ほしいものってなんだっけ?
夜空に舞う花火は綺麗で
左手には缶チューハイ
右手にはタバコって
なーにしてんだかなぁ俺
ただ花火みてたら別にどーでもいいやって思えた。
オリンピック景気が終わり
派遣先の仕事も徐々に右肩下がりである。
植林問題と同じでのりと勢いがなんと言うか日本人のすげーとこ
かく言う俺も未来のビジョンなんて考えてなかったしなんとなぁーく流されるままにだらだらと今日まできたわけである。
偉そうに語る事は出来ても現実問題ただの派遣である。
何処かで間違ったのか?違う、そもそも考えることを放棄した。選択することもどーでもよくただただダラダラと生きている訳である。
責任を負わずただの歯車になり安定性もなくただ流れにのったのだ。
その分自由な時間をてにいれている。
その自由さえ最近はもて余していた。。。
趣味?YouTubeとかヒトカラとか
所詮は自己満足のエゴでそのエゴに共感してくれる人がフォロワーなりになってくれている
でもまぁなんか違うような気がした。
花火が終わり、缶チューハイは空になり
空き缶をゴミ箱に
ほしいものってのがみつからない。
なにがしたかったんだかねぇ
スマホで撮った写真と脳裏の残響をふぇーどばっくしながら、「冬の花火もいいもんだな」って
素直に口に出して笑ってしまった。
ひとりふらふらと手すりに掴まり階段をゆっくりおりる。
ふいに後ろから響いた残響
振り向いたその先には
見知った顔の男が一人
硝煙の匂いとじわりと痛みが襲ってくる
薄れ行く意識のなかで
「アイツになんかしたっけか?」
そんなことを考えてまぁいいかってわらってしまった。
意識の切れた力ない俺の身体は階段から転げ落ちていった。