考えられる。四日も便通が来ないのは音暖香の新記録だった。毎日はったお腹が辛かった。

 だがそんな便秘が本日の三時間目、数学の授業中に襲ってきた。腹痛を伴って、四日ぶりの便通が来ていたのだ。音暖香のお腹ではゴロゴロと絶え間なく唸る音が聞こえる。

(なんで今なの⁉来るなら休み時間に来てくれればいいのに!先生に言おうかなぁ。お腹が痛いんだからしょうがないよね?でも……恥ずかしいし、もうちょっとがんばろう。)

 そして音暖香は辛いがもう少し我慢を続けることにした。


———一〇分後———


 音暖香の体は悲鳴をあげていた。額からは冷や汗が流れており、お腹は絶えず低い音でうなり続けている。数学教師の話など少しも頭に入らない。

ただ下を向いてお腹を左手でさする。右手は一応机上にあるがシャーペンを握ったまま動かない。

 そして音暖香のお腹には少しづつガスが溜まっていた。

(どうしよう。お腹痛いの全然治らない。それにすごいオナラ出そうだし。)

 音暖香のお腹には数日の便秘で溜まった便から放たれる悪臭を纏ったガスが溜まっていた。皆が静かに授業を受けている中、オナラをするのは思春期の女の子にはとても恥ずかしいことだ。それがたとえすかしっぺであっても、今の音暖香のオナラはものすごい悪臭を放つだろう。

 それは音暖香もわかっていた。だがついに限界がきた。

(もう無理だ。恥ずかしいけど、音がならないように…すれば、ばれないよね?)

 すると音暖香のお尻から悪臭を纏うガスが放たれた。ふすーーーと音を立てずにガスだけが抜けていった。

(うっ。臭い。)

 自分で放った臭いとはいえ、音暖香はつい鼻を覆う。クラスメイトたちもその臭いに気づき始めていた。

(でも、音はしてないし、誰がしたかなんかきっとわからないよね?)

 お腹からガスを出したことで音暖香は少し楽になっていた。

 おならを放出してから確かに腹部への圧迫感は多少軽減されたが、肝心の腹痛が引いたわけではない。引き続き小柄な体に四日間せき止められた大量の便との攻防が続く。

 キリキリと痛むお腹を抱え、音暖香はついに限界を迎えそうになっている。授業の残り時間は一〇分。いまだに小さくぷっくり膨らんだお腹の中ではぐつぐつと熟成された便が熱く煮えている。もう小柄な女子中学生には我慢できそうにない。

(恥ずかしいけど先生に言おう。お腹が痛いだけ。おしっこが我慢できないわけじゃないし。誰だってそういう時はあるよね?しょうがないよね?)

 そう思い、音暖香が勇気を振り絞って先生に申告しようとしたその時だった。

———ギュルルルルルルルル!———

 音暖香のお腹の中ですごい音が鳴った。音暖香はびっくりして申告する口が止まった。

(ッ!なにこれ!急に!)

 そう、今音暖香の腹痛は全てきれいさっぱりどこかへ飛んでいってしまった。だがその代わりに、今までにないほどの強烈な便意が姿を現したのだ。

 ただお腹が痛いのなら先生に申告できるが、今は状況が変わってしまった。ただうんこがしたい状況になってしまった。

(ウッ!そんな!でもうんちならまだ我慢できる。)

 今の音暖香にはまだ余裕があった。だがこの後大惨事になることをまだ誰も知らなかった。

 この瞬間から音暖香と便意の戦いが始まったのだった。


 最後まで読んでくださりありがとございました。

音暖香ちゃんの便秘姿、いかがでしたでしょうか?次回からは便意に耐える和香ちゃんがお送りしていきますのでよろしくお願いいたします。

 リクエストなといただいております。書いてほしいテーマ、シチュエーションなどあればご自由に感想にお書きください。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ