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136 Side.転移者カズマ 2




「それで…?」


「えぇ…、同行することを許可してくれたと…、皇帝陛下が…」


 皇帝さんに話を聞いてきたキョウヤが答える。


「一先ずもう一度話はできそうだな…」


 そう言いながらショウタが背凭れに身体を預ける。


「流石に三人だけで話を聞きに行くのはなぁ…」


 あのようなことがあった以上…、大丈夫だと安心しきることはできない…。

 力の差は歴然な上に、慈悲深い処置で済ませてくれた負い目もある…。

 そういう経緯もあり…、皇帝さんの会談に便乗する形でしか会う機会を持てそうもなかった…。


「しかし二人とも…、僕だけに皇帝陛下との謁見を任せるのはどうかと思うんだけど…」


「不意に無礼な言葉を働きそうだし…、その点お前は敬語が完璧じゃねーか」


「……緊張で言葉を喋れそうもない…」


「…さいですか…」


 解ってて聞いたからか大げさに肩を落として項垂れるキョウヤ。


 実際仕方ない…。


 俺自身気を付けてはいても慣れていないせいか…、敬語が崩れて何時もの口調になってしまうことが元の世界でも多々あった…。

 ショウタに至っては、大柄な見た目のくせしてあがり症だからなぁ…。


 その点キョウヤは、意識しないと敬語で話してしまう程度には喋り方が板についている。

 皇帝さんに無礼を働かずに喋れるとなると、そりゃあ問題まみれな俺やあがり症なショウタはいない方がスムーズに進むってものだ…。


「質問する内容はこの前相談した通りでいいですね?」


「おう」


「問題無い…」


 以前の会話で聞けなかったことと…、以前の会話の後に再び世界の歴史を調べて聞きたくなったこと…。

 そしてこれまでにこの世界(オリジン)を回って新たに沸いた疑問…。


 どういう反応があるかは分からない…。

 だが感じている違和感を払拭するためにも…、是が非でも彼の主に聞いておかなければならない…。




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