131 Side.グーロ 6
活動報告にも書きましたが、三月いっぱいは休載させていただきます。
早ければ四月、遅くとも五月から再開する予定です。
私事で申し訳ありません。
『それで…、首尾は…?』
「……ん…、……問題…無い…」
支配者の問いかけに…、肯定の意で答える…。
「……残らず吸収したし…、……あの世界も…、もう問題無いと思う…」
『そうか……、ならばグーロ……』
「……ん…、……解ってる…」
そう言いながら…、玉座に座る支配者に近寄る…。
そのまま支配者の膝上に座り…、身体を預ける…。
支配者とこうして接触することで…、私が取り込んだ力を譲渡することができる…。
あの世界に蔓延していた【死の概念の欠片】を残さず吸収し…、纏めたそれを…、支配者に受け渡す…。
こうしている時間が…、私にとっては何よりも幸せだ……。
概念を取り込むことも…、それを譲渡することも…、他の眷属達にはできないことだから…、この間だけ支配者を合法的に独り占めすることができる……。
力の譲渡はすぐさま完了する……けれど…、それは私と支配者以外には判らない…。
だから今だけ…、目いっぱい甘えるのだ……!
……普段から甘えているけれど…、それはそれ、これはこれなのだ…。
「……それで支配者…、…次は…どうする…?」
『………』
「……支配者…?」
珍しく支配者が沈黙を返す…。
何かあるのだろうか……。
『…何も問題が無ければ…、ディサイエンの皇帝が来る時期だが……』
…もうそんな時期になるのかぁ……。
「……それで金姉さまが…、…帰ってきた途端に…向かったわけだね…」
『あぁ…、確認に向かわせた…』
私以外の眷属は皆…、外での仕事が割り振られている…。
私自身が外に行くことは滅多に無い…。
今回みたいに…、私以外では無理な場合を除いて……。
『問題は堆く積み上げられているが…、しっかり対処していくしかない……』
「……今回ので…、大分余裕が…出来たかな…?」
『あぁ……。
結局は奴の動き次第だが…、目につく限りを対処していれば…、遅らせることはできている…』
「……このまま来なければいいのに……」
『……それは私もずっと想っているよ…』
ホント……、このまま来なければいいのに……。
『………ん…?』
「……?……どうしたの…?」
『いや…、珍しいな…、と思って…な…』
「……?……この気配……」
『何時もは念話だというのに…、よっぽどのことなのか…、それともただの気紛れか……』
珍しい気配が…、……この部屋に近づいてくる……。
……ハァ…、……至福の時間も終わり…、かぁ…。