ver.6.0-33 終わりはいつしか訪れる
…オンライン上のイベントで、プレイヤーたちは盛り上がっている。
次のミッションはどこだ、どの惑星でどう進めるべきか。
各々のやり方で進める中、現実世界でも時が進む。
宇宙エレベータが開業され、月や火星に人が入り込めば、それらの人々を受け入れるための施設も態勢を整える必要があり、人が入れば入るほど拡張・開発が進む。
開業前に実はある程度の準備が進められていたが、それでも実際に稼働させればより人々が活発に動き…結果として、発展していくだろう。
だがしかし、そんな中で紛れ込む者もある。
いかなる体制が整えられていたとしても、悪意はわずかな隙間からも入り込んでくる。
それも宇宙へ進出したことにより、本来であれば触れることのなかったようなものが関わったりして…
ガシャン!!
「…ふぅ、案の定、地球側にこっそりやってきているのが多いのデース」
とある繁華街…路地の奥て、倒れたものを回収する。
宇宙への扉が開かれたことで、行き来する人々が多くなったが…人ならざるものもまた、交じってきたのである。
友好的なものや観光目的、様子見程度なものであれば別に良いだろう。
だが、そうではないものたち…よりやばい方の思想を持っているか、はたまたは種族として持ってしまっており、善悪関係なくそこでは普通だと思うようなものも、混ざりこんできているのは不味いだろう。
とりあえず今は、ある程度の把握が可能なようになっており、例え地球外生命体だとしても対象にはできる。
それでもやってくるものであれば、相当たちが悪いモノだ。
「こちらの状況は完了した、そちらはどうデース?」
『同じく完了、しかし、確認できた数よりも少なし。他、紛れ込んでいる可能性があり』
「まったく、さっさときれいに掃除しないと大変なのデース」
大事な弟は、火星へ一旦飛ばした。
より魑魅魍魎がはびこっていそうな場所だが、新しく開拓されている場所だからこそ、ココ以上に周囲への警戒が強くされている。
世界中に確実に安全だと言えるところはないのだが…それでも、まだこの星よりはましな方だろう。
「…オンラインの方も、一区切りつきそうな中で、こういうのをやらかされるのは本当に困るのデース。さっさと駆逐して、きれいさっぱりにしておくのデース」
ゴミ扱いレベルにしているが、非常に片づけにくいものである。
それでもここでしっかりと抑えきれば、そのうちどうにかなる手段も用意できるのだ。
大事なものを守りたいものはどこの誰であろうとも同じであり、だからこそできる限りのことを行う。
不安がらせないために知られないようにして、気が付かないでいてくれればいい。
「よし、後はあっちのエリアで、終わりデース」
面倒なことではあるが、それでもどうにかならないわけではない。
そう思いながら、彼女は次の場所へ出向くのであった…
…数日後、彼女の仲間内で、連絡が取れなくなったが…知る由もない。
何かが入り込んできているが、それを知る者は一部しかない
けれどもいつしか、少しづつ広まっていく
眉唾物なのか、都市伝説なのか、ガセネタなのか…その真実は…
次回に続く!!
…今年ももう間もなく終わりに近い。
しかし、悲しいことに予定通りに進むかと言えば、そうでもないのがなぁ…残業…




