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砂利

 カミソリを

 握りしめる

 脂汗の向こうに

 濃い赤が混じって

 歯噛む


 砂利砂利


 水槽の底の

 臭いがした


 憤る心は熱く

 熱く溶ける心

 腹の黒も溶けて

 心臓に到達


 ドクドク


 したたる脂と血の

 染み入る

 砂利の隙間


 重力に

 視点がボヤける


 もう隠せない

 そして、このまま

 誰とも結ばれることなく

 一人で


 一生を終える

 と思うと突然

 ガラス化

 グレイズ


 ガラス長石

 珪砂


 砂利に気持ちが

 溶けて混ざる

 変わりたくないのに

 赤くグレイズ


 血だまりに

 アリが足掻く


 カサカサ


 細聴すると

 ジャリジャリ


 ガラス化する

 アリは赤く

 通過点に

 影を落とす


 口に含んで

 噛み下す


 砂利砂利








 #######↓ZONE-50℃#######







 人生が降りかかる帰り道、知らずに歯を食いしばっていた。アクセルを緩める所で踏み込みそうになる。譲れば良い所で加速する。殺伐とした顔が暗いフロントガラスに写っていた。

 帰ったら、全てを忘れて子供と嫁の話を聞こう。その前にウォッカをあおって胃を焼こう。最近苦味を好む。朝昼はコーヒー、夜はウォッカ。歯をくいしばるなにかを消毒するように、刺激を求めている。

 殺伐とした人間の摩擦は知らずに澱溜まり、何かで払拭しなくてはならない。良好なコミュニケーションや、身を切るような刺激。破滅に導く刺激とならぬよう、気をつけなくてはならない。

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