ver.6.0-27 星々をめぐるは何かしらの
…宇宙エレベーター開業まで、残り2日。
既に建設のほとんどが終了しており、残すは細かいプログラム部分の微調整となっていた。
何故ならば、流石に宇宙運用するだけあって、気圧や衝撃に関しての細かな計算が求められており、ほんの少しでもやらかせば、それこそ大事故につながりかねないもの。
ゆえに、物理的な建設箇所よりも実はこちらの方に大多数の予算と人員が詰め込まれつつも、人命にかかわるような部分ゆえに気が抜けない状態であった。
これで無事に完成すれば、以降はメンテナンスをするだけでも相当長期間安心安全な代物として安堵の息を吐けるのだが…それまでが、本気で詰め込むしかない。
どれほどの技術やものが詰め込まれていたとしても、運営を行うのは人の手であり、完全無欠なものというわけではない。
万が一のヒューマンエラー等に備えるのもあるが、それ以外の対策も用意する必要があるのだ。
「迎撃用小型ポッド、及び非常通信機万全」
「姿勢制御スラスター動作良好、小型粒子エンジンバランス調整0.002」
「宇宙センサー、ダミー人形確認、このまま範囲広げます」
そう、こういう宇宙へ飛び出すものに関しては、宇宙人などの脅威が存在している。
地上ではありえないようなことも、一度星を飛び出してしまえば巻き込まれる可能性がある。
知性的な宇宙人…仮に侵略系の者がいたとしても、それはそれでまだどうにかなるだろう。
だがしかし、そうではないものに関しては、並大抵の防衛手段では意味がない。
話が通じるならばまだ楽だが、そうではなかったり、人の範囲に入らないような類だと、従来の対策では全くの無意味なものになるのだ。
ゆえに、実はこの宇宙エレベーターにはそういった類にも対処できるように、様々な専門家の意見による改造も施されている。
地球から離れた、火星。そのエレベーターの着地地点でも、同じように作業が行われていた。
そもそも、地球、月、そして火星に渡ってつながっているということは、各地点で作業を行っている者が存在していることであり、こちらでもまた点検が行われていた。
いつの間に、と思うものはいるだろう。
今の人類の科学レベルでも自力で到達できないことはないが、それでも活動を思いっきり行うことに関してはまだまだである。
つまり、明らかにそれ以外の技術が用いられているということになるのだが…その事実に気が付いたとしても、暗黙の了解で知らぬ振りがされていたりする。
…宇宙人の脅威よりも、いつの間にか自然と流れ込んでいる、未知の技術。
そう言ったものが、何よりも脅威ではないかと思う人もいるだろうが…残念ながら、表立っていうものはいないのであった。
ちょっといた休憩話のようなもの
でもまぁ、考えたらそういう技術がいつの間にか混ざっているのは、ちょっと怖い話
気にしなければいい話…かな?
次回に続く!!
…今年も気が付けば、だいぶ少ない。




