一話 知らない部屋で目が覚めたら言ってみたいことあるよね
…………っは!
「知らない天井だ……」
というか本当にここどこだろうか?
なぜ俺はこんな猟師の小屋みたいな部屋にいるんだろうか? えーと、なんでだっけな
確か、男が女で痛みが凄くて、執事服着てたのに女ってなんでだよって思って体の中から痛みが凄くて……
「あっそうか、ここ異世界か」
そうだ、俺は起きたら異世界にいるって言われたんだっけ
にしても、まだ体が痛んでる気がするな
とりあえずベットから起きて体を解す
……なんか身長伸びてないか?
自分の手足を見るとやはり少し伸びているかな?
鏡がないから分からないな
髪の毛も少し伸び……て……っえ? なんか髪の毛の色違くない?
俺の元の色は黒だったはずだ。だけど、今の俺の髪の毛の色はどう見たって白色だ
……俺この歳で白髪になるのか……
「いや待て待て、目に見える先っちょだけが白色になってるだけだろう、絶対そうだ」
俺は希望を捨てずに髪の毛をてっぺんから一本抜いてみる
やっぱりというか、予想通りというか髪の毛は全体を通して真っ白のようだ
もしかしたら抜いた一本だけがという可能性もあるが、これ以上抜くと将来が怖いからやめておこう。
とりあえず色の変わった髪の毛は置いておいて、俺は小屋の中を見渡す
小屋の中にあるのは、俺が今しがた寝ていたベットとその横にある机と椅子、それとダンスだけだ
とりあえずリプ○ンを飲もうと思ったけど周りを見渡しても無かった
一旦諦めるか。
小屋に一つだけある小窓から外を見ると日が昇っているのが見えるので現在は昼のようだ
天気もいいし外に出てみたいけど魔物とかいるって言ってたし結構危ないのかもしれないから、どうしようか?
よし! 外に出る前に、まずは現状での持ち物でも確認しようか
えーととりあえず何かあるかなーと部屋を物色していると机の上に手紙が何枚か重なって置いてあるのを見つけた
こんなに目立つように置いてあるけど、なんで気づかなかったんだろうか?
まぁいいや
えーと、
「拝啓 成神仁様
この度はエネルギーの譲渡誠にありがとうございます。私ことバランサーの手により君からいただいたエネルギーにより星の終焉を迎えることなくこちらの世界は回っています。まず初めに君の体は少し変わっていると思います。これは君の体がこちらで眠っていただいた時から約2年が過ぎているためです。君から剥離したエネルギーの総量が多すぎたらしく、少しの痛みだったはずのものが肉体が崩壊するほどのものになってしまいました。それで、こちら不手際で申し訳ないのですが、あなたからいただいエネルギーを使って体を崩壊するのから防ぐのと同時に、少しそちらの世界に慣れやすくなるようさせていただきました。事後報告で申し訳ないのですが、不便はあまりないかと思いますのでご了承ください。さてここからが本題ですが、こちらの世界では説明しきれなかったことを二枚目以降の紙に書いておきましたのでお読みください by あなたが男だと思っていた女より」
一枚目を読み終わった俺はとりあえずいったん残りの紙机に置く
……ふむ。……なんか思った以上に性別間違えたこと怒ってないか? だっていきなり部屋に現れたと思ったらおかしなことを言うし、執事服だし、そんなに相手をよく見てなかったしね? 顔も声も中性的だったし服の上からとはいえ、断崖絶壁だったし……なにがとは言わないよ?
だからしょうがないと思うんだ! だから怒らないでください。すみませんでした。
まぁ謝ったから許してくれただろう。もとはと言えば……これ以上は考えるはやめよう。背筋が凍るような感じがするしな
えーと、とりあえず俺が寝てから二年ほど過ぎてると? 別に地球じゃなくて異世界だから二年過ぎていてもあまり関係ないんだが
体が二年も過ぎてるってのはあまり実感わかないなぁ。いや、身長も髪も伸びてたから別に疑ってるわけではないんだけど、なんていうか、二年も過ぎている割に体は不潔ってわけでもなさそうだし、髪の毛も伸びているとはいえ、目にかかるぐらいだしな
二年も経ったらもうちょっと変わるかと思うんだけど? 体を崩壊から防いだというのが関係してるのかな?
まぁ特に困ったこともないし体についてはいいか
一通り体を調べたけどそこまで違和感があるわけでもなかったから良しとしよう。髪の毛は心配だけど……
さて、二枚目も読むか、結構楽しみだな。
結構憧れていた異世界についてらしいし
でも、お腹減ってきたんだけど食べ物とかあるんだろうか? 読み終わったら探してみるか