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ver.5.3-163 グレート・フューチャー

…神聖独立幼女讃美歌楽園島国家ロリタニアティスランド。

 それは、ロリコンどもがありとあらゆる手段を用いて、何故か出来上がってしまった人工の島国。


 他国に比べて非常に浅い歴史しか積み重ねられていないが、それでも今もなお、なぜか成長を遂げている国なのだ。


「そんな国になぜ、いるのだろうか…」

【お忘れでしょうカ、我が主様。先日、スクープを探すための取材にて、偶然商店街の福引でここの旅行券を引き当て、今もなお発展し続ける国であればより大きなスクープが撮れるかもと期待して準備を行っていたではないですカ】

「そ、そうか?でも、何かこう違うような…うーん、何だろう、この違和感」

【気のせいでしょウ】


 記者の見入が、何故かこの国に訪問している現状に対して疑問を抱いていると、その使用人であるゼバズジャンは答える。


 これはそう、何の変哲もないただの取材旅行だと。

 狂気と混沌と何かしらの理解してはいけないものが混ぜ合わさった国であれば、面白い記事が書けるのではないかと期待していたのではないかと、ゼバズジャンが説明する。


 その説明になぜか妙なひっかかりを覚えてしまうが、最近スクープを撮れていないからこそのスランプによる気の滅入りで考えがはっきりしないだけかなと、無理やり納得することにした。




「それにしても、人工島の上に作られた国だとは聞いていたが、なかなか立派な街並みだな」

【新しい国というのもあって、最初こそは各国で色々と警戒を抱いておりましたが、だからこそ新しい機会があるかと思って、多くの投資話がここに舞い込んでいるらしく…その中でも、あのアルケディア・オンラインの運営会社であるメーゼ・イワド社も出資を行い、技術力だけでいえば他国と比較してもかなり発展した状態に引き上げているそうデス】

「なるほど、オンラインの運営会社か…ゲーム関係の会社と思いがちだが、他にも色々なサービスを提供していたからな。その技術が生かされているのであれば、不思議でもないか」



 アルケディア・オンラインに使用されている技術が無茶苦茶なことぐらい、記者も知っている。

 VRMMOの分野が現在目立っているが、そうではない部分…現実へ、ゲームの中のものが出てくるような代物が出されている以上、嫌でも理解させられるほどなのだ。


 可能であれば、その技術力の源が何か取材したくもあったが、流石に一介の記者に過ぎない身では迫ることは不可能だろう。

 ゆえに、運営会社と懇意にしているような、提携しているほかの会社への取材を行ったりするのだが‥そうしなくとも、この国ではその技術の一端を見まくれるようである。




【ああ、そうそう我が主様。現地でのスクープ獲得に役立つものがないか、先ほど軽く情報収集を行ったのですが…どうやら、我々は物凄く幸運な機会に恵まれそうデス】

「ん?何かあったのか?」

【ええ、どうやら普段は公式の発表はオンライン内や掲示板で行うことが多いメーゼ・イワド社なのですが…深夜25時に、新設されたグレート・フューチャー部門からの発表会がこの国で行われるようですヨ】

「グレート・フューチャー部門?…意味を安直に捉えるなら、偉大な夢か。あの運営会社がそんなものを設立するとは…偉大な夢どころか、何か果てしない野望でもあるのではないか?」


 訪れた国での、まさかの最新情報獲得の機会に期待を持つが、同時に怪しさもある。

 けれども、何やら大スクープが得られそうだと囁く記者の勘に従い、発表の場へ向かうことにしたのであった…



「それにしても、やっぱり何か違和感を持つような…うーむ、得られればスクープになりそうなネタがあったと思うのだが、それが何だったのか…無くしているはずがしがみつく謎の執着心みたいなのがあるような…」

【い、いやですね我が主様、気のせいですッテ】

「そうか?」

【そうですヨ】



…多少の記憶の改変はできるが、人のしつこい探求心というものは、中々剝がれないものである。



多少の改変に、違和感はあるだろう

だが、それはいつの間にか自然へと切り替わり、失われるはずである

さっさと無くすためにも、別の衝撃をより強く与えて…

次回に続く!!


…たとえどんな技術があっても、人の心をどうにかするのは難しいのである

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