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異世界龍人記  作者: Aoi
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2話 初戦闘とレベルアップ

アルカ村を目指し2時間は経過しただろう、ようやく森から抜け出すことができた。目の前には草原が広がっており、その草原を分断するように人が手をかけたであろう道がずっと先まで続いていた


「ようやく森から抜け出せたぁ。技の練習しながらだったけど魔物に遭遇しなくてよかった」


森の中を歩いていた時にイグニアスさんの教わった技の出し方を反復練習していた

始めは集中する為にしばしば止まりながら練習していたが、コツを掴んでからは技を出す速度が上がっていき今ではタイムラグなしで出せるようになった


短剣も使ってはみたがなんだかしっくりこない。龍爪りゅうそうの方が殴る感覚だからこっちの方が戦いやすい

調理の時に活躍してもらうとしよう


「森は抜けたけどアルカ村はまだ見えないな。練習しててペースが少し遅れちゃったしちょっと急ごう」


小休止を挟み水を飲んでから再び歩き出す。ここから見える小高い丘まで行ってアルカ村が見えるか確認しよう

転生で得た新たな体はとても軽く羽が生えたようだった。種族のお陰でもあるんだろうか?

そんなことを考えながら進んでいくと、茂みがガサガサと音を立てる。遂に魔物かと身構えていると頭に角を生やしたウサギが現れた

白くてフワフワしてる可愛らしいウサギだ。名前が分からないから一角ウサギということにしておこう


「これが魔物かぁ。見た感じは普通のウサギに角が生えてるだけだけど何をしてくるか分からない。なにより異世界での初戦闘だ ウサギといえど油断せずにいこう!」


龍爪を発動し、戦闘態勢に入る。こちらの動きを察したのか相手も身構えこちらの様子を窺う

先に仕掛けてきたのは一角ウサギだった。右へ左へ撹乱するように跳ね回り迫ってくる。そして射程圏内に入ったのか溜め込んだ跳躍を繰り出しこちらに鋭い角で襲ってくる

それをしっかりと躱し引き続き相手の出方を窺う。一角ウサギは先程と同じ動きでこちらに攻撃を仕掛けてくる。今度は龍爪の鱗の部分でしっかりとガードする。鱗に弾かれた一角ウサギは空中で無防備になった


「今だ!くらえ!」


龍爪を無防備になった一角ウサギに喰らわせる

致命傷を負った一角ウサギはその場に倒れ、少しすると魔石となった


「よし。初めての戦闘だったけど思ったより上手くいったな!龍爪もちゃんと使えてよかった。あっそうだ魔石回収しておかないと」


地面に落ちてる青く輝く魔石を拾う。小指程度の大きさだが換金したらいくら位になるだろうか

革袋に魔石を入れて再び村へと歩を進める。すると今度は背後から音がして振り返るとまた一角ウサギが現れた。しかも今度は2体だ


「2体か、さっきの要領でやれば問題ないかな。さぁ来い!」


2体のウサギが同時に動き出す。そして左右二手に分かれてこちらにめがけて飛び込んでくる

それに対して僕は片方のウサギに向かって突進し龍爪をぶつける。龍爪の鱗に弾き飛ばされたウサギは地面に叩きつけられ怯む

その隙を突いて龍爪を振り下ろす


「よし、まず1体!残り1体はさっきと同じ要領で・・・!」


先程いた場所を振り返るともう1体がこちらに狙いを定めて攻撃を仕掛けてきた

それをギリギリで躱し、再度同じ攻撃をしてきたウサギを初めと同じように龍爪で弾き空中で仕留める


「ふぅ、2体同時は少しビックリしたけど動きは単純だったからなんとかなったな。さ、魔石の回収っと・・・ん?」


魔石を回収しようとしたところに突然頭の中にピコーンという音が鳴り響く


「この音はまさか・・・やっぱり、レベルアップだ!」


思い当たる効果音を聞いてもしやと思いステータスを開くと案の定レベルアップしていた


ナグモ リュウヤ 15歳(男性)


Lv2 種族:龍人ドラゴノイド

HP:130  MP:25  

攻撃力:18  防御力:22  敏捷性:15

魔法攻撃:12  魔法防御:16


スキル:龍爪 、龍の加護


確認するとそれぞれのステータスが上昇していた

レベルアップしたことによってなにか変化するかなと思ったが今のところ特に変わった感じはない

強いて言えば体が軽くなった気がする位か?まぁLv1とLv2じゃそこまで違いはないか


そんな事を考えながら落ちた魔石拾い始める。魔石を見ると1体目の一角ウサギと同じ位の魔石とそれより少し大きい魔石だった。個体差によって違うんだろうか


「さぁ今度こそ村に向かおう。急がないと日が暮れちゃうな」


アルカ村に向かいながら道中遭遇した一角ウサギも出来るだけ倒していく。使い勝手が分かった龍爪は攻防どちらにも優れていてとても便利だった

日が傾きかける頃には小高い丘に着いた

遭遇したのが一角ウサギだけで戦闘が比較的楽だったのと、途中レベルアップした事もあり想定より早く到着する事ができた


「さて、ここからアルカ村が見えるといいんだけど・・・あ!あれがそうかな」


地図を見ながら辺りを見回すと丘を下って2キロ程の場所にアルカ村を見つけた

煙が上っている。夕飯の準備でもしているのだろうか


「宿があればいいけどどうかなぁ。あのウサギを倒しながらだったから流石に少し疲れたな。でも龍爪に付与された新スキル飛爪斬ひそうざんを習得したぞ!」


ここに来るまでの間に倒した一角ウサギの数は25体、一体一体強くはなかったが数が多かったのと慣れない戦闘で疲れが溜まったしベッドでゆっくり休みたいものだ


新しいスキルは次の機会で試すとしよう


「さて、あともう一息頑張ろう!」


そう自分に活を入れ丘を下りアルカ村へと向かう


ナグモ リュウヤ 15歳(男性)

Lv6 種族:龍人ドラゴノイド

HP:250  MP:45  

攻撃力:35  防御力:45  敏捷性:30

魔法攻撃:18  魔法防御:22


スキル 龍爪+飛爪斬、龍の加護

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