ver.6.0-39 厄介事はぬるりと
「…つまり、その世界創造の大実験プロジェクトの中で、どうしても引き寄せられてくる厄介者たちがいて、それらが現在、宇宙人の一部に刺激を与え、ガチの侵略をやらかそうとしていると」
「そうなりますネ」
…アルケディア・オンラインに関しての誕生秘話を聞き、いったん一区切りがついた様子。
だがしかし、区切りがついたとしても、そては今までの分であり、今後に関しての問題は終わっていないものが多いようである。
どうやら現時点で、厄介事が色々とやってきているらしい。
新しい世界の創造だの、理想郷の作成だの、オンラインを利用したものなど…色々とツッコミどころが多いが、それらのようなものがあると、その分余計なものが引き寄せられるらしい。
「一応、数多くのアップデートを行うことで、どんどん引き寄せなく出来ましたが…それでもまだ、残っていたようデス」
「引き寄せられる理由って、何かあるの?」
「それだけ、魅力があるということが原因ですネ」
新しい世界というのは、見方を変えれば生まれたてで活力があふれまくった世界。
理想郷を創るための土台として利用しているようだが、それでも他者から見れば無限に可能性が溢れたものであり…例えでいうのであれば、きらきらと輝く宝石のように見えるらしい。
それゆえに、求めるものはどうしても出てくるようで、対策として色々と施しているようだが、そんな対策すらも抜けてやって来る者たちが生じてしまうようだ。
現時点だと、宇宙のどこかの宇宙人が狙っていて、その発生源と言える星…現実世界の地球を狙って、侵攻しようと企んでいるとのことだ。
ただし、そういった輩に対して何も策が無いわけではない。
そもそも、隠れて行動しているらしい奴らの行動がこうも筒抜けなのは、可能性としてはあり得るからこその対策によるものらしく、すでに仕込みは終えているようである。
「黒き女神、トロイの木馬というものを知っていますカ?」
「ウイルスとかであったりするけど、確か元々…あ、まさか」
「その手のものがあるのは知っているので、利用いたしまシタ」
宇宙人…どこの星の者とは知らないが、なんとなく結末が見えた気がする。
しかも、このワゼさんの話を聞きながら理解を進めていたが、確実に終わった感じだろう。
哀れというべきなのか、相手が悪かったというべきか…うーん、侵略を目論んでいたのであれば、同情をする必要もないのだろうか。
どこかの宇宙人がそろそろ絶望の声を上げているだろうなと思いつつも、話は終わったようだ。
ここに来るまでに色々と思うところがあり、周辺の物凄い厄介事の数々の元凶とも言えなくもないので、そこに対しての文句を言いたいところなのだが…話の中で、女神としての感覚が警鐘を鳴らしており、戦わずして相手の力量を理解させられているので、対立は避けたいところ。
どうやら血筋的には、微妙なところだが…ある意味、先祖ともいえる存在らしいからね。
つまり、フロンおば、お姉ちゃんよりもひいひい…
「何か、思いましたカ?」
「いえ、何も」
あ、これ多分同じ類だ。事前に学んできたNGリストにはなかったけど、血縁者だけあって同じものを感じ取れる。
こういうところで血縁者だと納得できる。
とにもかくにも、力の差はあるようだし、言いたいことがあってもここは何もしないほうがいいだろうか。
厄介事になりそうだった宇宙人関連も、自ら破滅の道へ歩ませているようだし、放置で良いのかもしれない。
知り合いが巻き込まれていたら、それこそ本気で対応しなければいけないのかもしれないが…無事で良そうな友人が多いなぁ。欲望戦隊だったら確実に放置…いや、宇宙人が変態に染まることになって宇宙そのものが終わりかねないので、その場合は全力で宇宙人側を支援するべきなのか。
「ふふふ…どうやら、女神の知り合いには、面白い方々が多いですネ」
「面白いどころか、やばい方々のほうが多いですけれどね」
面白いの枠組みに入れてはいけない輩がいるといったほうが良いだろうか。
そんな言葉で済ませられる目の前のワゼさんに対して、思わず苦笑させられるのであった…
「ああ、それはそうとせっかく来たのですし、何かお土産を持たせたほうが良さそうですネ…こちらのガードシステムを色々とかいくぐってきたデータも、今後の防衛策に役に立ちますからネ」
「あー…色々とぶっ飛ばしてきちゃったけど、問題なかったの?」
「大丈夫デス。このあたりの開発は、技術部関連に…そうですね、主任の方にでもお任せいたしましょウ」
…気のせいか今、どこかで誰かが断末魔を上げた気がする。
色々と厄介事の匂いがしていたが、
どうやら問題なさそうである
いや、それはそれで各地に影響が出そうだが…
次回に続く!!
…新しいのそろそろできそうだけど、まだ迷うんだよなぁ
僕か俺か我輩か…




