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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第二章   閉ざされし森の賢者
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第十二話   永久の傷跡《過去からの魔手》

ゴミ処理はあえてスルーと言うことで。

第十二話  永久の傷跡(過去からの魔手) 



 何だろう目の前があかるいのに何も見えない。僕は死んじゃったの?

 体もだるくて動かないし。

 何だろう静かだ。

 ああ心臓の音がしてないんだ。体からしていた音が一つも無いからとても静かなんだ。

 間に合わなかったんだ・・・・

 変な人族に付いていったおねえちゃんたち、家の前で動かなくなったおじいちゃん、飛べなくなって崖から落ちていくおじちゃん・・・・


 せっかくあの変な服着たおじさんが賢者様なら直し方を知ってるって教えてくれたのに。

 急げばみんな助かるって。付いていったお姉ちゃんも無事に帰ってくるって。

 でも途中で僕も動けなくなっちゃって・・・・

 もうみんなも死んじゃったのかな。

 死んだら精霊様の国に行ってまた仲良く暮らせるって神官のおじちゃんが言ってたのに、誰もいないし声も聞こえてこないじゃない。


 あれ?誰かが体を触ってる。

 見えないし音も聞こえないのに、だれ?怖いよ、なんだよ僕のことはほっといてよ、僕は誰も助けてあげられない愚図なんだから。

 止めて何でつねるの痛いよ尖った物でつつかないで、いたいよやだよお!


 今度は頭に尖った物が突き刺さってるよ何なんだよ、誰か僕をいじめてるの?愚図で役立たずだからいじめてるの?


『いいえ違いますよ。坊やもう大丈夫だから安心してね。』

 あ、精霊様だ!

『いえいえ私は精霊様では無いけどあなたとお話は出来ますわ。』

 うそだ-死んだら精霊様の所に行くって聞いたもん。みんなはもうどこかに行っちゃたの?

『いいえ、まだあなたは死んではいません。でも体の方はいつ死んでもおかしくないぐらいになっていますわ。』

 でも痛くないよ?あ、さっきは痛かったよつねったり何かを刺されたり、あれっておばちゃんがしてたの?

『ごめんなさいね、そうなの。でもちゃんと頭で考える力があるか痛いのが分かるかを調べていたの。

・・・・今から大事なお話があります。

落ち着いて、ちゃんと考えて答えてね。

もう一度言いますが、今のあなたの体は放っておいたらすぐに死んでしまうほど具合が悪いの。』

 それじゃあ僕は本当に死んじゃうんだ。

『無理矢理死なないようにする方法はいくつかあります。あなたはいくつかある選択から選ばなければなりません。

どれか一つだけ選んで。



まず一つ、このまま何も感じず何も見えないけど生きてるだけの状態。


せめて周りは見えるようにしてあげるけど、一人じゃあ何も出来ないし身動き一つ出来ないわ。ただ横になって時間が過ぎるの(植物人間状態)を待つだけ、死ぬまでね。




二つめ、体に機械を埋め込んで動けるように調整する。


機械を埋め込んでもすぐに動ける訳ではありません。ある意味一番苦しくてつらい方法かもしれません。

自分でその機械を使えるように練習して始めて自由に動けるようになります。

でも体の成長に合わせてまた着け換えたりするから、そのたびにまた最初から練習しないといけないわ。

  


三つめ、どこかで治癒魔法を使える人を探してきて治してもらう。


肉体再生の魔法が使える方は殆ど隠れていますし、たとえ見つけられても沢山のお金や贈り物をしなければなりません。

見つけ出しても何度も術をかけ直してもらうことになります。そこまでは体が持ちません。

この方法は長い時間と沢山のお金が必要です。



四つめ、このまま諦めて死んでしまう。


このまま何もせず精霊様の元へ赴くのです。きっと精霊様もいい顔はしないでしょうね。でも一番楽な選択です。

苦しむこと無く逝けますから。』



 ・・・・ねえ、みんなはどうなっちゃたの。


『村は殆どの方が亡くなりました。何人かの人は生きのこってらっしゃいましたが。この村の援助がなければ明日の朝まで保たないでしょうね。』

 おねえちゃんは?


『さきほど精霊様の元へ・・・残念ながらあなたの家族は残っておられません。』


・・・・ねえ僕って泣いてるの?自分じゃ分からないや。悲しいんだろうけど・・・



『そろそろ時間が来てしまいましたわ。どれを選ぶか決ました?』


ぼくは・・・






「始まったようじゃの。」

 透明な壁に囲まれた部屋の中では少年が解体(改造手術)されていた。

『あなたが今度目が覚めたときは、もう私達の子。ねえ旦那様。』

「おう、さて儂は村長のケツをたたいてくるか。西と東の村にも入った奴がいるんだな?」

『ええ。すでに連絡済みで隔離もすんでいます。後は処置してあげるだけ。生き残りの子たちももうすぐ村まで到着しますわよ。』

「ならなおのこと急がんとな。かっかっかっ・・」


老賢者が出て行った後・・・

『旦那様・・・辛そう。旦那様の作品を勝手に使われたのですもの・・・・侵入者は全て処理しておきますわ。一つ残さず・・・・』

出口に向かって黙礼すると台の上からナオの姿が消える。


変(身)なフラグが立っちゃった・・・

・・・・何でこうなったんだろう?


実は変なローブの男は敵組織の改造人間で・・・実際そのまんまだった。

ナオさんのハリセン一閃で塵になりましたが。

前首領の賢者を狙って幹部が勝手に挑んできた。

って所まではナオさんがゴミ処理中に事情を徴集しました。


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