109 Side.シメール 4
「……」
「……」
「…………」
「…………」
「………………」
「………………」
「グーロ~」
「……何…?」
空気に耐えきれず、グーロに問いかける…。
「一体何時になったら来るの~?」
「……そのうち…」
「さっきからそればっかりじゃん!」
私とグーロは、侵入者が来るのを待っている…。
態々相手をしてやる必要性を感じない相手ではあるけれど…、造物主様の命令である以上は真正面から対処しなくてはならない…。
そもそもこの世界に飛ばされてくる程度の奴らが、私の相手になるとも思えないんだけれど…。
「……油断は…禁物…」
「油断じゃなくて脱力だよ~」
解ってる癖に言うんだからな~も~…。
まぁせ~ぜ~てきと~に相手しますか~…。
あ、そうだ!
「グーロ~…、どの姿がいいと思う~?」
戦う際の姿形をグーロに決めてもらおう!
「………………」
「グーロ~?」
考えこんでいるのか、返事がない…。
「適当に決めていいんだよ~?」
「じゃあ犬で」
「何で!?」
私が猫好きで犬苦手なの知ってるくせに~!!
「……適当でいいって言った…」
「よりにもよって犬でなくてもいいじゃん!」
「……やる気が出ないみたいだから、やる気を出さざるを得ないようにすればいいかなって…」
「……さいですか…」
もしかして怒ってる…?
「……馬鹿の気にしすぎ…」
「やっぱり怒ってるでしょ~?!」
ん~……。
「分かったよ~…。 手抜きはしないから~…」
「……ならいいけど…」
やっぱり造物主様の命令をおざなりにやろうとしたのを怒ってるのね~…。
しょ~がない…。
あまり余計な体力使いたくなかったけど…。
「…侵入者ちゃん達には悪いけど…、久々に全力でいこうかな~…」
関心も悪感情も無いけれど、運が悪かったってことで地獄を見てもらうとしましょ~か~……。