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夢の浮橋  作者: 近藤武
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第3章




スタバに着くとすでに明日花は席に座っていた。

「明日花ひさしぶりー!遅れてごめん!」

「ひろ君ひさしぶりー!大丈夫よー!」

さすがに2ヶ月ぶりに会ったとなると嬉しさで気分が高揚してしまった。とりあえずキャラメルフラペチーノを買いに行こうとレジに向かった。レジに並んで辺りを見回すと、パソコンを操作するYouTuberらしい姿をした大学生が見えた。YouTubeの編集なら家でやれよ、と冷めた目で彼を見た。

明日花の前の席に座ると、春休みの間LINEだけでは話しきれなかったことをお互い話した。僕の春休みはたわいもないものだったのだが、明日花は海外留学に行っていたのだから興味が湧く。

「海外どうだった?」

「最高だったよー!ただ自分の英語が通用しなくて不安になったー。」

僕はその言葉を受けて驚いた。彼女の英語は僕の数段下で、正直海外は遊びのために行ったのかと思っていた。

「インスタに画像載ってなかったけど、楽しかったの?」

「インスタやってるの知ってたんだー!楽しかったよ!ただ写真載せてる暇が無くてね…」

楽しかったのなら良かった、と僕は思った。次は明日花から僕が春休み何をしていたか質問が来た。

「タッちゃんと北海道に3泊4日で行ってきたよ。」

「えっ!浩二くんと!?」

僕は軽いため息をついた。これだからタッちゃんとの旅行のことは言いたくかった。明日花は以前僕がフォルダを見せた時タッちゃんを見て以来あいつに惹かれてる気がするのだ。

「まあ食べ歩きがほとんど。北海道はグルメだったよ。」

「ホントだー、ちょっと太ったかもね。ていうか、今度浩二くん紹介してよー。俳優みたいに格好いいじゃない。」

それはまた今度、とふてくされたように返した。それからはくだらない話が続いた。

そしてスタバを出て19時に駅に着いた。

「じゃあまたね」

僕は笑顔で手を振った。明日花も笑顔で振り返した。

僕の最寄りへ向かう電車が出発しようとしてた。今日は楽しかったな、とドアに寄りかかった。ドアの窓から明日花が階段を登るのが見えた。僕は、そのときの明日花の横顔から妖艶な雰囲気を感じた。




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