新たな危機
この物語は中学生のお漏らしをテーマにしています。苦手な方はお控えください。
前回お漏らしをしてしまった和香ちゃん。今回からは部活動紹介がいよいよ始まります。部活動紹介中にお漏らしをしてしまうのは一体誰だ!そして影で一人の男子の思惑が動き出します。
1年生用女子トイレでは沙希ちゃんともみちゃんがいた。2人とも和香が今絶賛お漏らし中とは知る由もない。女子トイレには2人しかいないようで少し気まずい空気が流れている。
「ねぇ沙希。和香と仲直りしてよー。」
もみちゃんが個室の中に向かって呼びかける。どうやら沙希ちゃんは個室の中に入っており、その個室の前にもみちゃんがいるようだ。
「いやだよ!だって和香のあの態度ありえんくない?!」
個室の中から返事が返ってくる。2人はしばらくこんな感じのやりとりをしているようだ。
沙希ちゃんも、もう本当は許しているが、何故か素直になれず強がっている。するともみちゃんが半泣きで言った。
「お願いだから仲直りしてよ。和香もきっとお腹痛くて大変だったんだよ。だから機嫌直してよぉ〜。」
その今にも泣きそうなもみちゃんの声を聞いて沙希ちゃんがトイレを流して個室から出てきた。
「もぅわかったよ。でも自分は悪くないけぇ。和香から謝ってよね。」
するともみちゃんは笑顔になって2人で教室に戻った。やはり和香と沙希ちゃんが喧嘩をした時はもみちゃんがいないとダメだと感じる瞬間であった。
しばらくして、下痢便でぐちゃぐちゃになった制服から新しい制服に着替えた和香が戻ってきた。制服を着替えているなんて誰も思ってはいない。
「あっ!和香大丈夫だった。」
もみちゃんが和香の所へ駆け寄った。すると後ろから沙希ちゃんがきた。
「うん。大丈夫だったよ。心配かけてごめんね。」
そう和香が言う。そして和香は続けた。
「沙希もごめん。心配して声かけてくれたのに……。自分、ちょっとイライラしてたの……」
すると沙希ちゃんが和香の言葉を止めて言った。
「いいよ。もう気にしてないから。それより間に合って良かったね。」
「うん。」
2人が仲直りすると昼休み終了の予鈴がなり、3人は5時間目の準備を始めた。
5、6時間目が無事に終わり、いよいよ3人が楽しみにしていた部活動紹介が始まろうとしていた。
今部活動に所属している2、3年生の先輩方は準備に追われているだろう。クラスの終会の終了後すぐに部活に行き準備をしてくれているのだ。
1年生の中には『楽しみだね』などといった意見を持っている子もいるが、『めんどくさい』という考えの子もいるようだ。1年生は準備ができるまで、生徒棟で待機し、準備が出来次第体育館に入場となる。
先輩方が和香たちのために今頑張って準備をしてくれているとも知らずに和香たちは入場までの間しっかりとトイレを済ませて雑談している。
「夏実ちゃんは何部に入るの?」
「自分はまだ決めて無いけど、多分バスケ部かなぁ。和香たちは?」
「自分らは吹奏楽部って決めちょるんじゃ。」
このような部活の話題で1年生の教室がある三階の廊下はだいぶガヤガヤしている。
だが、学年指導の教師の声がかかるとすぐに静かになり、男女それぞれ一列で廊下に並んだ。和香は背が低いので1組の前から2番めだ。この学校では総務委員会というものがあり、各クラスから男女1名ずつの、計2人がいる。その総務委員の生徒が先頭に並んでいるので、和香は1番背が低いが2番めなのだ。
和香は後ろから見られている感覚がとても嫌いだ。だが背が低いので、今までもこれからも前方であることは変わらないだろう。
「これから体育館に移動します。先輩達が君たちのために今まで準備してくれているので、それを見る姿勢は大事です。これから君たちが3年間続ける部活をしっかりこの時間で見て、聞いてほしいので、しっかり気持ちを作って移動しましょう。」
学年指導の教師が話をしている。そんな中1人のめんどくさそうな顔をして少し落ち着きのない男子生徒がいた。松本 幸哉だ。
幸哉は行動の一つ一つがダルそうで、喋り方も口を動かさずに喋るのでとても聞き取りにくい。前髪も長く第一印象ではあまり良い印象は受けない。それは和香も同じだった。
しかも幸哉は背が低く、列に並んだ時は和香の隣だった。和香は幸哉に少し苦手意識を持っているが、特に何かさせているわけでは無い。ただ少し雰囲気がいやなのだ。そして夏実ちゃんから悪いことも聞いていたのだ。
夏実ちゃん曰く、幸哉はみんなに嫌われているそうだ。決まった人としか仲良く出来ず、自分の事が中心、思い通りに行かないとすぐに怒ったり手が出たりする、いうところの自己中なのだ。そのくせに1人では何も出来ず、プライドが高く格好をつけたがる性格。周りからすればめっちゃめんどくさい人だ。
そしてそんな幸哉は少し窮地に立たされていた。
(部活紹介とかまじめんど。やらんでよくね?)
幸哉は少しの尿意を、感じていた。先程人を誘っていこうとしたが、断られたので結局行っていない。
(これなかったら、今トイレいけちょったやん。まぁ多分大丈夫やろ。そんなしたくねーし。)
と幸哉は少し軽く考えている。これが後にものすごい尿意になって襲ってくるとも知らずに。
少し時間は遡り、終会終了後2年1組の教室では終わりの号令がかけられた。2年1組の桐原 倫花は吹奏楽部に所属しており、パートはユーフォニアムだ。部活動紹介のため終会後すぐに音楽室へと向かおうとしている。
倫花は少しの尿意を終会中から感じていた。
(トイレ寄ってからいこうかな。)
そう思いつつ2年生用トイレを見たが、人が多いのを見て遅れるかもしれないからやめておこうか、それともやっぱり行っておこうか悩んでいた。だがそのタイミングで同じクラスで同じ吹奏楽部所属、パートはチューバの吉村 美優が倫花を急かしてきたのだ。
「倫花!はよ行こう!遅れるよ!」
「う…うん。」
悩んでいたところをちょうど急かられ倫花はトイレを後回しにしたのだ。
(まぁ人も多かったし、まだ余裕あるけぇ大丈夫かなぁ。それにもし行きたくなったら、空いた時間に行けるやろ。)
倫花にとって部活動紹介に出るのは初めてだ。倫花は忙しいとはいえ、トイレに行く余裕ぐらいあるだろうと踏んでいたのだ。
この幸哉と倫花の余裕が後で2人を追い詰めることになるのはまだ誰も知らないことだ。
そしてもう一人、今この校内でいちばんの尿意を感じている男子がいた。3年野球部の堀田 紫怨だ。
彼は野球部のユニフォームを着てすでに体育館でスタンバイしている。もう今から彼は部活動紹介が終わるまでの約40分程度トイレに行くことはできないだろう。
紫怨は3年で去年もこの部活動紹介は体験している。なのにあらかじめトイレに行くこともせず何をしようとしているのだろうか。
(だいぶしっこ行きたくなってきたぜ。流石に今日一日トイレ行ってねぇとかなりヤベェなぁ。でもなんとか部活紹介まで我慢できたぜ。これで可愛い1年生のお漏らしがみれるぞ!)
紫怨は心の中でこう語っている。一体何をしようというのだろうか。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
来週からいよいよおしがま、そしてお漏らしの嵐が始まります!お楽しみに!
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