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ver.5.2-142 ふと気が付く、天の声

―――黒き女神は、いつ遭遇するのか。


 彼女の目撃情報に関しては様々なものがあれども、都合よく出会えるわけがない。


 割と全プレイヤーの中で、遭遇率が高いのではないかと噂される欲望戦隊に隠れて付いていくものがいたりするが、それでも出会う前に変態色に染まってしまう。

 変態滅ぶべし、慈悲は無い。確実にそう思っている相手の目の前でやらかすのは悪手だろう。


 ならばどうすればいいのか。

 いかにして、出会う場をまずは設けるかと考えられた末に…





『本日の女神予報は、雷雲惑星ゴルドンゾーラの南ボスエリア、ペアで活動している可能性が高いのは、現在抗菌惑星アルゲンストで動いている機械神の近くに―――』


「…何かと名のしれたプレイヤーに遭遇したい人が作った、『プレイヤー出現予報チャンネル』か…こんなものもあったんだ」

「SNSとかで出現場所を出している人ならばともかく、そうじゃない人はどこにいるのかフィールドが広すぎて出会いの場がないから、せめてもの確率を上げようと頑張った感じが見えるよね」


 アルケディア・オンライン上でプレイヤーの融資によって作られたという、オンライン上のイベント情報や各種活動情報などが流される『プチッとラジオ』。

 衣服を強制的に変化させる相手への耐性を付けるのも良いが、まずはその手の輩との遭遇率を減らそうと思い、今回初めて導入してみたが、思わぬ情報のほうが先に見つかった。


 どうやらオンラインというのもあって大勢のプレイヤーが遊ぶのを利用し、多くの情報をもとに計算し、出現予測を立てているチャンネルがあったようだ。


 こんなものがあったのかと驚かされつつも、中々有用な情報が流れてくるのは結構便利だろう。


「あくまでも出現予測で、確定じゃないとはいえ、有名な相手を探すにはこっちのほうが良いのか」

「ネット情報のほうが見やすいけど、素早さを求めるならこっちのほうがありなのかもね」


 目にする情報も良いのだが、早さを求めるならこちらもありだろう。

 ガセネタやフェイクニュースの類も出てくるかもしれないが、可能性に縋りつきたいのであればこれを利用する手もある。


 いや、大衆が聞いているのであれば悪質な類の場合は最悪居場所を特定されやすく、社会的に終わらされる可能性がなくもないが、有ったほうが便利なものだと言っても良い。


「まぁ、当の予測されている女神本人がここにいるから、的中させるのはこっちの意思次第でもできるか…」


 あくまでも予測情報であり、確実なものではない。

 それでも、黒き女神を追い求める人が藁にも縋る気持ちで、この情報をもとにして動いている可能性があるだろう。


 その求める輩の中に、衣装変身光線を持った輩もいる可能性があり…だからこそこれで、予測とは違うほうで動けば、遭遇する確率はぐっと下がるはずである。


 いや、むしろこの情報を利用して、相手を罠にはめることも可能ではなかろうか。



「女神が出現すると思わせて、欲望戦隊にちょっと暴走してもらって、変態フェスティバルの現場だったみたいなものを仕掛けたら、トラウマで接触しようとしなくなるのでは?」

「それはそれで結構えげつないけど…仕掛ける方も、危ないのでは?」

「それもそうか」


 下手すれば、欲望の暴走を行った変態共が想像を超えた動きをやる可能性だってあるだろう。

 身をもって変態共の執念の恐ろしさは知っているので、下手な藪をつつかないようにする必要もある。


 だが、情報戦というのはいついかなる時においてもかなり重要なものになり、ある程度相手の思考を誘導できそうな手段を使うことが出来るはずだ。


「これを利用して、どうにか対策するか…」


 相手の数は多く、人数的に不利だろう。

 人海戦術で探された場合は、かなり厳しいことになる。


 けれども、情報戦という手段を手に言えれば状況をひっくり返すことも可能であり、こちらが有利なように働きかけることもできる。


 どう扱おうかと、ハルは考え始めるのであった…




「…へぇ、お手軽に10ALでどこでも情報提供とかもできるのか」

「もしも視聴者が有用だと判断して評価を貰ったら、ALのリターンもあるみたい」


…なお、ラジオの名が付くのもあってか、そこそこの数のプレイヤーが個人的な番組を有して提供していたりするらしい。

 知り合いも何人かチャンネル提供をして…ん?今の筋肉体操の番組の声って…これ、もしや父?

オンラインゲーム内のラジオとはこれはこれでどうなのか

面白いのが流れるのならば、文句は無いだろうか

何にしても、利用する手段としては結構いいのでは…

次回に続く!!


…あの人出したいなぁ

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