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異世界龍人記  作者: Aoi
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5話 ディグリアへ

巨角ウサギとの戦いを終え、村に帰った僕達は村長さんの自宅で打ち上げを行った

ライラさんとサヤさんがたくさんの料理を用意してくれ、大人3人組はお酒で盛り上がっていた


「いやぁそれにしてもツイてたな。巨角ウサギの角がドロップするなんて」


「あぁ。こいつの角はそこそこ値がつくみたいだからな 明後日商人が来るからその時に売るとしよう」


巨角ウサギから稀にドロップするという角。この世界に来て初めてドロップアイテムを見た

なんでも一角ウサギのような低級の魔物からはドロップアイテムは出ないらしく、ある程度力のある魔物でないと出ないようだ


上級の魔物からは確実にドロップするようだが、上級故に大体が倒した冒険者が装備にするか売りに出されたとしても貴族の手元にいくかで滅多に手に入る事はないようだ

僕がやってたゲームでは大体どのモンスターでも普通にドロップしてたが、この世界ではある程度数倒さないといけなさそうだな


そんな事を話していたら3人はすっかり酔い潰れてしまった。僕もそろそろ部屋に戻ることにしよう


「ライラさんサヤさんごちそうさまでした。今日はもう休みます」


「はぁい。お粗末様 ゆっくり休んでねぇ」


「お疲れ〜。あ、そうだリュウヤ君 昨日伝え忘れちゃったんだけどお風呂は外にあるから先に入っていいよ」


「分かりました。ではお言葉に甘えてお先にいただきます」


装備品だけ部屋に置いて風呂場へと向かう。朝体を拭いて着替えだけはしたがやはり一日入ってないだけで気持ち悪い

これからは長旅もあるだろうし風呂に入れない日もあるかもしれない。せめて体洗うだけでもしたいよなぁ・・・


風呂は露天風呂となっていた。夜空に輝く星がとても綺麗で素晴らしい景観だった

早速体の汚れを洗い流し湯船に入る。全身の疲れがとれていき思わず声が漏れる


「ハァァ・・・気持ちいい・・・露天風呂なんていつ以来だろう。やっぱり旅の最中でも風呂には入りたいなぁ、ファイアでお湯に出来るならあとは水魔法か? なんとしてでも実現させるぞ!」


僕は時間を忘れ、のぼせる寸前までお風呂を堪能した。その後は部屋に戻り防具の手入れをした 

そのついでに昨日手に入れた新スキルの龍の眼を防具やアイテムで試してみた


革鎧 防御+5

魔石:一角ウサギの魔石 希少価値:低


なるほど、こんな感じで見ることが出来るのか。これ自分を見たらどうなるんだろう

試しに自分に使ってみたがステータスが表示されただけで特に変わりはなかった


龍の眼の確認を一通り終えた僕は明日に備え眠りについた

次の日、残った一角ウサギを倒しに出かける。巨角ウサギを倒したことによって繁殖力は一気に低下し数十体倒したところでほとんど見かけなくなった


昨日獲得したファイアを一角ウサギで試したかったが作物があるのであとで練習することにした

一角ウサギは経験値が少なかったがギリギリレベルアップすることが出来て、そのお陰で龍脚りゅうきゃく震脚しんきゃくを習得することが出来た


龍脚は今までの倍の速度で走り回る事ができ、十数メートルは飛べる跳躍力も手に入れた。震脚は地面を踏み込むことで地割れを起こすスキルで、深さはあまりないので倒すというより足止めに使うのにいいかもしれない


ファイアは使わなくなったという樽を的に試し打ちをし、樽程度なら簡単に燃やし尽くせることが分かった。火を起こすのにも使えそうなので便利な魔法だ

2つのスキルと魔法の習得でまた少し強くなれたのが嬉しかった


「さて、今日はもう戻るとするか。もう一角ウサギの作物被害の心配もなさそうだしそろそろこの村を出てディグリアに向かおう」


あまり長居するのも村長さん達にも悪い。それに昨日話を聞いたらどうやらディグリア方面に商人の馬車が来るらしいから明日出立することを伝えよう


日も落ちた頃、村長宅に戻るとライラさんが食事の準備をしていた


「あらおかえりなさいリュウヤ君。もうすぐできるから待っててね」


「ありがとうございます。あ、お皿並べておきますね」


「助かるわ、ありがとう」


お皿を並べ終え、盛り付け始める頃にちょうどダンさんが帰宅しサヤさんも畑仕事から帰ってきた


食事の準備が整いみんなが席に座り夕飯をいただく。雑談を混じえながら出立の話を切り出す


「ダンさん、突然ですが明日には村を出ようと思います」


「そうなのか?やけに急だねぇ。もうちょっとゆっくりしていけばいいのに」


「そうよぉ、うちは全然構わないわよぉ」


「お気持ちはとても嬉しいです。ですが明日ディグリア方面に向かう商人の馬車が来ると聞きましたのでそこに同行させてもらうつもりです」


「ディグリアに向かうんだね。なら仕方ない またここの近くを通るような事があれば気軽に顔を出してくれ」


「ありがとうございます。それでディグリアまではどれくらいかかるか分かりますか?」


「そうだねぇ。大体1、2日ってところかな?」


1、2日か。ダンさん達が良くしてくれたお陰で食料やお金は手をつけてない状態だ。その程度なら余裕で持つな


「なるほど、どんな街だか知ってますか?」


「リングラルド王国に近く、色んな種族がいるし人口も多くて結構栄えてるよ」


人口が多いのならもしてかして他の種族に会えるかも!やっぱ定番はエルフにドワーフだよなぁ。この世界にもいるといいな


その後もダンさんに色々聞かせてもらいその日は夜遅くまで皆で話した

次の日、太陽が真上近くまで登った頃に商人の馬車がやってきた。商人は他の村にも行くらしくディグリアと分かれ道になっているところまでならと了承を得た


ダンさんは先日ドロップした巨角ウサギの角を日常品等色々なものと物々交換していた。やはりそこそこいい値がつくようで結構な量と交換していた


そして少し休憩した商人が次の村に向かう準備に入ったのでダンさん達に別れを告げる


「ダンさん、ライラさん、サヤさん短い間ですが本当にお世話になりました」


「気をつけてな」


「いつでもいらっしゃいねぇ」


「またみんなでご飯食べようね」


「はい!またいつか必ず。皆さんお元気で」


見知らぬ僕を温かく迎えてくれたことに心から感謝した。転生して初めて会った人がダンさん達でよかった

馬車が見えなくなるまで手を振ってくれていた。すぐには無理だがまた会いに行こうと心に決めてアルカ村を後にする



ナグモ リュウヤ 15歳(男性)

Lv16 種族:龍人ドラゴノイド

HP:600  MP:100  

攻撃力:105  防御力:128 敏捷性:100

魔法攻撃:60  魔法防御:86


スキル:龍爪+飛爪斬、龍脚+震脚、龍の眼、龍の加護

魔法:ファイア、ヒール

書き溜めたのがあと数話あるので明日から19時に1話ずつ投稿していきます。よろしくお願いします

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