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181 Side.王国と帝国の国境線
国境線手前にて軍を展開して待機する王国軍…。
未だに帝国軍は姿を見せない…。
王国軍は警戒しつつも待機を続ける…。
そのまま時が刻一刻と過ぎてゆく…。
どれほどそのままでいたかは王国軍には判らない…。
だが突如として、国境線より向こう側が光に包まれる…。
光に包まれてから暫くし、光が収まって向こう側見えてくる…。
そこには此方と同じように展開している帝国軍が存在した…!
王国軍が戸惑っているのと同じように、帝国軍も戸惑っていた…。
だが次の瞬間、どちらもが同時に声を張り上げ、相手に向かって突撃していく…。
状況は吞み込めないながらも、お互いに眼前の敵を打ち滅ぼすことを優先した…。
その状況を引き起こしたであろう原因からは目を逸らしながら…。