決壊から生まれる優しさ
今回はついに音暖香ちゃんが!?と言った感じです!前回再び腹痛に襲われた音暖香ちゃん。果たしてトイレに間に合うのか?!そして今回は新しいキャラクターもいっぱい出ますよ!
水萌が先生に申告してくれてトイレに行けるようになった音暖香。しかしなかなか席から立つことができない。
今は椅子がお尻に蓋をしてくれているが、立ったら今までの努力が水の泡になってしまいそうでなかなか立てなかった。今まで我慢していたものが凄まじい音と共に出て来そうだった。
だが、先生や水萌に見られているのであまり心配をかけたくなかった音暖香は頑張って立った。全神経を肛門括約筋に集中して。
(ヤバイ……。ほんとに出ちゃう……。)
やっとの思いで立ち上がった音暖香。
「音暖香大丈夫?ついていこうか?」
水萌がきいて来た。だが下痢便を排出する時の汚い音、そして凄まじい臭いを親友といえど嗅がれるのは音暖香にとってとても恥ずかしいことだった。
「だ、大丈夫だよ。一人で…行けるよ……。」
音暖香は断って、お腹をさすりながら一人で歩き出した。顔色は悪く、冷や汗をかいている。水萌は心配になったがそれ以上音暖香に何も言わなかった。
水萌は咲のところへ行った。
「咲、音暖香大丈夫かなぁ?」
「大丈夫なんじゃない?もし漏らしても私知らない。」
咲はもうあまり怒ってはいないがつい素直になれなかった。
「咲?なんでそんなこと言うの?」
「あっ、いや、なんでもない……。ちょっとトイレ…。」
階段を一段降りるたびにお腹に響く。だがここを降りないと皆の使わない、誰にも気を配ることなく思いっきりお腹の中に溜まった下痢便を便器に向けて排泄できるトイレには行けないのだ。
正直みんなの使う一年生用トイレで済ませてしまっても何も問題ないと思うが、思春期の少女にはやはり羞恥心が大きいようだ。
———ギュギュッ!——ギュルルルルッ!ギュルルルルルルルルッ!———
「はぁ……はぁ……はぁ……。」
(こんなことなら、うんこ行きたくなくてもトイレ行って気張ってみればよかった。)
音暖香のお腹はもう限界を迎えそうだ。腸を雑巾の様に縛られている感覚に、プラスでとてつもなくつよい便意。
音暖香の顔は青白く、目には涙が浮かんでいる。
———ゴロゴロゴロゴロ!ギュルルルル!ゴポポポ……。ゴロロロロ……。ギュルルルルルルルッ!———
「っ!………ふっ。はぁ……。はぁ……。」
やっとの思いで一階までついた。脚は強く閉じられ、プルプルと生まれたての小鹿の様に震えていた。
不意に今まで我慢していたものがお尻から生まれる感覚がした。音暖香がもうだめかと思った瞬間。
「…………っ!」
———ブボッ!ブブブッ!———フスゥゥゥゥ~。———
と音暖香のお尻から盛大なオナラがなったのだ。音暖香はもう実が出てしまったかと思ったがなんとかオナラで済んだ様だ。
しかしこの時少し液体状の下痢便が出ていて音暖香のパンツに茶色の小さなシミができていた。本人は気づいていないようだ。
寒い渡り廊下を過ぎ、いよいよ保健室前トイレがある管理棟へ。前に見える角を曲がればすぐそこがトイレだ。
(やった!あと少し……。あと少しだけ……我慢……我慢するんだ!頑張れわたし!)
そしてその角を曲がった時音暖香は絶望した。
保健室前の女子トイレには三年生の先輩達五人が立ち話をして盛り上がっている。トイレのドア付近は占領され、とても中に入れる様子はない。
(そんな!怖い先輩グループなのかなぁ?トイレ行かせてくださいって言ったらいじめられたりしないかなぁ?大丈夫かなぁ?)
そんなことを思いながら音暖香は考えている暇はないと意を決して歩き出した。
「あ、あの………。トイレ……いいですか?」
すると三年生の一人、名札には『植木』と書かれてある先輩が言った。
「あ!トイレ!いいよいいよ。」
「あ!ごめんね。」
「ごめんね。自分らがいたから入りにくかったよね。」
と優しく話しかけてくれた。
音暖香は安心してトイレに入ろうとしたその瞬間。
———グルルルルルルルッ!ギュルルッ!ゴロゴロ!ギュルルルルルルルッ!———
今日一番の波が来てその場にしゃがみ込んでしまった。そんな音暖香を見て先輩達はびっくりした。
「どうしたの!大丈夫?」
すると次の瞬間。
———ブジュッ!!———
「やっ!!」
音暖香が小さく叫んだ。我慢していた下痢便が勢いよく出てきたのだ。
(待って!あとちょっとなのに!)
———ブジュブジュブジュッ!ベチャベチャバチャベチャ!バババババッ!———
しかし物凄い音と悪臭をたてながら音暖香の肛門から焦げ茶色の粘り気があるが水っぽいなんとも表現しにくい下痢便が不愉快な音を響かせながら排出され続ける。
(やだ!あとちょっとなのに!)
音暖香はお尻から力が完全に抜け、お尻から背中、そして足の方にまで一気に暖かい何かが広がっていく気持ち悪い感覚に包まれていった。
勢いよく出てきた下痢便のせいで音暖香のお尻には痛みがあった。
(痛い。痛いよぅ!止まって……!止まってよ……!痛いよ!)
音暖香がどんなに努力しても一度排泄され出した下痢便は止まらなかった。
全身の筋肉が緩み、おしっこも出て来てしまい、この場にぺたん座りしてしまった。
トイレ前の廊下には焦げ茶色の水たまりができてどんどん広がっていく。
音暖香はどうすることもできず廊下にペタン座りでただ泣いていた。
「……うぅ。すみません………。……ごめんなさい……。ううぅ……。ふえぇぇん。グスン……。痛いよう……。」
音暖香のお尻からはまだ下痢便が出ている。
———バリュリュッ!ドバドバッ!ピ――!———
先輩達が保健の先生を呼んできてくれた。
「まぁ!大変!教えてくれてありがとね!あなたたちは教室戻っときなさい。水谷さん、立てる?まだ出そう?」
その後保健の先生の素早い対応でその場は一旦落ち着いた。
音暖香はその場にペタン座りしていたため、スカートから上のセーラーまで汚れてしまった。そのため保健室の予備の制服と全て交換してもらった。
もちろんパンツと体操服もだ。無事だったのはリボンくらいだった。
音暖香はその後五時間目の授業は保健室で休むことを提案されたが、五時間目の授業にも出ると言い張った。昼休み中に事なきを終え、音暖香が教室に戻っている道中で、さっきの先輩達に会った。
どうやら音暖香を心配していてくれた様だった。
「あ!水谷さん!大丈夫?」
「あ…。すみませんでした。」
「いやいやいいんだよ。体調不良なら仕方ないよ。誰だってあるし。」
「でも自分、皆さんに迷惑かけました。」
「もう、いいの。気にしないで。それより、水谷さんは何部に入るかもう決めてるの?」
先輩が音暖香に気を使って話の話題を変えてくれた。その先輩の名札には『井上』とかいてある。
「自分は、多分吹奏楽部です。」
するとその先輩は目を輝かせて言った。
「本当?自分吹部の部長よ!井上 空って言うの!よろしくね。」
私も私もと他にも二人の吹奏楽部の先輩がいた。松井 亜澄と川野 珠莉と言うらしい。
するとバスケットボール部の先輩が言った。
「いやいや、水谷さんはバスケ部だよね!」
ジョークまじりにバスケットボール部部長の植木 天音とバスケットボール部副部長の新名 瑞穂が言ってきた。
なんだか音暖香は賑やかな先輩方に囲まれて悲しさで凍っていた心がとけていった。この様子ならどの部活に入っても楽しくやっていけそうな気がした。
音暖香は先輩方にお礼を言って教室に戻った。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?初のうんちお漏らし。書いていて音暖香ちゃんの排泄はどんな感じだろうと妄想を巡らせました。部活動紹介編はまだ続きます!




