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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第一章   空から墜ちてきたものは・・・・
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第六話  監視塔

誤字脱字名前の書き間違いがありましたらお知らせください

第六話  監視塔


 村の改革から一年

 カイルがオウルカ商会の全面協力を取り付けてきてすぐに準備が始まった。

 手持ちの材料で作ったサンプルを担保にまとまった資金を借り受け、量産化に取りかかる。

 こちらは村長を中心に細かい予定表ができ向こう三年ぐらいで軌道に乗せる予定だ。

 

 それよりも問題は、

「なな、こっちの準備できたよ-。」

「はい、それじゃあこれおねがいね。」「うん。」

「お湯の準備できてる?」

「セーンさんがもう生まれそうだって。」

「じゃあぶんべんしつへ。ジルはこしつへあかちゃんもいっしょに。」

「エリスさんはおくのこしつへ。やすませて。あかちゃんはほいくきへ。ちいさいからちゅういして。」

 未曾有のベビーラッシュで大騒ぎだ。

 ななは回復系魔法は使えないみたいだけど医者の経験があるらしい。

 最初の出産の三ヵ月前ぐらいからいろいろ準備を始めた。

 見たこともない機械や聞いたことのない手法を広めた。

 それ以前に子供の作り方まで教わったって娘も居た。


 なにより重要なのは手伝いをしている者が使い方をきちんと教えられていることだ。

 そのうちここに居る者で回せるようになるだろう。

 そうそう、お産の館を作って妊婦を集めて効率を上げたりしていまのところ悲しいことは起きてないけどね。

 

「カレン、今日も来てるのか?」

「デビッドの代わりあいつ今日生まれそうだって泣きついてきた。」

 交代での監視業務。

 ここしばらく何も変わったことは起きてない。

 まああたしは妊婦や家族が怯えるので産屋には近寄らせてもらえない。

 あのときななが居てくれたらと何度思ったか。今更なんだけどね。

「この双眼鏡ってやつはすごいな」

「ああリックが作ったっていう遠見の道具だな」

「これで魔法使ってないんだからすごいぜ。」

 これも元はななの作品だ。リックにだけ秘伝を教えたらしい。

 監視塔の監視範囲は10数キロにまで広がった。少なくとも大型の魔獣なら確実に捕捉できるようになった。

「これで探知の魔法使いでも居たらもう村は安泰なんだけどねえ。」

「悪かったね才能なくて。まあ、裕福になれば雇えるようになるさ。」

「おい、あれは何だ?」

「お、あれか。魔獣の類だな、こっちに来るかな。」

「一応警戒警報出すか。」

「まずいな、あれは突犀じゃないか。草畑が見つかったら食い荒らされるよ。」

「解ったこっちは任せろ、カレンは村長の所へ。」

「あいよ。」



「シンディ、こっちのはどうすんだい?」

「よく洗ってあのお鍋の中へ、しばらく煮込んでおいて。こっちのタオルお願い、この子は大丈夫だからお母さんと一緒におへやに。」

「ななさんこっち準備できました-。」

「はい。」


 一段落してみんなでご飯です。

 ここ数日は昼夜を問わず出産が続いてみんな疲れてます。

 もしななさんが準備しておいてくれなかったら大変なことになっていたでしょう。

 不思議なことに一番頼りになるはずのカレンさんの姿がありません。

 誰に聞いても目をそらすばかりです。


 最近村の中はすごく変わってきました。

 カレンさんの話では街でもまだ知られてないような道具が沢山出回ってるそうです。

 ほとんどリックさんの工房で作られているらしいです。

 


 ただ、この頃みんなのななさんを見る目が変わってきました。

 なんだかよそよそしくなってどこか怖がってるみたいなんです。

 まあ見た目も全然変わらないし魔法使いのはずなのに魔法を使わないし。

 もともと魔法使いは大きな街で勉強してそのまま王様や領主様の家来になっちゃうのが普通らしいです。

 カレンさんの言うには、ゴーレムやいろんな道具に関係した魔法が得意なんだろうって。

 それに人族なんだろうけど純粋な人間じゃないかもとも言ってた。

 本気で精霊様か天使様じゃないかと疑っている人も居るみたいです。

 ななさんはななさんなのに。


 そろそろ次の人の準備を始めたころ、監視塔の鐘が鳴り出しました。

 この鳴り方は魔物が近くに現れたときの合図です。

 しばらくするとヘイワ-ドおじさんがななさんを呼びに来ました。


「ななさんいらっしゃいますか?」

「はい、なにかあった?」

「魔物が近くまで来ていまして、ちょっと村長が相談したいことがあるそうです。」




以前の話でキャラクターの名前がごちゃ混ぜになってました。

以後気をつけます。

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