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15.恐ろしい攻撃です・・・


案の定終わりませんでした!

予定では、次でラストの予定です。

もう少し、お付き合い下さい。




恐ろしい攻撃を受けました・・・

精神が抉られ、心臓が・・・とても痛い。

そんな攻撃です。

彼は・・・とても恐ろしい人です。

お願いだから!!!!

もう止めてえええええ!!

私のヒットポイントは0よおおおおお!!!!






私の名前は、アリステラ・ディ・ティエラ

異世界転生したかと思っていたら、乙女ゲームの世界に転生していた女子です。

隣国の王子がヒロインを襲わせた犯人だとわかり、その彼を罠に嵌めたのですが・・・

隣国の王子様は、ヒロインに凄い執着を見せています・・・

ヤバい人物かもしれません・・・

あのヒロインが・・・戸惑っています・・・


「なんなんですか、デネブ様!私を襲わせたり、迎えにきたとか言ったり!訳わかんない!」


そう言いながら、ヒロインがプンスコ怒り暴れております。

それはそうだ。

私も同意見ですもの。


「襲わせただなんて!君を誑かした男が現れるのを待っていたんだ!君に危害を加えるつもりは毛頭ない!それなのに、そこの女が邪魔をして!」

「・・・・・・そこの女・・・?」


リューがおバカ王子の発言を聞き、真っ黒いオーラを放出しています。

笑顔なのにリューの回りがブリザード!!

それなのに、それに気づかない、おバカ王子・・・

・・・心臓に毛が生えているんでしょうか?

図太すぎます。


「アリスちゃんは私の親友だよ!そんなこと言うなんて、酷い!」


ヒロイン・・・ルリカもご立腹です。

それはもう先程より怒っております。

このおバカ王子は・・・

周りをイラつかせる天才でしょうか?

いい加減空気を読んで欲しいですね。


「酷いのは君の方だ!何故私のもとからいなくなった!ずっと・・・ずっと捜していたんだぞ!」

「そんなの、会ったこともないおじさんの愛人にされそうになってたら、誰でも逃げるわよ!」

「では、それが誤解だとわかったんだ!戻ってきてくれるな・・・?」

「今の私には、今の私の生活があるの!もう貴方のところには二度と戻らない!」


ルリカがそうきっぱり宣言すると、隣国の王子は、目を見開き信じられない!と驚きの表情を見せています。

何故そんなに驚く・・・?

ヒロインはずっと拒否の態度を崩していないのに。

彼はヒロインのことをツンデレだとでも思っているのかしら?


「・・・私の・・・ル・・・たん・・・が、そ・・・」


隣国の王子が、穴の底で何やらブツブツと呟いています。

いやだ、怖い。


「・・・私のルリカたんが、そんなことを言うはずがない!!!!」


って、いきなりぶち切れられましたーーーーー?!!

と、次の瞬間、穴の底が勢いよく盛り上がり、土が襲ってきます!

これは・・・彼の魔法でしょうか?!!

腐っても王族なのですね!

魔法の威力が凄まじい!


「ステラ、危ない!!」


グイッ!と、リューに抱き寄せられます。

目の前に広がるのは透明の壁

結界・・・というものでしょうか。

リューも魔法を使ったのですね。

そして何だかんだ言い合っていた、ヒロインもリューが結界で守ってくれています。

さすが、私の婚約者!

リューは出来る王子様なのです!


「ルリカたんは私が召喚したんだ!私だけのものだ!」


隣国の王子が恐ろしい形相で、連続して魔法を使ってきます。

ヒロインを自分のもの発言していますが、リューが結界を張らなければ貴方の大切なヒロインも死んでいましたよ・・・?

彼のめちゃくちゃな暴れっぷりに、私たちは結界の中から動くことが出来ません。

隣国の王子が生き生きと呪文を唱えているのを眺めているしか・・・



「くらえ!!紅蓮ぐれん煉獄れんごくにて龍王りゅうおう咆哮ほうこうするとき惨劇さんげきが世界を包む!火炎(かえん)鬼哭啾啾きこくしゅうしゅう


「これはどうだ!人魚セイレーン(なげ)きのうた泡沫うたかたに夢見る孤独こどく水流(すいりゅう)悲歌慷慨ひかこうがい !!!」


「まだまだだ!風神雷神ふうじんらいじん慟哭どうこく怒涛どとうかける(たけ)き力!疾風しっぷう雲竜風虎うんりゅうふうこ!!!」


「これで最後だ!漆黒しっこくの地に来たる終焉しゅうえん深淵しんえんの闇よりいずる汚泥おでい厭離穢土えんりえど!!!」




・・・ちょっと待って

・・・・・・ちょっと待って!

・・・・・・・・・ちょっと待って?!

・・・・・・・・・中二病-----?!!!!

彼、中二病なのーーーーー?!!!!

先程から聞こえてくる彼の呪文の台詞が中二病まっしぐらな言葉のオンパレードなんですけれどーーーー?!

イタイイタイイタイ!

心臓を抉られるーーーーー!!!!

大人になったら、頭抱えるやつだ、これーーー!!!!


リューから、魔法の発動方法は個人個人で違っていると聞いていました。

現にリューは、魔法を使う時、無詠唱です。

なので、こんな・・・こんな中二な呪文を使う方がいるだなんて、考えてもいませんでした。

イタイ・・・

前世の暗黒の中学時代を思い出して、気を失いそうです。



私が白目を剥きかけていた時・・・

攻撃が唐突に止みました・・・




土煙が立ち上る中、静まりかえる場

そこに、はちみつ色に輝く金色の髪の麗人が、空中よりふわりと降り立ちました。


「あ・・・そんな・・あの人はー・・・」


ルリカが瞳からぼろぼろ大粒の涙をこぼし、リューの結界の外へ駆け出していきます。

そして、その場合に佇む麗人の胸に飛び込んでいきました。


「イリアさん!!!!」


そう・・・

私たちの目の前に降り立ったのは、ヒロインの恋人で、リューの叔父様

イリア・ラテ・ノヴァその人でした。


「ルリカ、お待たせ☆」

「イ、イリアさあああん!登場の仕方がカッコ良すぎるよおおおお!」


麗人がルリカを抱きしめ、くるくる回っています。

ヒロインもゲームの主人公だけあって、とても可愛く可憐な容姿をしているので、そんな姿はとても絵になりますね。


「う・・・うう・・・」


あら、隣国の王子が地面に転がっています。

どうやら、麗人の仕業のようです。

助かりましたが、あの二人はいつまでくるくる回っているのでしょうか。





実は中二病な呪文を考えるのに、やたらと時間が取られました。

ヒイヒイ・・・



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