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エデンオンライン  作者: あやなん
Ester of one-person
17/28

16話

16話



本日は晴天なり

風も心地よくそよぐ


けれども体調は最低だ

頭痛は酷く硬い地面で寝た為に

身体がやけに重い痛みを訴える


けれどそんな様子は微塵も見せず

あたしはしっかりと両足で立ち前を向く


大丈夫

なにも失ってなどいない

足も手もしっかりと動く


いつだってあたしは逃げたりしなかった

痛みも苦しみも辛さも

寂しさだって正面から受け止めてきた


今度の事態は正直いって

想像の範疇を超えているけど

へたり込んでしまいたくなるけど


あたしは負けたくない

誰にもどんな環境にも


あたしがあたしであるために

今日もまっすぐと前を向いて歩くんだ


自分の弱さと小ささを知った今

恐れるものは何もない


なに1つ手にしてなどいなかった

なに1つ成し遂げてなどいなかった


もう十分泣いたし落ち込んだ

子供で小さな存在でしかなかった

けれどそれは昨日までのあたし


あたしがあたしであるために

想い描く自分になるために

今日もまっすぐと前を向いて歩くんだ

あたしにできる精一杯の力で









異常事態に気づくのにはそう時間は掛からなかった

まず、あまりにも゛感覚゛がリアル過ぎた

如何にバーチャルシステムの技術が進歩して

いくつもの不具合を修正したとしても

あくまでも仮想空間でのゲームの世界であるはずなのに

5感の全てがここは現実なのだと訴えてきた


そもそもゲームシステムがなに1つ存在していない

Oβで動かしていたはずのものがなにも見当たらない

そして触れられるはずのないものに手が届く

街中はプレイヤー同士の戦いが許されておらず

当然戦闘行為そのものを行うことができなかった

なのに腰にある剣で壁に傷をつけることができた

オブジェクトの破壊はできないはずなのに

その辺の樹木の葉を千切ることもできる


足元からなにかが崩れそうになるのを感じた

気づけば身体が細かく震えているのが分かる

喉がやけに渇いてうまく唾を飲み込むことも出来ない

そして窓ガラスを見やった時

自分の顔を見て驚愕の表情をうかべる


きれいに磨かれたガラスに写っていたのは

種族でエルフを選んだのは間違いないんだけど

性別は男にしたはずだし

容姿に至っては平凡そのものにしたはずだった

けれどこれはまったくの別人だった

耳がエルフ特有の尖ったものではあったけど

現実世界のあたしの顔そのものだった

当然身体も男ではなく元の女のままで

種族以外の設定が現実のものになっていた


エデンオンラインをするにあたって

個人情報の入力作業はあったけど

実際の顔写真を撮ったことも入力したこともなかった

一体どうやって反映させたのだろうか

様々な考えを巡らせるが結論には至らない


周囲を見渡せば多くの人が同じ状況に陥ってる

あたしは自分を落ち着かせる作業に必死になっていた

余りにも異常な事態に思考が追いつかない

有り得ないことだけど考えれば考えるほどに

いまが現実なのだと思い知らされる


Oβの時には余り動かずに決まった行動をしていたはずの

NPC(ノンプレイヤーキャラクター)

はあきらかに生きている存在そのものの動きと表情を見せている


街中を歩いて回ってみると

あちらこちらでNPCであったはずのものたちと

おそらくは同じプレイヤーであろう人たちの

揉め事やら喧騒やらが見聞きできた


あの人たちはまだゲームの世界にいるのだと思っているんだ

事態を理解できずに感情的になってしまうのは分かる

あたしはすでに異常事態が起きたと認識した

ゲームの不具合だと思いたいけどここは現実だ


泣き喚いてしまいたい衝動に駆られるし

胃の中がひっくり返りそうになるのを抑えるのに必死だ

不安と恐怖が涙腺を揺らそうとする

けれど19年ずっと自分を取り繕ってきたものが

あたしにそれを許さない


これからどうなるのか見当もつかない

いまはとにかく情報がなにもない

ひとまずエデンオンラインにログインすると

最初に降り立つ広場へと戻る

そこは多くのプレイヤーがわめき続ける異様な光景となっていた


少し距離をとって家屋の壁にもたれ掛かりながら

なにかの変化が起きないものかとじっと待つ

もしかすると運営会社が現れるかもと薄い望みをもちながら……






どれだけの間そこにいただろうか

辺りはゆるやかに日が暮れていくことを知らせるように

街並みを夕焼けが染めていく


あたしは立っていることだけで精一杯だった

時が経つにつれて不安と恐怖が支配してくる

必死に負けまいと己を奮い立たせるけれど

心がもう折れてしまいそうになっていた


フランスにいた頃は

何をしても誰にも負けることもなかった

わざと勝ちを逃がすやり方をしたこともあったけど

余計に環境を悪くさせるだけだと気づいた


全てにおいて勝ち続けるほうが

精神的にも気楽であったし

苦労も小さく済んだこともあって

あたしはあらゆることに努力を惜しまなかった


結果として世界中の様々な機関からの

知能を目的とした勧誘をうける羽目になったけど


日本でもあたしは努力を惜しまなかった

フランスにいた頃よりは精神的に余裕があったから

学業だとか最低限のことでしか頑張らなかったけど


かなり閉鎖的な学校であったことが功を奏して

外部からの接触のほとんどを避けることも出来た

寮では卒業まで1人部屋であったために

ここで過ごした5年間は非常に快適であったといえる


卒業してからもなに不自由のない生活を送っていた

金銭面では企業家である父親の実家の援助もあり

一般的な家庭よりもかなり恵まれていたと思う

あたしはそれが嫌で逃げ出したかったのだけど……


それらをただ当たり前に受け入れて受け止めて

なに1つ感謝もせずに当然のように思っていた

だのにいつだってあたしは不満に満ちていた


あたしを縛り閉じ込め自由を奪うと思っていた

けれど今1人ぼっちになって初めて知る

あたしは大事に守られていたのだと

何も出来ない子供だから保護されていたのだと


あたしは何でも出来る

あたしは誰よりも優れている

あたしは誰にも負けない

あたしはあたしはあたしはあたしは……


あたしは………


あたしは………


あたしはなんて弱く小さな子供なんだろう


いましがらみを投げ捨てたくて

抜け出すことしか考えていなかった

父親の実家の援助を失って初めて

自分がどれだけ甘やかされていたかを知る


ご飯をどうやって食べればいいのか?

家はどこにある?どこで休めばいい?

喉が渇いてお腹が空いてもお金がない

知り合いが1人もいないし携帯もない


ただ震えて不安に怯えて今にも泣き出しそうな

なに1つ持たないなに1つできない

あたしはただの19歳の子供だった


その事実がいまあたしに襲い掛かる

座り込んで泣いてしまいたい

けれどあたしは19年張ってきた意地で

なんとか壁にもたれ掛かる姿勢を保っている

それももう長くは持ちそうにはないけれど


『あの、ちょっと教えてほしいんですけど……』

半ば呆けているところへ誰かが声をかけてくる

声のする方をを見やろうと首を右に向ける

目を動かすことだけでも億劫で多大な労力を要した


そこには1人の背の小さな女の子がいた

おどおどとこちらを窺うように視線を這わせてくる

『ログアウトのやり方を知りたいんですけど、わかりませんか?』

などと能天気に聞いてくるがそんなことあたしが知りたいのだと

怒鳴ってやりたいけれどその元気も沸かない


そもそもあたしだって状況の理解ができていないのに

聞かれたって分かるわけがないのだし

それをぐだぐだと耳元で騒がしく質問攻めにされて

押し堪えてきた感情が積もり積もって

限界ぎりぎりのところで踏みとどまっていたものが

自分でも止めようのない濁流となって吐き出される


自分でも驚くほどの怒鳴り声と共に

溜め込んだ感情が爆発する

一度堰を切ってしまったものは止まらない

涙と嗚咽がこんなにも苦しいものだとは知らなかった

耐え続けた両の足はヒザから崩れ落ちる


一体どれだけ泣き続けたのだろう

目の周りがヒリヒリと痛むし脱力感がすごい

おまけに時代錯誤の兵隊のような奴らに

街外へと追い出されてしまった

訳も分からずに追いやられた場所は

平原がただ広がるなにもない所だった







あれから3日程が経った

この間に状況が徐々に分かってきた

この世界での死は元の世界での死にも直結するということ

これはあたしに1つの可能性を示してくれた

つまり『この世界と元の世界は連動する』ということだ


なにも方策は見つかりもしないし思いつきもしないけど

元の世界へと戻れる希望はあるのかもしれない

今のあたしは帰りたいと強く思っている

まだ許されるのならば

両親や周囲の人たちと向かい合いたい

伝えたい言葉がうまくは思い描けないけど

ちゃんと顔を見て伝えなくてはいけないことが

きっとあるはずだから


それとやはりキャラクターメイキング時の設定で

種族以外の全てが現実世界の自分となっていること

この世界がゲーム世界であったエデンオンラインに

非常に似通っている世界だということなどが分かっている


そもそもこの世界はなんなのだろうか

異世界?ゲームの仮想空間?現実?仮想?

誰にも確かな答えは分からない

けれど目の前に突きつけられた事実が

わたしたちに迷う時間を与えてはくれない


『魔獣』と呼ばれる怪物のような存在が

毎夜襲い掛かってきては数百人の

プレイヤーたちの命を奪っていく

飲み水もなく当然食料もなく

ほぼ全てのプレイヤーたちは体力も精神力も限界だった


そんな中で食料の配布と共にもたらされた数々の

支援策の情報はわたしたちに確かな活力を与えてくれた


そうしてあたしはいま

『身分通行証』を左手に宿して

しっかりと大地に両の足で踏み立ち

まっすぐと前を見て大きく深呼吸をする


これ以上は落ちるところのない程に落ち込んで

自分を100回はぶん殴ってしまいたいほど後悔もしたし

思い出しては恥ずかしくなって頭を抱えたりもした

けれどもう全ては過去のものとして気持ちの整理をつけた

吹っ切れたといってもいいし実際そうなのだ


体調は最低だけど気分は上々だ

あたしの旅立ちの日なのだから

こうして気持ちよく晴れてくれてよかった


だというのに


さっきから


うるさいバカ男共が


ぎゃーぎゃー周りで騒いでいる


以前の揉め事を回避していた頃の

お上品なあたしじゃないってことを

知らしめてやるいいチャンスってこと?

腹立たしさに表情が徐々に硬くなる

まさにそんな時に


ガシッ


あろうことかあたしの左腕を握ってきた男がいた

その瞬間左腕を捻って握っていた男の手を外して

あたしの右手が男の右頬に向かって弧を描くように

空気を切る音と共にブチ当たる

右足の踏み込みもいい感じで合わさる


ゴシャッ!!ゴンッ!ズザアアアアアアア!!




おおう…………………


殴った右頬を中心に顔が潰れた上に血飛沫が飛んだ

空中をクルクルと4回転して地面と激突した後

10メートルくらい転がっていった


本気で人を殴ったのは初めてだったから

ちょっと自分の手が痛くなるかもーなんて

かわいいことを考えていたのだけど


これはちょっと驚きの結果といえるわ

まさか……死んだんじゃないでしょうね…


恐る恐るうつ伏せに地面に転がるバカ男に近づいて

足でひっくり返してみればわずかにだが息があった

思わず殺人を犯してしまったのかと緊張したけど

息があるのなら問題なしってとこねー

余計な心配させてつくづく男ってのはくだらない生き物だわ


一連の光景をみた他の男共は近づいてはこない

1人の犠牲でこれだけ虫除けができるのなら

今後もなにかあった時には手近にいる男をぶっ飛ばそう

身の安全について心配があったのだけど

どうやらあたしはこの世界でも少々゛普通゛ではないようだ

いまはそれがありがたく思えるから現金なものだ


あちらこちらで多勢の男共に囲まれる女性を助け出していれば

徐々に女性の集団ができあがっていた

同じように救出作業をしている仲間と目が合い思わず笑顔になる

以前のあたしなら有り得ないことだと思うけど

今はそれがなんともいえずに心地よいのだ


するとなにやらおかしな集団が目に入った

男が数十…………数百いるのかしら??

ちょっと有り得ない程の集団が騒いでいる

近寄りたくもないので離れようとした時

視界をなにかが微かに捉えた


(あれは……女の子?)


思わず目を凝らしてよく見ようとするが

余りにも多くの男の群れに何も見えなくなる

別の場所で男に手を引かれる女性が視界にはいったので

速やかに救出して女性の集団へと連れていく

そこで種族特性として羽を持つ仲間に声をかける


「あそこの男の集団の中心辺りに女の子がいたようなきがするの。上から確認できないかしら?」

「OK、見てくるわ」


彼女は少し離れた場所からトンッと地面を軽く蹴飛ばし

高くジャンプしたかと思えばそのまま空中を滑空してゆく


(何度みても羨ましい限りの能力だわー)


などと心の中でつぶやいていると

わたしのいる場所へと降り立った彼女は口早に告げた


「まずいわ、女の子が1人囲まれてるけど小っちゃな子よ。泣いてるみたい……」


聞いた瞬間にあたしは駆け出していた

人と関わらず勝手気ままに生きてきたあたし

今日から生まれ変わるんだと活き込んだあたし

困っている人を助けに走るだなんて自分自身驚きだ

けれどそれがちょっと何故だか嬉しかったりしている


異常な集団を掻き分けて

あたしは掻き分けたつもりだったけど

後々コミュニティのみんなに聞けば『薙ぎ倒していた』だの

『投げ飛ばしていた』だのと失礼しちゃうわー


集団の中心に辿りついてみればそこには

ダメ人間だったあたしにトドメを刺してくれたあの少女がいた

あの時は周囲が夕闇に染まりかけて色彩がよくわからなかったし

あたしの精神状態がまともでなかったこともあって

この子のことを良く覚えていなかったのだけど

今みてはっきりと思い出した


黒髪黒目なのはいま知ったけど

ちっこい背丈にちっちゃな顔と肩までの髪

あたしが172だからこの子は150あるの?ってとこね

ぱっとみた感じ美少女!って感じじゃないんだけど

目に涙貯めて震えているからなのかしら

小動物的な印象を強くうけるわねー

…………頭を撫でてやりたいわ


とにもかくにもここから連れ出すことが先決とばかりに

手を掴んで邪魔な男共を蹴り飛ばしながら仲間の待つ場所へと急ぐ

しかし人ってこんなに簡単に飛ぶものなのねー

元の世界でやったら傷害で訴えられそうなものだけど

いまは許される(?)から遠慮はいらないわよね!


しばし手を引いて歩いているうちに

泣きじゃくっていた子の声が小さくなってくる

最初はあたしだけが握っていた手にも力が入るのが分かった

落ち着いてきたのだと少し安堵するが別の考えが頭に浮かぶ


(そういえばこの子に怒鳴りつけたままだったっけ…)


あの時だれもが極限状態に近かったのだから

あたしが罪悪感をそう感じることもないとは思うのだけれど

こうして明るい場所で改めてこの子を見てみれば……


どうみても小学生かよくて中学1年とかだろう

外見もそうだけど泣き方なんてちっちゃな子そのものだ

ゆったりしたローブを着込んではいるけども

2次成長期もまだきていないのがよくわかる

こんな子供に向かってひどい言葉を浴びせてしまったのだ

今更ではあるけれど一言声をかけてやらなければ


(でもなんていってあげれば良いのかしらね……)


こんな時コミュニケーション下手な自分がいやになる

けれどこういったことを1つ1つ乗り越えていくことが

いまのあたしにはなによりも大切なのだと思うのよね!


そう決意をし投げかける言葉を見つけだし

話しかけるために立ち止まり振り替える



何故か少女は鼻を押さえて涙ぐんでいた

まだ泣いているなんて余程怖かったのだろう

あのバカ男共もっと蹴散らしてやればよかったわ

って今はそんなこと考えてる場合じゃないわね


あたしの人生において義務的に心を込めずに行った

謝罪とも呼べないものは何度か記憶にはあるのだけれど

自分自身で必要と感じて心から行う謝罪はこれが初めてだ

こんな小さな子に一言いうだけなのに緊張に包まれる


「あのときは、怒鳴ったりして悪かったわ」


言い終わって思わず照れ隠しと余りの居心地の悪さに

横を向いて不貞腐れてしまい心の中で情けなくなる


そんなあたしの一大決心だった謝罪の言葉への反応は

いつまで経っても返ってくることはなかった

不安に駆られて返答を急かして促してみれば

なんともとんちんかんな返答が返ってきてしまった……


人とのコミュニケーションは難しいと感じつつ

目の前にいるこの少女があきらかに天然ボケなのだと気づく

これ以上の会話はただでさえ他人とのやり取りが苦手で

この子に対して負い目のあるあたしには無理と判断した


早々に仲間に引き渡して誰か面倒をみてくれる人に任せよう

そう思いながら再び歩き始めれば女の子が目に涙を浮かべながら

必死の表情を浮かべながらなんどもなんども謝ってくる


一体あたしのどこでこの子に謝らせる発言とかがあったのかしら

本当にコミュニケーションっていうものは困難極まるわねー


「怒ってないし、あんたが謝る必要もないって。ちょっと……人と話すの苦手なのよ、勘違いさせるような態度とって悪かったわ」


そうあたしはこの子を安心させるように言葉をかける

さっきとは違ってゆっくりとした口調でやさしくいうことができた


そうか

相手を思って言葉は紡ぐのね

あたしはいま自然に

この子を落ち着かせてやりたいと思った

そして出てきたのがゆっくりと優しい言葉だった


なんだ

あたしにだってできるんじゃない

もしかすると

いままで気づきもしなかった

とても小さな発見が

もっともっと沢山あるのかしら


1つ1つ見つけてできるようになった時

あたしは本当に変われるんじゃないかしら

ふと隣を歩く頭1つ小さな女の子をみる


(またこの子に気づかされちゃったわねー)


あたしとは歩幅が違いすぎるのだろう

必死に早歩きでついてくる様は

やはり小動物的で思わず抱かかえたくなる

少し速度を落としながら

仲間の待つ場所へと進んでいく


この先どうなるかもわからない

なにをするべきかもみえてこない

けれどいまのあたしは迷わない

進むべき道はわからないけど

なるべきあたしの姿はしっかりとみえている


この時のあたしは

隣を歩くこのちっちゃな少女が

あたしの運命を大きく左右するなんて

思いもしなかった


でもまあもしこの時

この先の未来が分かっていて

この子との出会いを忌避できたとしても

あたしはその選択肢は選ばない








……………………たぶん

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