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市立天野川中学校のお漏らしさんたち  作者: あゆてる
部活動紹介編
16/25

倫花の限界

 この物語は中学生のお漏らしをテーマにしています。苦手な方はお控えください。

 今回は倫花が主役です!

 保健室前のトイレから気持ちよさそうな声が聞こえる。

「はああぁぁぁ。」

ーーープシイイィィィィ!ーーー

ーーーチョロチョローーー

 萌花がトイレを済ませ、個室の中でネクタイはずれていないか、袖と胸元のボタンははずれていないか、スカートと制服のチャックは閉まっているか、スカートは乱れていないか、靴下は下がっていないかなど自分の身なりをしっかりと確認している。

 確認だけでも30秒以上はかかっている。女子にとってトイレは用を足すだけの場所ではなく、自分の見た目が整っているのかも確認する場所なのである。たとえ、完璧に身なりが整っていたとしてもチェックは怠らない。女子トイレがなぜ混むのか見えてきた。

 チェックを終えると萌花は水を流し個室から出てきた。入念に手を洗い、トイレを後にする。




 その頃体育館ではソフトテニス部の紹介が始まったところであった。

(もう、おしっこやばいよ!もう吹奏楽部おわったけぇトイレ行きたいんやけど!)

 和香のおしっこ我慢は続いていた。そして幸哉も。

(もうトイレ行かせろよ!マジ出るって!)

 だがこのソフトテニス部の紹介が最後でこの紹介さえ乗り切ればトイレにいけるのだ。だがそんなことを知らない和香の幸哉はいつしっこが溢れ出てくるのかと気が気でない。

 そんな中体育館の扉の外のスペースでは吹奏楽部のメンバーが楽器の片付けに追われていた。打楽器など重たい楽器を協力して運んでいるのだ。

 先程萌花が通った時は施錠されていた扉も、今は楽器の運搬のために解放されている。

 そんな中倫花は1人、尿意と戦っている。倫花も萌花のように誰かに楽器を預けてトイレに行きたかったが、倫花は2年生で後輩は居らず、同級生にも預けられるような人はいなかった。しかし、幸いなことに、倫花は自分の楽器だけ運んでしまえば、トイレを行ける。

(やばい、しっこしたい……。)

 演奏している間は椅子が蛇口に蓋をしてくれていたが、今は自分の力だけでその蛇口を閉めなければならない。さらに今は右手にユーフォニアム、左手に譜面台を持っているので、蛇口を手でサポートすることもできない。倫花はあまり恥ずかしいがり屋ではないので両手が空いていれば遠慮なく前押さえをしていただろう。

「ト、トイレェ……。」



 なんとか音楽室についた。どうやら倫花が一番乗りのようだ。

(とりあえず楽器置いてトイレ行こう。)

 倫花が楽器を音楽室に入ってすぐのところに置いた。そして音楽室に背を向けた時、ちょうどトイレを終えた萌花ぎ音楽室にきた。

「あっ。桐原さん。」

「先輩……。」

 倫花と萌花ぎ鉢合わせた。これが倫花のおしっこ我慢を延長させる出来事につながるなんて誰も予想していなかった。

「桐原さん、どこ行くん?」

「ちょっとトイレに!」

 小走りでトイレに向かう倫花を萌花が制して言った。

「でもこの後体験入部が始まるけぇ先に準備しちょかんにゃあ間に合わんよ。」

「えっ……。」

 そうここ市立天野川中学校では部活動紹介が終わるとそのあとは部活動体験といって、1年生が気になる部活を体験できる時間が毎日放課後の午後5時30分まである。

「今テニス部でその後もう始まるけぇ。」

「あ、はい!じゃあ早く準備します。」

(トイレーー。)

 倫花は思わぬお預けを喰らってしまった。倫花は後ろで結んだポニーテールをトイレの方向に引っ張られつつも音楽室の方に向き直った。先輩に振り回されるのも後輩の仕事である。

 準備といっても倫花は2年生で部活動体験に体験させる側として参加するのは初めてなので何をどう準備すればいいのかわからない。

 吹奏楽部では実際にいろんな楽器を体験させることになっている。倫花は去年体験したことを思い出しながら準備をする。

 金管楽器ごいつもの練習を行なっているLL教室にユーフォニアムをいくつか運ぶ。ユーフォニアムはそんなに重たい楽器ではないが、膀胱にいっぱいのおしっこをため込んでいる今の倫花にはそんなユーフォニアムを運ぶことすら辛かった。

「しっこでるー。」

 声に出さないと出てきてしまいそうだ。

 ユーフォニアムを全て運び終えると一旦LL教室の椅子に座り込む。

「あぁー。」

(少し楽になった。でも早くトイレ行かんと、長くは持たんな。でももうこれ、立ったら出そうなんやけど。)

 倫花が椅子に座っていると、楽器を運び終わった美優がLL教室に入ってきました。

「倫花早いねー。」

「うん。」

 美優が来たことに動揺して倫花は勝負を焦ってしまった。

「私トイレ行ってくるね。」

「まだいってなかったん。」

 そして倫花ぎ椅子から蛇口を離したその瞬間。

ーーーチョローーー

 倫花の力だけでは我慢できなくなった尿が蛇口から勝手に出てきてしまった。倫花はその場で静止する。

 しかしそこからは小走りでトイレに向かって行った。音楽室は2階にあり、トイレに行くには階段を降りなければならない。一段一段しっかりと踏み締める。だが、あまりゆっくりだと間に合わなくなってしまう。階段を降りる振動が、膀胱に響く。三段に一回ぐらいのテンポでおちびりを繰り返す。

ーーーチョロ…………チョロ…………チョローーー

(本当にやばい!これもう……無理かも……。)

 倫花は半泣き状態でトイレに入ってきた。スリッパをパタパタいわせながら、両手で蛇口を押さえている。

 急いで個室に入るとが、ハーフパンツの固結びがなかなか解けない。その間にもおちびりは続く。

(やばいやばいやばいやばい!)

 やっとの思いで解き、パンツとハーフパンツを下ろす。すでに放尿は始まっていた。便器に焦点を定めることができずに最初の方の尿はトイレの床にはみ出している。

 倫花の放尿は10秒も続かないうちに終わった。あんなにちびっていたら当然だろう。

 散々暴れて飛び散った尿が止まり、倫花は冷静に今の状況を見る。おちびりレベルを超えた濡れ方をしているパンツ、パンツでは受け止めきれなかった尿で少し濡れているハーフパンツ、散々飛び散った尿の飛沫でシミができたスカート。そして何より、便器の外へはみ出した尿。

 倫花はぐずぐずしてもしょうがないと、片付け始めた。

(しょうがないしょうがない。)

 まずはパンツだ。どんなにトイレットペーパーで拭いてもアンモニア臭が取れない。

(なんでこんなに拭いても臭いの?どうしよう。)

 ハーフパンツはそこまでの重傷ではなかった。

(このスカート履くの?バレないかなぁ?汚いし。履きたくないけど。)

 スカートは多少のシミではあるがやはり尿とトイレの水なので倫花は汚くて嫌な気持ちになる。できることなら今すぐ脱いでしまいたい。だが今からスカートなしでこの後の学校生活を送って行くのは無理だ。後輩にもみられてしまう。

 倫花は拭いたパンツを履いてみる。

(うえ、ビショビショっ!気持ち悪い。)

 少し悩んで倫花は決断した。

(ノーパンで行こうかな。ハーフパンツあるし、大丈夫大丈夫!)

 倫花はノーパンで少し濡れたハーフパンツ、スカートという格好で音楽室に戻ることにした。ちなみにはみ出した尿はそのままだ。水を流しいつも通りの元気でLL教室に向かった。

(1年生にもしバレたら最悪なんやけど。大丈夫がなぁ。)

 外から見てわかる変化はないが、自分が知っているからこそ心配になる倫花だった。

 最後までお読みいただきありがとうございました!

いかがでしたでしょうか?次回はいよいよ和香ちゃんのおしがまです!お楽しみに!

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