表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
620/718

ver.6.0-32 見えてくるのは鉱石の

―――キュィィィィィン!!ドッゴォォォン!!

「良し、鉱石集めのミッションクリア!!」


 地面から回転するドリルクラブを突き出し、飛び出したロブキング。

 両手のハサミがドリルのように回転するのは典型的なロマンギミックのようだが、ただ掘り進むだけではなく、先端部分から鉱石があれば内部へ収容し、しっかりと確保できるようになっているのだ。


 そのおかげで、この惑星でのミッションの一つ、鉱石集めに関しての基準をクリアし、また一歩レイドバトルでの有利な効果に関して付与されることが決定される。



「それにしても、まさか惑星の内部が何層も重なって別のものがあるタイプとは…暴風が吹き荒れる地上と違って、平和が広がる花畑があったとはなぁ」

「太陽光とほぼ同じ光を発生させる特殊な水球が浮かぶ、地下世界のような場所だったよね。まぁ、途中でマグマが噴き出しまくるヤバい場所があったけど…」


 この惑星の結構奥深くまで潜りこみ、見つけてしまった地下世界。

 惑星の中にはこういうものもあるのだという話は聞いていたが、実際に目にすると迫力がすさまじかっただろう。


 それに、侵略性宇宙人NPCが密かに他の惑星へ進攻しようとしていた秘密基地まで生成されており…危うく、放置しておけば侵略活動がされるところであった。

 まぁ、どうにかなったが。侵略者、頭潰せば怖くないと。






 何にしても、とりあえずこれでこの惑星でこなせるミッションも終え、ロブキングの運用に関するデータも取れたので、収穫としては上々だろう。

 いったんグレイ号へと帰還し、現在のイベントでの各惑星のミッション状況に関して確認を行うことにした。


 収穫した鉱石はそのまま懐へ入れられるので、今後の資源として活用するとして、今のミッションの状況は…



「どの星も順調に、他のプレイヤーがミッションをこなしているか。掲示板情報から、知り合いのプレイヤーらしい人たちの情報も出てくるなぁ」


 ぽっけねこさんや中三病さん、ゴリラマンさんなど特徴的なプレイヤー程その痕跡が分かりやすい。

 変態戦隊もまぁまぁわかるというか…あれ?


「…あれ?なにこれ、まとめブログ的なものが出来ている」

「変態度が強すぎるがゆえに、遭遇したい人と遭遇したくない人が合同で製作した変態予測地図…こんなものが出来ていたのか」


 突然の変態に遭遇したくない人は普通に多いだろうが、逆に怖いもの見たさや仲間意識で遭遇したいというもの好きな人もいたらしい。

 そんな人たちの手によって作られていたのが、この予測地図のようだ。


 前に女神のほうで似たようなことをやったことがあったが…あれはまぁ、多少やらせと言って良いような部分を出したが、こちらはしっかりとした天然ものらしい。

 なんでもプレイヤーの中で、某戦闘漫画に出てくる計測装置の、変態対応版のようなものを作成した人が出たらしく、それをもとにして生みだされたのだとか。



「これはこれで、今後に有効活用するか…」


 的中度はまだデータが足りないのか67%ほどらしいが、何もないよりもマシである。

 突然の遭遇は避けたいし、どうやら欲望戦隊以外の変態的な人にも対応できているようで、場合によってはその場で運営に通報し、BANできる可能性もあるようだ。


 こういうのが、もっと早くに…ver.2~3あたりで、欲しかったかもしれない。


 こういうのを見ると、案外プレイヤーたちの技術力も相当上がってきたようで、最初の頃よりもはるかに便利さは増しているだろう。


 そう考えるとかなり、オンライン内の利便性は上がっているが…今後、現実世界へものが混ざり合っていくとなると、それらも流れてくるだろう。




…そうなると、今後現実世界にもオンラインのものと同様のものが使えるかもしれない。

 変態予報に関しては…うん、まぁ…現実世界でのリアル変態遭遇率を減らすことに役立てるはずである。

 現実にいてほしくはないが、プレイヤーとして存在している以上、現実にいるのは悲しい現実なのだ…



「現実に出てくる変態…何て、ホラーな展開なのだろうか」

「ホラーどころじゃなくない?」


 リアルエンカウントだけは避けたいが、いつかありそうで怖い。

 いや、既に変態神の前例がある時点で、とっくの昔にエンカウントはしているのか…



(…あれ?でもよくよく考えたら、結構前から現実に色々出てきて、ここ最近は普通に現実世界にものを出してきているけど…こんなこと、何で出来るのかな?)


 ふと、思ったある事。

 いつの間にかそれが当たり前のように思っていたけど…よくよく考えたら、何故そう言うことが出来るのか。


 黒き女神という自身のものは色々と特殊なものだからおいておくとして、元はVRMMOのはずなのに、どうしてそういうことが出来るのか、なぜか不思議に思ったのである。


 ものが行き来するのはつい最近のことだが、それよりも前からできていたことがあった。

 だが、どうしてそれができるのかわからないこともある。


(気になったけど、うーん、考えていても仕方が無いし、気にしないほうが良いか。謎技術を持つロロがいる時点で、運営側のほうでもっとやばい技術を生みだしている可能性だってあるからなぁ)


 使用人の技術力も相当のものだが、それを生みだした運営側にもそれ以上のものを所有していてもおかしくはないはず。


 



 なんとなく気が付いた何があったが、いらぬ考えだと思って、適当に片づけるのであった…



「いちいち気にしていたら、それこそツッコミどころが多くて過労死しかねないのもあるしなぁ」


…ツッコミの過労死は、できれば避けたい死因である。

 女神になる前の人間としての人生、じっくり長くありたいものだから、そんなものが死因になったら、邪神になりそうなほどの後悔しかないだろうなぁ…

ミッションはクリアできた、それでいい

変なことを考えるよりも、今は先を行かねばならない

でも、気になるといえばそうなのだが…


…さて、ついにちょっと主人公が踏み込むか

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ